想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密 第8話「絶景」
- 2016/09/17
- 14:15
「マジか?・・『まさか』が本当になろうとしている」健(たける)の脳裏に、緊張が走った。
「初美さん」彼は言った。「好きです。俺の下方(アンダー)に、丁寧なご挨拶を下さった。お返しをさせて下さい」
「分るわ。少しなら受けましょう」初美は、更に脚を開いて行く。健は身体を伏せ、上体を師の股間に沈め、彼女「自身」に、静かに唇を重ねる。そして・・舌先を少し割れ目の中に入れ、ゆっくりと舐めて行く。程良い刺激を受け、師の「自身」の湿度は急上昇だ。
「ああ、感じるわ・・」初美、喘ぎながらこう呟く。「健、知ってると思うけど、上の方に、少しせり出した所があるでしょう」
健「はい。ああ、あります。ここですね」 初美「そうよ。そこが特に感じ易い所」 健「聞いた事あります。確か、陰核(クリトリス)って言うんですよね」 初美「そうそう」 それを聞いた健、舌を、その小さい突起部位をメインに走らせる。「んん、あああ・・」少し大きめの喘ぎが聞こえた。
初美「健、知ってる?その行為は、普通のキスじゃないのよ」 健「何となく分ります。確かに、普通じゃないですよね」
初美「そうなの。それはね、口唇性愛(オーラル・セックス)って言って、キスとは区別しなきゃいけないの。本当に、親しい女性(ひと)だけにするのよ。気易くされると、それは嫌な事があるわ。今、君があたしにしてるのは、クンニリングスって言われる行為よ」
健「クンニリングス・・言い難いけど、それも聞いた様な。覚えておかんといけませんね」 初美「その通りよ。大きくなって、君に新しい彼女が現れたら、きっと覚えておいてね」「かしこまりました。俺、お約束します」健はこう返し、暫くは、師の喘ぎを聞きながら、彼の、湿度の上がった「女性」への愛撫が、時折する「ジュルジュル」なる欲情音と共に続いた。
初美が呼ぶ「健、用意はいい?」聞いた健「遂に来たな」と思った。「まさか!」と思っていた、あの行為の時が、間近に迫っている事を感じた。
「初美さん」健が返す。「今から、ここで中止って、できませんか?」さすがの彼も、教え子が師を犯す事になる行為に、躊躇(ためら)いが感じられてならないのだ。
初美は語気強く「健、何を言ってるの?ここまで来て、女のあたしに脚を開かせておいて!中止とは何よ?男らしくないわ!さっきもだけど、白けさせる様な出方はやめてよね!」「どうも済みません」健は、頭を下げるしかなかった。
見ていた徹、健の背後に近づいて、そっと耳打ち。「あのさ、ちょっと試させて欲しい事があってな」 健「はい、何だろう?」
徹「怒らないで聞いてくれるか?今、お前の下方(アンダー)の礼儀が、ちょっと弛んだみたいなの。で、陰嚢(玉袋)を軽くマッサージしてやると、元に戻せるらしい。親友と見込んでの事だけど、お前に試していいかい?」
健、一瞬思案するも、首を縦に振り「分った。お前なら許す」そして、下に組み敷く初美に向かい「さっきは、済みませんでした。で、もう一つお聞きしておかないといかん事がありますね」 初美「まあ、そうね」と返し、小さい樹脂の包装を、彼に示す「これでしょ」
それは、コンドームであった。『ゴム」とも言うが。見た健、頷く。後ろで徹は、彼の陰嚢に、ゆっくりとソフトなマッサージを施す。復旧叶った様だ。
初美は、健の「自身」を彼女に向ける様指図。手際良くゴムを着けて行く。傍らで、徹もそれを見守った。「俺もそうしないと」と思いながら。
師は、再び仰向けで脚を開き、健が上に重なり、行為ができる態勢になった。午後8時過ぎだったろうか。心を固めかけた正にその時、眼下の方から、辺りの闇を切り裂く様な「フィ~~ッ!」と言う鋭い一声が上がった。JR中央西線の下り貨物 5885列車を先導する、電機機関車 EF64の発する警音であった。そして、この一声が、健の背と腰を押す事となる。
「よし、行こう!」決心した彼は、腰を沈めにかかった。礼儀を正した彼「自身」の先端が、初美の秘園を探り当て、捉える。少しずつ、中へと滑り込み、無事連結。その先端も、子宮口に届いた様だ。
貨物列車のノッチ(スロットル)が入り、大きな2基の送風機と、主電動機と呼ばれる12台の大容量モーター MT52が一斉に唸りを上げ、重い走行音が徐々に加速して行く。
それに合わせる様な「ああっ、んああ、ん、ん・・」と言う初美の喘ぎと、健の荒い吐息が入交り、気持ちを高揚させて行く。「すぐに戻って来て」師が呼ぶ。彼女の胸に上体を預ける健の腰には、思いもよらない強い力が加わって来た。
「動くのよ。動くのよ。あの列車の様に、力強く・・」それは、初美が健の腰に脚を強く絡み付け、上下の動きを促しているのだ。俗に言う「蜘蛛女」が「蟹挟み」をする図。こうなると、彼は腰を動かさざるを得なくなった。
「ああ、熱い。たまらない・・」健は、初美の「女性」から彼「自身」に伝え送られる悦楽から逃れられなくなっていた。たまらず動くと、その度に「ああ、んん、んああ・・」彼女の抑えた様な喘ぎも、断続して聞こえて来る。暫くは、時折の口づけを交えた、正常位での濃い行為が続く。この時、徹は二人に断った上、健の陰嚢へのマッサージを再開。左手で彼の陰嚢と二人の交合部、右手指で彼の股間から覗く、初美の臀丘、菊花を順に撫でて行く。彼女の喘ぎは、徹の愛撫への反応でもあった。
「初美さん、お疲れでしょう。今度は、俺が下へ行きます」伯父の中条から、雑学みたく知識を教わっているせいだろうか。健は、興奮の極にあっても、初美を思いやる一つまみの心の余裕があるかに見えた。「まあ、マセガキが。でも、嬉しいわ」初美も思った。
師は「じゃあ、君が仰向けになって」と指図。健の上に跨り「ねえ、下方(アンダー)も脱ごうか」と訊く。健の返事「脱がないで下さい。その方が、秘密の事してるみたいで、素敵なんですよ」「分ったわ」ミニ・スカートを少し上げた初美、ゆっくりと腰を沈め「ああ・・」又喘ぎ。連結行為も再開。傍らの徹は、この凄い光景に驚嘆する一方で、二人の行為中も、断りの上で、師の唇を奪ったり、後ろからの乳房への愛撫など、できる所で絡んで行く。三人での行為、所謂「3P」の風情もあった。
暫くして、再び体位(ポーズ)の変更。横向きに、健が後ろから初美を抱いて交わる「横とび」と言われる体位の後、もう一度正常位に戻り、いよいよ最後の高め合い。徹も加わり、後ろから二人の交合部周りをさすって高揚を助ける。
「あああ~!好い!好い!行く~ッ!」「んんん~!初美さ~ん!凄い~!」腰の動きが加速、二つの喘ぎが重なり交じり、女と少年は、ほぼ時を同じくして、頂へと辿り着いた。
「ああ、好かった」まだ息を弾ませながら、どちらからともなく呟く。初美「まだ離れてはダメ。余韻も大切よ」と諭し、健を思い留まらせる。「はい・・本当に好いですね」健も応じる。暫くおいて「離れて好いわ」と一言。それを受け、健は、繋いでいた彼「自身」を師の「女性」からゆっくりと離す。着けている、コンドームの先に男精が溜まり、その胴が、師の体液で濡れそぼっているのが見えた。
初美は、離したそれを渡す様指図。お互いの下方を拭き清めて、記念すべき健の「筆おろし」は果たされた。
「初美さん、有難うございます。お蔭で俺も、大人に近づけました」健、一礼。「うん、おめでとう。でも、またこれからよ。本当の、お祝いは後で。徹とも一緒にね」師は、こう応じ「「さあ、次は徹ね」促す。
「宜しく、お願いします」徹の一礼を合図に、初美は、今度は彼のベッドに臥す。「初美さん、俺、少しマッサージをしますね。お疲れだろうし、触りたいって本音もありますから」笑いながら話しかけた。「お願いね。もう少ししたら、君も熱い体験をするのよ」彼女も、笑って返す。徹は、「初美さん、好きです」の一言の後、その上に重なり口づけ。そして、まずは胸の双丘に顔を埋め、健の時同様、赤子の時を思い出すかの如き、乳房への愛撫。「懐かしさ、ありますね」「そうでしょう」腹部から臍周りを経て、下肢へと飛び、そこから逆に、膝から太腿へと、二ーハイ越しに撫でて行った。しかし、このもう一人の少年は、初美の「女性」を目指す行程で、意外な出方をするのだった。
(つづく 本稿はフィクションであります。2016=H28,6,23記)
今回の人物壁紙 有村千佳
渡辺貞夫さんの今回楽曲「アーリー・スプリング(Early Spring)」下記タイトルです。
Early Spring
JR電機 EF64(1000代)の警音が聴けるシュミレーション画像 下記タイトルです(3回吹鳴)。
EF64 1001