轍(わだち)~それから 第5話「秘事」
- 2016/11/30
- 11:40
6月4日の土曜午後、殆どの教科が終わり、静けさを取り戻した総合予備校 佐分利学院の上階にある、養護室の奥部屋だけに、熱く妖しい空気が漂う。広めのベッドで絡み合う養護教諭と高等科の生徒。横たわる豊野 豊(とよの・ゆたか)の上で、妖しい下着姿の本荘小町(ほんじょう・こまち)が蠢き続ける。「さあ豊、このバス・タオル外そうか」と小町。そうすれば、豊は完全に生まれたままの姿となり、勿論の事、下方の「少年自身」も、...
轍(わだち)~それから 第4話「再念」
- 2016/11/28
- 13:29
6月初旬の某日、中条 新(なかじょう しん)は、勤務先である、義弟が社長の内装関連企業の、取引先と営業企画上の打ち合わせの為、東隣の県 東濃地区へと向かった。勤務地のN市を昼頃出て、先方都合で車が使えないこの日は、JR中央西線での往復となった。ほぼ順調に用件を終え、先方の希望もあって茶話会の後、多治見と言う駅から、夕方前の上り列車にて帰途に。この時、午後4時半過ぎの快速はかなり混んでおり、時間に余裕のあ...
轍(わだち)~それから 第3話「進行」
- 2016/11/24
- 20:20
6月初めの平日、入梅前の、束の間の晴天の下、少年たちは学校や(佐分利)学院の勉学、そして部活などを一応は順調にこなしていた。夕方の、学院の授業後には、豊(ゆたか)、徹に健(たける)の三人で、最寄りのマクドナルドにての、約一時間の茶話会も何度か持った。そんなある日の夕方、豊の休憩中にSMS連絡が入る。「今度の土曜午後はどう?」発信元が養護主任 小町からであるのは、すぐに分った。豊、躊躇わず「OKです。場所と時間...
轍(わだち)~それから 第2話「問診」
- 2016/11/23
- 12:39
女医でもある佐分利学院の養護主任 本荘小町(ほんじょう・こまち)の事は、今までも何度か触れて来た。年齢は三十代前半。東北地方は某県某所の出身。首都圏の某私大卒。身長160cm強、体重50kg弱で、3サイズは B85cm、W59cm、H86cm位、ブラ٠カップはDと言う所か。髪は黒のロングで、肩下15cm位の長さだろうか。普段は勿論、後ろで纏める格好だ。白衣着用が多くてよくは分らないものの、相当な美脚の様だ。医師、養護教諭の両免許...
轍(わだち)~それから 第1話「手当」
- 2016/11/21
- 16:27
「おい徹、何ボッとしてんだよ?」5月某日の夕方、総合予備校 佐分利(さぶり)学院の教室廊下で、この春中等科に上がったばかりの中1生徒 箕輪 徹(みのわ・とおる)は、一人の上級生に声をかけられた。彼の名は、豊野 豊(とよの・ゆたか)。高校1年生、同院の高等科に上がった所だ。徹は「どうも済いません。ちっと考え事などを」と反応す。この日、教科に入る前の出来事が、少し引っかかっていたのかも知れない。豊は、徹、そして...
拙欄の 次回連載についての予告
- 2016/11/19
- 13:31
今日11/19は、当地愛知をも貫く鉄道の大動脈、旧国鉄(現JR)東海道線が、全線で電車などの電気運転可能な、電化完成60周年に当たります。永年の懸案だった、東京~大阪間の大幅な速度向上と、石炭の排気から解放される無煙化サービスが、併せて実現した訳で。この事は、後年実現する東海道・山陽新幹線開業のきっかけにもなったとされます。鉄道愛好者ならずとも、この節目を記憶頂ければ好いなあと思います。さて本題。今夏から秋...
「幕間」ですけど・・続き
- 2016/11/13
- 19:14
「幕間」の続きです。前回からほぼ一週間・・かな。短い秋が過ぎ、世間はもう初冬モードですね。東日本や山間は紅葉が見頃だろうし、巷ではクリスマス・ツリーや電飾がチラホラ現れ始めました。これらを見ると、拙者は、何となく艶めかしい気分にされる訳でして。苦笑次回作どうしようかな・・思案は続いてますよ。前回も登場した総合予備校の養護教諭と生徒達の秘事。少し前にそこを去った元女講師と、教え子の伯父のその後の間柄...
「幕間」ですけど・・
- 2016/11/05
- 12:29
今年2016=平成28年も、後二ヵ月足らず。もうすぐ立冬を迎えます。秋口からの初連載を終わってから、次回作の構想をと思わない訳ではなく、方向性どうしようかな、位は考え始めております。本当は、プロの作家さんよろしく、関連する所の調査なんかを念入りに出来ると好いんですが、他の用件なんかも絡んで来て、中々思う様には参りません。ですが、ネットの活用とか、他の諸兄の作品を拝見したりして、一応は納得の行くレベルにな...