交感旅情 第43話「佳境」
- 2017/11/29
- 19:35
夜更け前の、ホテル上階の広い部屋 ベッド上で、美人姉妹の姉 由香と中条の、濃い交わりが続いていた。宵の口から降り続く降雨の音と協奏する様に、由香の喘ぎと、中条の吐息が流れて行く。前戯、正常位に始まり、途中 体位を上下入れ替えての騎乗位へと移る。
隣のベッドでは、恩師だった 初美との交合で、一度頂へ昇った周(あまね)が、恋人 宙(そら)と交わるべく、唇を重ね始めていた。「遠くまで来たけどさ・・」周は言った。「うんうん・・」宙が返すと「やる事はいつもとそう変わらない・・かな。でも、少しは違う体位を試そうかな」 「あたしは、いつも通りでも良いわよ。無理に新しい事 試す必要なんか、ないんじゃない」 「まあね。でも、飽きが来てもいかん。ちょいと、考えようかな」そうは言いながら、周は、ほぼいつも通りの仕草で、宙を横たえた。
「ふふ・・」彼女は、笑いながら言った。「出だしは、いつもとそう変わらないわね。又、あたしの上に重なるんでしょ?」 周「最初はね。でも、途中からは少しずつ変えるかもだ」 「ふふ、それも面白そうね。期待してるわ」初めの内は、上と下で 唇を交わしたり、背後に両の手を回しての、少しずつ高める為の、愛撫が続く。
濃い接吻(キス)を区切ると、宙の、顔の輪郭を右手指でゆっくり、そっとなぞり、次いで首筋や耳元、長い黒髪をまさぐって、下になっている項(うなじ)の順で、手を回して行く。「うん・・」摩(さす)りを入れ、恋人の発する、軽い喘ぎを聴きながら、周は呟く。「こう触ってると、伯父さんの教えの良さが、少し分って来るな・・」
少し先行する、由香と中条が昂(たかぶ)り、続くが如き、宙と周の 濃い愛撫が進む傍らで、先に頂に昇った 初美と由紀は、まだ下方を露わにしたまま、暫し会話。「どう?新さんのしてくれた『好い事』は、気持ち良かったかしら?」と、初美が訊くと、由紀は「はい、・・ですね。伯父様とご婚約の方に、これ言うて良いんかなって、一方では思うんですが、ホンマ、大人らしくお上手です。あたし、マジで酔いそうになっちゃって・・」微笑みながら返し。「ううん、由紀ちゃんは素直なのが良いのよね。あたしも、何となく分るわ」 「どないなんでしょ。普段・・て言うては語弊あるかもですが、いつも、深い所へ行かれる時は、あないな出方しはるんですか?」
「まあね・・」初美は続ける。「はっきり婚約って訳じゃないんだけど、半分ちょっと、可能性は有りかな・・位のレベルかしら。会って、あの事に及ぶ時はそう、さっき貴女が話したとこで、大体合ってるわ・・」 「なる程。じゃ、まあ上手く行ってるんですね」 「そうだといいけどね・・」初美がこう返すと、二人は、顔を見合せて微笑む。「美しい表情だわ・・」女たちは、互いにそう想った。
初美は、少しおくと「実はね・・」と、進む二組の男女の行為に目を遣りながら、己の携える、小物入れを引き寄せて行った。「はい、何でしゃろ?」由紀が返すと「宙ちゃんが、あたしの菊花(おしりあな)に悪戯(いたずら)した、似た様な事をしようと思ってるの。それはね・・」 「ああ、彼女にお返し・・ですか?」 「まあ、そんなとこね。それには、これを使うのよ」そう返して、初美が見せたのは、化粧などにもよく使われる、小さい綿棒だった。
「ハハ・・」見た由紀は、軽く笑った。「宙ちゃんは、先生に仕掛ける時、細筆(トレーサー)でやってましたよねぇ。綿棒も、似た様な事 できるんですか?」 「まあね。綿の付いた先で、菊花に仕掛けてくって感じ・・かな」初美は返す。「そうかぁ~!うんうん、それも有りですね。綿棒なら、細筆の穂先とは違った感じになるんでしょうね。ふふ、た・の・し・み・・」再び、笑顔で応じた。
初美は続ける「それにね・・」 「はい、お聞きしましょう!」 「綿棒の時は、先に『女の核心』を摩って、湿らせてからの方が良いかな・・とも思う訳よ」 「ああ、そうですねぇ。あたしもきっと、その方が良い思いますよ。よしっ、宙ちゃんと周さん、そろそろ高まる頃かしらね・・」 「ふふ、由紀ちゃん、そんな事を期待してるんだ?」 「あ、いやいや。そんな気持ちはないですよ」由紀はそう返し、苦笑した。勿論、多少は期待しているのである。
一方の、由香と中条。「椋鳥(むくどり)」と言われる、交互の愛撫、正常位の一つ「深山(みやま)」、騎乗位の一種「百閉」、座位の「鳴門」など、今まで彼女が経験した事のない姿態をも含め、色んな体位での行為を、中条から教えられ、高められていた。初美と由紀が忍び寄った時、二人は、後背位の「鵯(ひよどり)越え」で繋がっていた。
「ああ、伯父様・・」喘ぎ続けてきた由香が、途切れがちに言った。「うんうん、貴女は今夜、よく頑張ったな。由紀ちゃんもだが、貴女も素敵なオマンコ・・おおっとご免!オメコしとるぞ、いや、ホント!」中条が返すと「ふふ、あたしは由紀と違(ちご)うて、言い方にはこだわりまへん。どっちでもいいですよ」と、笑い返す。
中条「そうか、有難と。しかし、まあ何かな。貴女みてぇな美女に後ろから仕掛けられる・・思うと、ホンマ昂奮するわ~!」 由香「あは、男よね~。由紀はああ言う、押しの強い女やから、伯父様をヌイてるはずやからね。それでも復活できるなんて、まだまだお若くいてはるんですね~、あぁぁ~っ!」 「う~ん、そう思いてぇんだけどなぁ。けどよ、やっぱり若い頃程じゃねぇんだよなぁ~!」徐々にだが、熱く高まって行く二人。そこへ・・
「元気ですかぁ~!?」前夜に続き、アントニオ猪木の節で、今度は、由紀が声をかけ、初美も近寄る。中条「おお、これは・・初ちゃんに由紀ちゃん。ご参加おおきに。お蔭でさ、元気が戻っちゃったよ」 由紀「ハハ、そりゃ好いですね。どうですか、達しそうですか?」 「うん、その事よ。後ちょっとだけ、時間をくれるかな?」
由紀「ハハ、いいですよ。伯父様、そうすれば、又発射できるって事ですか?」 「ああ、まあな。由香ちゃんも、折角安全日だ言うてくれるし、ここは期待に応えて、ドス~ッ!と一発、決めなあかんと思うとる訳よ」そう返しながら、中条は、小刻みに腰を前後動させ続ける。その前の由香は「あっ、あっ、ふっ、ふぅんっ、ひっ、ひいっ!」と、これも小刻みな喘ぎを聴かせるのであった。
「由香ちゃん・・」中条が、後ろから声をかけ。「はい、ふぅぅっ!」喘ぎながら 由香が返すと「そろそろ、元の正常位に戻ろかな。貴女は確か、俺の腕の中で、頂に昇りてぇって言ってたもんな」 「それですよ。それ!やっぱりね、昇り詰める時は、伯父様の腕の中がいいんですぅ~!」 「OK!それ叶えたるからな。一旦、離れるけど直ぐ戻るからな。心配せんでええで~!」 「はいっ、大丈夫ですよ。信じてますさかい~、はっ、はあっ!」
聞いた中条は、一旦、後背位の交合を解き、由香の後を離れる。ベッドから立ち、由香を 四つん這いから、その上体を起こし「お姫様抱っこ」して、仰向けに横たえる。再び重なり、下肢を開かせ、これも礼儀を正した男根を、ゆっくりとその秘溝に返す。満足感を伴った喘ぎが、男の耳にも届いた。
最初の、正常位の交わりに戻り、由香の菊花は露わになった。その後ろに、初美と由紀が控え、中条に挑まれる彼女に声をかけた。「由香ちゃん・・」 「はい・・」 「ちょっと、菊花を高めたいけど、いいかしら?」 「ふっ、はっ、あ、ハハ・・」喘ぎ半分で、笑う由香であった。
「ああ、初美先生が宙ちゃんにやられた、あの事ですね・・」 「まあ、そんなとこね。粗っぽくはしないわ。約束するから・・」 「そう言う事なら、お任せですわ・・」これを受け、初美は、手にした綿棒で、由香の菊花を高め始めた。僅かな下草に囲われた多くの襞を、なるべく丁寧に摩り、次第に中心へと、ソフトに攻め上る。由香の喘ぎが、先程よりも、少し高まった様に感じられた。
「ああ、先生・・と・・とても好いですわ。つ・・続けて欲しい。伯父様の動きも、あぁぁ~っ!」二つの「穴」に仕掛けられ、由香の喘ぎは高まって行く。姉と男の昂りへの関わりを 初美に任せ、由紀は、卓上にあった細筆を手にすると、同様に、正常位での交合に入った、若い二人の後方に近づく。「ふふ、宙ちゃん。初美先生に仕掛けた同じ事、今からしてあげるよ。お・た・の・し・み に~・・」
高め合う、宙と周の交合部を覗き込んだ由紀は、昂奮で伸縮を繰り返す 宙の菊花めがけて、細筆の穂先を近づける。「嫌だなぁ、由紀ちゃん、本気でやるの?」訝る様に訊く宙に「はい、その通り!」と返す彼女。その若い二人の交わりも、もうすぐ 頂に達しようとしていた。
(つづく 本稿はフィクションであります。次回は12/3日曜以降に掲載予定です)
今回の人物壁紙 笹山リン
葉加瀬太郎さんの今回楽曲「ジェラシー(Jealousy)」下記タイトルです。
Jealousy
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