「ダメだ、初ちゃん・・一休みしよ。続きはそれからだ」後少しで、絶頂への昇りを逃がした中条は、先に頂(いただき)に昇って グンニャリと脱力した風情の初美に声をかけ。男女は、まだ息を弾ませている。組み敷かれたままの女は「あたしは大丈夫。でも、休憩にはつき合うわ」と、微笑んで返す。
「OK。じゃ、一休みって事で・・」上に重なる男は、繋いでいた男根(コック)を、一旦慎重に抜き放す。もしもの時に備え、若い周(あまね)の分も含めて「ゴム」の用意もしてはいたが、女たちは「安全期」を理由に、着用に及ばずとの返事。よって、男二人は、そのままで「行為」に臨んだのであった。
ひとまず、初美の膣内を辞した中条の男根は、彼女の秘液で濡れそぼっていた。「掃除してあげるわ」 「ああ、悪い・・」初美は起き上がり、向き直ると、起立姿勢のそれに食らいつき、ほんの一時、口唇愛撫(フェラチオ)で清めてやる。「有難と。続きはちょっと後でな・・」 「ええ、お願いね・・」大人の男女は、もたれ合う様に座椅子に収まり、日本茶を嗜む。
その様子を見た宙(そら)「お二人、ひとまず感謝です。あたし、由香さんたちの様子、見て来ますから・・」中条に一言。「いいだろう。見て来いよ」彼の返事と、初美の頷く様を見届けて、同室で行為中の、由香と周、由紀の所へ。大人たちと前後して、由香と周も、開始の口づけを合図に、「胸の双丘」をメインに上体から、下方にかけ、互いに高め合い、周の男根と陰嚢、由香の秘溝への愛撫(つまり、フェラチオとクンニリングス)を経て、ほぼ同様に、上と下から正常位で繋がり、高め合っている最中であった。
「元気ですかぁ~!?」初美と中条同様、押し殺した様な、低めの喘ぎを発して交わる、由香と周に近づいた宙は、格闘家 アントニオ猪木の様な挨拶で、寄って行った。「ご心配有難と。二人は、見ての通りですねん・・」昂(たかぶ)る二人に代わり、傍らで煽っていた、妹の由紀が答えた。
宙「あは、随分お熱く進行中ね。ちょいと冷やかそうかしら。お~い周、元気か~い?」 「ふふっ、ははっ、あ・・いやいや、そ・・宙ちゃんに見られちまった。でも、まあいいか?」 「もういいよ。始まっちゃってるんだからさ。所で、気持ちはどう?」 「ああ、はい。お蔭でね、とても好い感じよ」 「それって『最高』なの?」 「あ、いやいや、それとは違う。あくまで、俺の『最高』は、宙ちゃん、貴女だよ~!」 「お気遣い有難う!でも、どうかしら?声だけ聴いてると、『最高!』としか思えないんだけど、違う?」 「ああ、勿論、違うよ」周、この様に帰す。 「嘘つき!」内心でそう感じながら、宙は、正常位から替わった騎乗位で、下に臥した 周の唇を奪った。
周「ああ、ああ・・とても好いよ。やっぱり俺には、貴女が一番だ・・」と反応す。「由香さん・・」周から唇を離した宙は、こう尋ねる。「はい、何ぞ?」由香が返すと「彼(こいつ)、こんな事言ってるよ。気分は如何?」と続け。由香「まあ、ウチはそれも好いかぃな、なんて思ったりしてね。別に、貴女と周の事を争ったりするつもりはないねんで。ただ、今度の旅で、同じお宿になったから、熱くなってるだけ・・かぃな?」 「上手い事言うわね。由紀ちゃんも?」 「姉に同じです」由紀は、笑いながら答えた。
「まあ、いいか・・」宙は、そう言いながらも、先程 初美に仕掛けた同じ事を、由香にも試そうとしていた。騎乗位でいる今の内に「由紀ちゃん、キスしといでよ」と促し、由香と周が、もう一度体位を替えるのを待つ。暫く後、一旦立ち上がり、所謂「立ちバック」の姿態をとる「仏壇返し」に移る。周が後ろから繋がり動くと、由香は「はっ、はっ、ふぅぅ~っ。あっ、ひっ、ふぅぅ~ん!」と、低めだが力感のある喘ぎで応えた。この二人は、浴衣や下着を全て脱ぎ、生まれた姿に戻って、事に及んでいる。
「お姉ちゃん、気持ち好いか?」行為する前方へ周り、喘ぐ姉と唇を重ねながら、由紀は訊いた。由香「そ・・それを求める為に、行為しとるんやんか・・あっ、ああっ・・」後ろから仕掛けられる由香、こう返し。「ご免ご免。当然・・やね」喘ぎで言葉にならない姉のあり様に、その事を察した由紀は、そう返しておいた。そして・・「ウチ、ちょっと 初美先生と、中条の伯父様んとこ行っとるわ」 「うんうん、それが好いね!若い二人は、笑ってそう言い合い、由紀は、初美と中条の会話に合流して行った。
「周さん・・」宙、今度は、後ろで腰の前後動に勤しむ周に言った。「ううっ・・はい、何だろう・・?」彼が返すと「もう少しで、又、体位 替えるんだよね・・」 「うん。そのつもり。何か訊きたいの?」 「あのね、又、できたら、正常位で高まってくれると嬉しいなって思ってね・・」 「何だ、そんな事か。いいよ、お安い事さ」周は返し。「由香さん・・」 「ん・・はんっ。はい、何?」彼女が返すと「宙が、こんな事言ってます。ちょっとだけ、分ってやって下さいます?」聴いた由香。「仕様がないけど、まあえぇわ。宙ちゃん、ウチに何か仕掛けたいのん?」 宙「ハハ、それはね・・」と、笑って続ける。「今度の旅行でね、ちょっと面白い技が分って、さっき、初美さんにちょっと試したのよ。中々いい反響があってね・・」 「ああ、反響ね。でも、初美先生とウチじゃ、必ずしも感じ方が同じ・・やないからね」
「でも、それはその時にならないと、分らないんじゃないかしら?」宙はそう言い、目線で「そろそろじゃない?」と、由香と周に合図を送る。「分った・・」二人は、再び最初に行った、由香が下、周が上の、正常位に戻る。夜具の上には、由香の脱いだ浴衣が敷かれ、それが何とはない生々しさを感じさせる。
「じゃ、再開ね・・」周は、組み敷いた由香に、そう声をかける。「い・・好いわ。き・・来て」又も視線が妖しくなった由香、そう返し。一渉り、下草を伴った秘溝への口唇愛撫(クンニリングス)で湿度を取戻し、頃合で 周は「じゃ、由香さん、返しますね」 「ええ、きっとよ。返してな・・」彼女の返事を受け、周は、又礼儀を正した男根を、ゆっくりと秘溝に返す。
「あ・・はっ、はあっ・・さあ、今度は頂上ね。あぁぁ~!」 「・・ですね。今度は昇りましょう。う・・うぅぅっ!」周は、最初より強く速くなる様、徐々に 腰の動きを変えて行く。宙は、様子を見て、手にした細筆(トレーサー)を、由香の 両の臀丘に走らせた後、一呼吸置き、彼女の菊花(肛門)を狙い、微かに生える下草と、菊花の襞の外側辺りから、仕掛け始める。
「ああ、ああ、周の動きと、宙の操り・・とても好いわん・・」由香の、偽らざる感情であった。先程、初美が感じたあの愉悦が、今度は、由香を見舞おうとしている。正常位に戻った、由香と周の下方に周り、やはり「ハメ撮り」位置から、由香の菊花を、ゆっくり徐々に攻めて行く。「ああ・・ああ・・菊花なんて関係ないと思ったけど、違うわ!」初めてもたらされる快感は、由香も奴隷に落とす力がある様にも見えた。上の周も、腰の動きを休めない。妖しく、菊花に取り付いたトレーサーを走らせながら、宙は、眼前に来た、周の陰嚢にも舌と口唇を走らせる。「宙ちゃん、好いよ。ひ・・久しぶりの、玉舐めだぁ~!」 「ふふ、時々ってのがいいでしょう。もう暫く、味わっていいわよ」 「有難う。うぅぅ~!」彼の下では、二穴を別個に攻められて、昇って行く由香が、深く繋がる ポルチオ性感の効果もあって、ヒィヒィと喘ぎ声を上げ続ける。そして・・
「あっ、あっ、熱い、好い、イくぅ~!」 「お・・俺も、の・・昇るぅ~!」由香と周、ほぼ同時に頂きに辿り着いた様だ。二人共息を弾ませ、まだ熱い余韻に浸っていた。「周、まだよ。あたしの上を離れないで・・」由香の言葉に、周「勿論。焦って離れる様な事はしません」と返し、もう一度抱き締めにかかる。「ふふ、好い感じでっせ。もうちょっとの間、一つでね」 「はい、いいですよ・・」次第に余裕が戻り、由香と周は、上と下で笑い合う。由香の菊花に細筆で悪戯を仕掛け続けた宙も「そろそろ、区切りかしら?」そんな事を、ふと思ったりした。
(つづく 本稿はフィクションであります)
今回の人物壁紙 有村千佳
葉加瀬太郎さんの今回楽曲「ドルチェ・ヴィータ(Dolce Vita)」下記タイトルです。
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