この雨は こんな風に聴こえる 第53話「疑念」
- 2021/01/29
- 23:20
同じ頃・・黒木の「本命」たる宥海(ゆうみ)は、出演する N.G.T.Vのキャスターや関係者が交代で夏休みに入る時期もあって、連日の出局となっていた。両親と住む実家への帰りは夜遅くもままあり、タクシーに乗ってのそれも多かった。勿論週に一日位の休みは確保していたのだが、梅雨の頃の様に、ゆっくり黒木の居所を訪ねる程の余裕には恵まれない日々だった。そんな姉の多忙を見透かした様に、妹・麗海(れいみ)が実家を出て、あろう...
この雨は こんな風に聴こえる 第52話「整合」
- 2021/01/25
- 00:04
「又 試されてるな・・」 緩く羽織ったバス・ローブの下方に侵入を図る 麗海(れいみ)の白い手指の動きに何となく気を遣りながら、黒木は思った。さっきから、右と左の手指を交互に彼の下側・合わせ目に滑り込ませては、奥に潜む竿(男根)への接近を試みているのは分かっていた。この夜の麗海は、当たり障りのない淡いベージュ系のトレーナー上下。まぁ、そう深い所までは行かなさそうなのは、鈍い黒木にも感じられた。「さぁ・・...
この雨は こんな風に聴こえる 第51話「事後」
- 2021/01/21
- 22:42
前日の土曜から「事」を交えて日曜午後まで共に過ごした後、麗海(れいみ)が黒木の眼前に現れたのは、翌月曜の朝だった。この日、伯父の事務所へ応援に赴くべく 正装にて出かけようとした矢先、玄関の「ドア・チャイム」が鳴った。「何だよ、何なんだよ。朝の忙しい出がけに、一体誰だ・・?」「はい、ちょっと待って!」些かぶっきらぼうな返事を以て、応対に出てみると、そこには普段とは異なる麗海の姿。暑い時季らしく ブルネ...
この雨は こんな風に聴こえる 第50話「見立(みたて)」
- 2021/01/17
- 23:52
近頃はめっきり減った、音声での通話を以て 黒木は巽(たつみ)弁護士に JR金盛駅にいる事を伝えた。「で、買い物は済んだのかね?」の問いに黒木「いえ、これからです」 聞いた巽は「丁度良かった。実はさ、今夜の夕飯 自分で都合しなきゃいけなくなったんだ。家族が皆 出かけちまってね」 「そうですか。自分はよろしいですが、じゃあいつものとこでお待ちしましょうか?」 「そうしてくれりゃ、有難い。後少しで出られると...
この雨は こんな風に聴こえる 第49話「中途」
- 2021/01/12
- 11:58
習慣的儀式ともいえる 行為後のシャワーを同時に使い、少しの寝酒での乾杯を経て、適度な冷房の下 ソファ上で折り重なって就寝した麗海(れいみ)と黒木が覚醒したのは 8:30am過ぎ。彼にとっては予定の行動だった。馴染みの喫茶店に誘っての朝食。実はここで解散にしたかったのだが、麗海は直ぐには引き下がらなかった。まぁこれも、黒木にとっては想定内だったのだが。「あれで眠れたの?夕べは・・」訊いてみると、麗海は「まぁ...
この雨は こんな風に聴こえる 第48話「目途」
- 2021/01/10
- 00:44
「ホント、迷うとこだよなぁ・・」長さを延ばした 居間のソファ上で、麗海(れいみ)と後背位(バック)で行為を続ける黒木は、わざと聴こえる様に息を弾ませる合間に こう呟く。「このまま昇りたい・・いや、やっぱり正常位・・かな」 麗海の膣圧は明らかに姉・宥海(ゆうみ)のそれより強く、且 有無を言わせぬ補足力があった。後ろに繋いだ竿の動きも 慎重を期さないと呆気なく射精してしまうリスクがあった。黒木の趣向通り、薄...
この雨は こんな風に聴こえる 第47話「誘引」
- 2021/01/04
- 23:00
確かに、黒木の心は揺れ始めていたかも知れない。眼前に 満開の花の様に開かれた 麗海(れいみ)の秘部を目の当たりにして、勿論心中穏やかではなかった。「これは・・宥海(ゆうみ)さんの『核心』より上かも知れない。迷う俺にも困ったもんだが・・」しかし、眼前に咲く秘花は、抗い難く 黒木を魅了して行った。「さ、恆(ひさし)お兄さん・・」先刻からソファ上で、大きく脚を開き続ける麗海が 促す様に言った。「そろそろ肝心な...
賀正 2021=令和 3年
- 2021/01/01
- 11:27
新年おめでとうございます。各位、旧年中は誠にお世話様でした。ご存知の様に、昨年来 中国大陸由来の新型コロナ・ウィルス感染症流行が続く現状ですが、予防ワクチンの政府認可も遠くないといわれ、又 治療薬の拡充も図られている様ですので、基本対策の徹底を続けながら 年初に臨むのが最善かなとも思う所。この時季は感染リスクが最大になるとも言われますので、警戒を新たにする必要もありそうです。「日時を要しても、以前...