ちょっと入淫 第32話「導路」
- 2018/08/30
- 15:56
遅めの入浴を終えた 中条 新(なかじょう・しん)の居所の 4人は、居間(リヴィング)のソファで、寝酒などを嗜みながら 暫し寛(くつろ)ぐ。この後の展開に期待を抱きながら、はやる気持ちを抑え 表向きは和やかに談笑する風情だ。長手ソファの真ん中に席を取る永野 光(ながの・ひかる)の両脇には、前々夜と同様に、由香と由紀の姉妹が 彼の方に露わな下半身を向け、膝を崩して斜めに座る。この夜は、更に刺激の強い 下着調の薄...
ちょっと入淫 第31話「疑念」
- 2018/08/27
- 15:43
次第に更け行く 夏の日曜の夜。前夜よりやや蒸し暑さが参じられ、冷房が欲しい感じだ。それは勿論 ほぼ同時に進行していた、女医・小町の居所と、彼女の患者。宮城の後輩に当たる中条の居所で、ほぼ同時に進んでいた 熱い秘事のせいもあったかも知れない。広めの小町の居間(リヴィング)にての 看護師・美波とのやり取りで 次第に気分の昂(たかぶ)りを覚え始めていた宮城だったが・・宮城「ああ、そうだ。美波ちゃん、ちょっと...
ちょっと入淫 第30話「宵伽(よいのとぎ)」
- 2018/08/23
- 21:51
女医・本荘小町(ほんじょう・こまち)の居所たる、N城址からも程近い 高層の高級マンション上階の 広めの浴室にて、外出許可を賜った入院患者 宮城一路(みやぎ・いちろ)と、彼の担当研修看護師 瀬野美波(せの・みなみ)の、湯を使いながらの睦みが続く。当然の事だが、二人共 生まれたままの裸身で事に及んでいる。「ハハハ、美波ちゃん。この齢(とし)になって、スッポンポンで寛(くつろ)ぐ風呂も 又いいな・・」宮城が言うと...
ちょっと入淫 第29話「夕悦」
- 2018/08/21
- 20:25
鵜方病院の 静かな日曜夕方。各階の病室は、一部を除いて入院患者で満室に近い状況のはずだが、この日午後の上階ロビーは、そんな事を感じさせぬ程、落ち着いた静けさを湛えていた。人の気配がない訳ではなく、平日には確かにある活気が 余り感じられなかったという事らしい。勿論それには 平日はひきも切らず頻繁に出入りする、通院の外来患者が訪れない事もあったが もう一つ・・長期の入院で、寝たまま起き出して来られない...
ちょっと入淫 第28話「望外」
- 2018/08/18
- 21:36
由香、由紀の木下姉妹が、永野と トイレでの大声では言えない出来事が進む間、居間(リヴィング)に残った中条は、彼女たちが想像した通り TV番組に嵌り、画面に見入っていた。三人が前後して席を立ってから 十数分が経つも、特に気にした様子はない。そこへ戻ったのは 由香だけだ。中条「おー、戻ったか。あの二人は風呂かね?」 由香「いかにも!左様(さよ)ですよ~!伯父様、まあお聞き下されや」 「ああ、勿論。聞かせても...
ちょっと入淫 第27話「蛞蝓(なめくじ)」
- 2018/08/16
- 15:56
「!」・・中条に促され、小用を経て シャワーを使いに行くつもりで顔(フェイス)・タオルに洗面具とかを携え、とりあえずトイレへと向かった永野(ながの)だったが、さあ!立ち入って後ろ手気味にドアを閉めようとしたその時、何やら生暖かい スルリとした感触を はっきりと背後に感じたのだった。「ふふ、永野さん・・」彼がトイレに入室する瞬間を見逃す事なく、その背後に蛞蝓(なめくじ)の如く貼りつき、隙間を縫う様に、木下...
ちょっと入淫 第26話「夕景」
- 2018/08/13
- 15:59
夏の日曜午後、曇天の下 入院中の宮城一路(みやぎ・いちろ)を見舞った 4人は、大声では言えぬ事共を含め、約一時間半で 鵜方病院を辞す。階下に降り、駐車場に待つ 永野(ながの)の車に戻る途中「永ちゃん・・」 彼に続く中条が、後ろからそっと耳打ちをして来た。「はい、中条さん。夕方の会食後の事でしょうか?」当然の事だろうが、察しの良い彼は 中条の意図の相当な所まで把握していた。「好い勘だな。それだよ・・」もう...
ちょっと入淫 第25話「一期(いちご)」
- 2018/08/10
- 22:14
鵜方病院上階の 特別個人病室に入院中の、宮城一路(みやぎ・いちろ)への見舞いが続く、曇り日の日曜午後。「ちょっと、トイレへ・・」と一言残し 席を立った宮城に続く様に、由香、由紀の木下姉妹も席を離れた。「一体何が・・?」一瞬、それらの動きを訝(いぶか)った 席に残った中条と永野だったが、直ぐに気持ちは落ち着いた。「中条さん・・」永野が言い出す。「はい、何ぞ・・?」 返されると「忘れない内に申さないとって...
ちょっと入淫 第24話「見舞(みまい)」
- 2018/08/07
- 21:21
8/20の日曜。少し蒸し暑さを感じ始めた、曇りの朝。気象情報によれば、この所の中京圏は 二日連続で鬱陶しい熱帯夜を免れた様だ。高層住宅上階の居所にて、由香・由紀の木下姉妹を事実上預かる中条も、前夜の空調は 未明にタイマー・オフとなる様設定していた。朝方までその方は良かったのだが、目覚めの時は 少しばかり具合が悪かった。その有様・・。爽やかなラジオ体操の様には行かない。そう、斜め向かい家に、そこで預かり...
ちょっと入淫 第23話「往訪」
- 2018/08/04
- 23:55
8/19の土曜は、この年同月の内では、一番よく晴れた。日中は暑くはあったが、夜間は割合凌ぎ易く、寝苦しさも余り感じられなかった。月は上弦で、夜の更ける前に月の入り。鵜方病院に入院中の宮城も、己の居所に 由香、由紀の木下姉妹を泊まらせた中条も、それぞれに 一応は安眠が叶った様だ。宵の口まで、斜め向かい家屋上にたむろした「マル」以下計 4匹の犬共による騒擾が、途中まで気にはなったが。来れば毎回の恒例となった...