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想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密 第31話「変化」

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明るい内から、思わぬ「告白」を求められた健(たける)、徹の二少年。日中の暑さも手伝って、些か気分がおかしくなりそうだったが、どうにか立て直し、入浴と夕食の準備を終わらせた。程なく一っ風呂となるはずだが・・。

「二人、先にお風呂入っていいわ」初美に促され、彼たちは浴室へ。その時の会話。
健「どうも、いつもと違う気がするなあ。名前で呼んだりする事を、夜だけにする様にとか言っておいて、ご自身で掟破りって、何かおかしくないか?」
徹「俺、聞いてて思ったんだけど、確かに少し緩くなってるみたく感じるんだけど、最後の『無礼講』て意味もあるんじゃね?」
健「無礼講か。なる程なあ。夕飯の支度手伝ってたら、小町先生からいきなり『この場で告白して!』と来たもんだ」
徹「そりゃ、俺も同じだ。初美先生も、俺の風呂準備の所へいきなり踏み込んで来て『あの言葉、暫く忘れてない?』だってさ」

「そして、今夜の見通しは立たなくなりましたっと」そう言いながら、ボディ洗いや洗髪を進めている所へ、意外にも「二人、入るわよ」の声かかる。
「わっ!おいっ、大丈夫か?」焦る徹に「大丈夫だ。落ち着け」と健、諭す様に言う一方で、外から声をかけた女講師たちには「OKです。どうぞ」なるべく平静を装って返す。浴室が開扉され、二人の美女の裸像が、眩しく現れた。

「あれっ、もう混浴はなかったんじゃないですか?」訝(いぶか)る彼たちに、初美「この学級は、変更が多いのよ」平然と返す。小町も笑いながら「君たち、本当は期待してたんでしょ」「いやぁ、思ってても言えませんよ」そう返すも、本音では歓迎の二少年である。
濃厚なボディ・タッチができれば最高だったが、すぐに身体を洗い流し、女講師たちに洗い場を明け渡すべく、二少年は湯船へと。しかしその時、彼たちの下方に生じた僅かな変化を、彼女たちは見逃がさなかった。

湯船を使った二少年が先に上がり、二女講師だけになった浴室。
小町「初美、彼たちの下方の変化、分ったかしら?」「ええ、確かに。まだほんの僅かに色がついたって感じだけどね」初美、微笑み返す。
小町「ふふ、今夜は、そのお祝いね」 初美「それ、いいわね。ささやかだけど、してあげようかな」

小町「所で、正直に聞かせて欲しいの。今でも、ゴムって使わせてるの?」
初美「ああ、その事ね。昨日から、卒業って言って、なしで行為をさせてるわ」
小町「所謂、安全日か。ふふ、スケベね。実はね、あたしも今、安全日なのよ」
初美「それは何?つまり、一つには、そんな風だからここを覗きに来たって事かしら?もしそうなら、貴方もスケベね」笑う。

小町「大声じゃ言えないけど、一つはそれ。もう一つは、健との約束を果たすって事」
初美「なる程ね。でも彼は、貴方とゴムなしで交われるなんて、きっとまだ思ってないわよ」
小町「まあ大丈夫よ。あたしが彼に、上手に話すわ。何てったって、あたしは・・」
初美「お医者様だから・・でしょ!」 小町「その通り!ご賢察脱帽よ!」二人は笑った。

最終夜の一日前なので、夕食は、割合簡素な有り合わせの惣菜。香緒里が戻った時の楽しみにと、女講師たちも酒気はない。片付けや、食後の歯磨きを含め、早めの終了。束の間、雲間からの天体と、蛍の舞を見物。暫く後、健のスマホに、小町からSMS着信。「そろそろ、始めようか」読んだ健、了解の旨 返信して、傍らの徹にも「そろそろらしいぞ」と告げる。
屋内へ戻り、小用、手洗いを済ませた彼たちの前に、まず、黒基調のコスに変身した小町が現れる。「健、デートしよ!」初美のミニコスより少し長めだが、ランジェリーの様な出で立ち。少し化粧の気配あり。しかも、髪飾り、耳飾り、指輪などの装身具を着け、明らかに、これまでと違う風情。「さあ健、こう言うのはどう?」

「素晴らしい!けど・・小町さん、これ一体、どうなってるんですか?」訝って尋ねる健に「大丈夫よ。君たちの寝室へ行けば、全部分るって。さあ、短い間かもだけど、楽しもうね!」そう言って「健、キスしよ!」「わっ!マジですか?」そう返す間もなく、彼は小町の腕に抱き取られ、唇を合せていた。「あ~、いやいや・・見てて好いやら、悪いやら」そう思い始めた徹、講師の寝室へ呼ばれる。「徹、ちょっと来て」
「失礼します」足を踏み入れた彼を迎えたのは、これ又、黒一色のミニコスに着替えた初美の姿。「ふふ、こんな感じ、どうかしら?」
これまでの、妖精調の出で立ちが、全て黒に変わった装い。より夜の、情熱を掻き立てられる感じがする。化粧の気配も少し。更に、小町とほぼ同様の装身具。「うわ~、素敵!言う事なし!」徹は、暫し見とれた。
「でも、ここでのお触りはよろしくないですよね」徹、確かめる。「まあそうね。君のベッドでなら、心行くまで触れられるわ」初美、返す。
「さあ、あたしたちもデートに行こうね。短い間かもだけど」「かしこまりました」二人は寄り添い、開始の口づけを交わした。

小町と健、初美と徹の順で、生徒の寝室入り。まずは、普段使わない中程にあるベッドへ。
股間さえ窺える、際どいスポーツ座りの小町、発言を求め「今夜、あたしたちがちょっと飾ってるのは、ある理由からなの。君たち、ちょっとブリーフを降ろして、下の方をよ~く見て!」
二女講師と正座で向き合う二少年「了解です」と応じ、立って、それぞれブリーフを少し降ろし。下方の核心周りを見た彼たち、それぞれ「あっ!」と驚く反応を見せる。
そう、少年たちの核心周りには、ごく僅かだが、体毛が見られ始めたのだ。第二次性徴の始まりである。

小町、厳かに「今夜は、君たちにとって、大人に近づいた大事な証しが立てられた、記念すべき日よ。あたしたちが飾りを着けたのは、その事へのささやかなお祝いの気持ちよ。おめでとう」初美も同じく、際どいスポーツ座り。そして「二人、おめでとう。大人になる為、これからも、確かな歩みでね」彼たちに言葉をかける。
「有難うございます。好い大人になってご覧に入れますよ」二少年は、心より答礼した。

小町「さあ、それじゃ、この学級最後の、夜の補習の始まりよ。健は今夜、最後まであたしと交わるの。初美からも、色んな事を教わったと思うから、その事をよく思い出して、実行するのよ」「かしこまりました。小町さん、今夜は宜しくお願いします」健、こう返す。
初美「徹、今夜は、最後まであたしと一緒よ。好い修了ができる様、一杯、深く心を通わそうね。きっとよ」「かしこまりました。お言葉を心に刻みます。俺、約束します」徹も返した。

(つづく 本稿はフィクションであります 2016=H28,8,19記)

今回の人物壁紙 市川まほ
渡辺貞夫さんの今回楽曲「ワン・モア・タイム(One more Time)」下記タイトルです。
One more Time

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