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パノラマカーと変な犬 第51話「針路」

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「由香ちゃん、それは・・」ソファの上に重なり合う直前、液晶TV画面置台の 小物引出しから幾つかの品物を取り出した中条は、再び臥して 彼女に重なる様指図して続けた。「今夜と明日夜が明けた土曜の話だが・・」 由香「はい・・」 「当日の朝飯は、俺がよく行く喫茶店でになる。その後で、名豊特急・・例の面白列車な・・で、東の方の吉田へ向かう。もう東隣の S県に近いとこだけどな。JR吉田駅で、路面電車の東田(あずまだ)線に乗り換えて もう少し東へ行った 井岡ってとこの近所が、周(あまね)君の実家だよ」

由香「ははぁ、分かりました。そこで 彼と待ち合わせて、親御様んとこへご挨拶って訳ね」 中条「まあ、そんなとこだ。昼はそこで世話になって、午後は 周君が、S県側の天浜湖の辺りへ、車で案内してくれるんだと。それからもう一度 A県に戻って、T稲荷近くの、俺んとこの現地拠点に泊るって段取りだ」 「ふふ・・楽しそうね。期待しますわ。それでね、あの・・周君も一緒に泊る訳?」 

中条「ああ、いかにも・・」 由香「よ~し、それに備えて無理しない様にせんとね。周君の 元気なお竿(さお)に 又会えるのもね・・」 「ああ、期待が膨らむだろ。好いなぁ、若さの特権だぜ。しか~し!」 「はい、何でしゃろ?」 「周君の『竿』を巡って、由紀ちゃんと争わん様にして欲しいなぁ!」 「ハハ・・そりゃ大丈夫ですよ。由紀にはね、周君のお竿は、先にあたしが試すって言い聞かせてありますから・・」

中条「うんうん。その事、由紀ちゃんが『その時』になっても、きっちり守ってくれるといいな・・」 由香「はい、伯父様。それは任せて!必ず 彼女(アイツ)にも実行させまっせ!」 「ああ、くれぐれも宜しくです。それでな・・」 「はい・・」 「今夜中に、ちょいと見て・・てか、聴いといて欲しいモンがあってな。今、用意するわ」 「! さっき、引出しからお出しになったナニですね」 「そや。今からな・・」

そう言って、男が由香に見せたのは、逆富士型のキー・ホルダーだった。行先らしい「吉田」の文字と、その下には列車種別らしい「特」の一字も見える。「これから・・」彼はそう言い、背面にあるスイッチを入れた。すると・・「ミ~ド~ラ~ ミ~ド~ラ~ ミ~ド~ミ~ラ~♪ラ~ミ~ド ラ~ミ~ド~ラ~♪」音楽警笛ミュージック・ホーンの、独特の旋律が奏でられた。

「ハハハハ、好い音ね!」暗くなった寝室から、笑い声が聞こえた。「ああ、何、初ちゃんと由紀ちゃん、もう眠ったんじゃなかったのか?」中条が返すと、初美「そりゃ、そんな『素敵な音』が聴こえりゃ、寝てなんかいられないわよ。ねえ由紀ちゃん!」 聞いていた由紀「はい、その通り!そやから、音楽が聴こえた時、笑ったんですやん!」

「ハハハハ、有難う。皆、有難う!」こうなると、中条は 笑って対する他なかった。初美「パノラマカー原型車の音楽警音よね。もう 今は見られないけど」 中条「初ちゃん正解!パノラマカー原型車は、何年か前に引退して、もう今は見られんが、しか~し!」 初美「はい、聞くわ。続けて・・」と言い、姉妹も頷く。確かめた中条は「音楽警音ミュージック・ホーンを備えた展望車は、今も健在だぞ。それは・・」 姉妹「ああ それ、何となく分かります」傍らで、初美も頷く。

中条「そう、それは・・」と言い 「それは、パノラマ・スーパーだ!」と続けた。「ああ、やっぱりね。『パノラマ・スーパー』でっか。確かあたしたち、行事で A大学から佐分利学院の本館へ移る時、走ってるの見ましたよ。『音楽』も盛大にかかってたし・・」 「お~、そうか。見てたんだな。そりゃ良かった!」 「で、伯父様・・」由香が言った。「うん、何やろ?」 「んで、あたしたち、その列車で周君の親元を訪ねるって事ですね?」 「その通り!それも先頭の展望席でな!」

「ウホ~!そら凄(すんご)い!今から楽しみやわぁ!」姉妹は、素直に喜んだ。中条「指定券はもう確保しとる。『ミュー・チケット』とか言う奴な。先頭 4席 全部押さえたからな」 「ああ、よろしですね。それなら、心行くまで展望席の眺め、楽しめるんですやん!」と、二人は応じた。

中条は続けた。「当日、初ちゃんは 親元の用事で同行できん。残念やが、我々三人で向かう事になる。今夜は好い感じだったし、明後日夜がそんな風だから、明日夜は、用心して静かにしてよや。しか~し!」 「ふふ、何なの?」初美が返すと 「由香ちゃんも由紀ちゃんも、折角魅惑の下着姿やから、愛撫だけでもして寝ようかな。由香ちゃん、俺が昔やってた 馴染みの体位があってな。ちょいと協力してくれるか?」 「はい、あたしは好いですけど、それって、お部屋にデリヘルの娘(こ)か何か、呼ばれた時の思い出ですか?」こう返した姉に伍して 「ふふ、それ面白(おもろ)いお話みたいですね。あたしも聞きたいわぁ・・」由紀も呟く。

中条「よしゃ。そしたら、まず由香ちゃんに、俺の顔上に跨ってもらおうかな。そうすりゃ、貴女の手元に 俺の『竿』が行くって寸法のはずだが・・」 由香「ああ。分かりますよ。伯父様とは、顔と下方が逆になるって格好ですよね」 「その通り!『二つ巴』って言うらしいんだよな」 「あは、速い話が『69(シックス・ナイン)』ですね!」 「ああ、そないになるかな・・」 「よしゃ!とに角、やりまひょ・・」そう言った由香は、中条の上に跨がった。

「よしゃ、いいぞ!」まだ濃色の「T」を纏(まと)う由香の 象牙色(アイヴォリー)の臀丘を、彼は下方からねっとりと仰ぐ。「いやいや・・いつ見ても、由紀ちゃん共々 綺麗な肌しとるわ。これだけでも、男で良かったって思うもんなぁ!」かく言う中条に、由香は「ふふ、おおきに・・有難うございます。さあ、由紀からもメッセージがありまっせ。心行くまで、お触りを・・」これを見た中条は、頷き返すと、まず由香の臀丘と まだ「T」の食い込む股間に、愛撫を見舞い始めた。

「あっ、あっ、ふあぁ~っ!」漂う様な 由香の喘ぎが一通り響くと、今度は 妹の由紀が臥した中条に近づき「今度は、あたしでんな・・」と、笑顔で彼の唇を奪った。総じて、何となく 姉より出方が大胆な様だ。「由紀ちゃん、熱いな・・」男の呟きに、彼女は「ふふ・・情熱じゃ、姉に負けしまへんでぇ!」笑って返す。彼の方に尻を向け、前屈みの「碁盤攻め」に近い姿態(ポーズ)で、挑発する如く試して来る。姉同様、象牙色に輝く美尻で、男の視線を奪う。

「ふふ、新さん・・」先に行為を終え、再びバス・ローブを纏った初美、傍らに座り 呟く。「さあ、姉妹どっちが先に『T』を脱ぐかしらね。まぁ、由香ちゃんからだろうけど・・」彼女はの想い通り、姉の方が 先に下方を露(あらわ)にする気配。男も手を貸し、少しずつずらされた「T」が、ゆっくりと下ろされ、いよいよ「核心」が現れる。

「よしゃ、由香ちゃん・・」男が呟く。「ちょこっとだけ、高めような・・」周囲の 薄手の下草から、朱の大陰唇、陰核(クリトリス)の順で舐め上げ、次いで 秘溝の合わせ目に舌を差し入れ、高めて行く。「ん、んん・・」の様な、籠った喘ぎが、何よりの返事だ。「さあ、由紀ちゃんも・・」姉に向けての愛撫を続けながら、妹の下方も露にして行く。そして・・

「さあ二人・・」中条は、姉妹に声をかけ。「ちょっと、背合わせで、俺の顔上にしゃがんでもらおうかな。同時に 魅惑の『核心』を見て見てぇって事でな」 対する由香「ふふ、まぁ いいわ。由紀のと同時に見られるってのも、そうそうはないやろから・・」由紀も、無言で頷いた。そして姉妹は、中条の顔上に 背合わせでしゃがみ込む。薄暗がりに、行灯(あんどん)の様にくっきりと映える 姉妹の白い臀丘を愛(め)で始めたその時、突然「ワン!ワンワン!」暗がりの窓外に、甲高くけたたましい咆哮が轟く。「どうした Kusoマル・・」二人の尻への愛撫を区切った男は、バス・ローブを引っかけ 様子見すべく、窓際へと立った。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 大塚聖月
物語中 名豊電鉄のモデル 名古屋鉄道パノラマカー他の音楽警音ミュージック・ホーン収録の走行動画 下記タイトルです。
Meitetsu Panorama Super
中村由利子さんの今回楽曲「伝説の町」下記タイトルです。
伝説の町

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