ちょっと入淫 字余り
- 2018/10/12
- 21:57
先日、拙 7編目の連載が区切りを迎え、この「後記」を綴っている所です。今回も、ご一読下さった各位には 心より一礼を申します。
今夏は、今回作の時期設定となった昨年と異なり 特に前半、記録的な猛暑となりました。全国的に、ごく一部を除いて冷房が不可欠となり、遂には小中学校でも原則装備の方向になる様です。本当に、我々の餓鬼時分には考えられなかった事共が現実になりつつある様です。
その様な中での今回作だった訳ですが、よく風聞には聞く「病院のお伽」をメインに「患者」となるリサイクル関連企業の社長 宮城一路(みやぎ・いちろ)が、担当となる女医 本荘小町(ほんじょう・こまち)や、研修の名目で彼女の勤務先 鵜方病院に入った医師志望の看護師 瀬野美波(せの・みなみ)らとの「夜の診療」に臨む様子を、彼の愛犬たちを預かる事になった 知人の商家近所に住む後輩 中条 新(なかじょう・しん)や、宮城の犬たちの生態見たさにその居所を訪れる木下由香(きのした・ゆか)、由紀(ゆき)の女子大生姉妹、それに小町が養護主任を務める総合予備校の教え子 豊野 豊(とよの・ゆたか)、前述の登場人物の会社や病院との輸送契約を担う法人タクシー運転手 永野 光(ながの・ひかる)らを交えての、主に病院と女医の居所、それに中条の居所にての 男女複数のやり取りを並行する形で描いてみた次第です。
もうお分かりの様に「入淫」は、病気入院と嫌らしい大人の行為との 掛詞(かけことば)。特に重い症状でないにも関わらず、女医・小町から入院を強く勧められ、これも直ちに必要なさそうな特別個室での入院の日々となった宮城が、女医の本当の意図を悟って 後輩の中条を誘い、小町、美波との 4Pを図るも、中条の隙からともいえる 木下姉妹との「深い関わり」ができた故に果たせず「心ならず」の結果に苛立ちながらも 最後は許す様子を、少しは描けたかなという所です。もしかすると、現実にも こうした僅かな不注意が、大きな愉悦を逃がす原因となっている例があるのかも知れません。
今回の音楽リンクは、バンド「カシオペア」のリーダー格でもあるギター奏者 野呂一生(のろ・いっせい)さんの楽曲を取り上げました。一部は、バンド「カシオペア」の作品として表されているものもありまして。我国のギター奏者も、高中正義、松本孝弘、チャーこと竹中尚人の各位など、大変秀逸な方々が多いですが、今回は野呂さんに注目してみました。
毎度の事で恐縮。拙連載は、暫しのお休みに入ります。休載中は、週一度位は参上して とりとめのない事共や次回作に向けての構想やアイディアの事などを記して参ろうかと画策中。余り濃い内容にはならない事と思いますので、気軽に読み流して下されば幸いです。
或いは、次回連載が平成期最後のそれとなるかもしれません。まだ戌年(いぬどし)。前回と今回に続き、もう一回位「変な犬共」が現れるかもしれません。
今回連載を区切ってから、急に気候が秋らしくなって参りました。これも繰り返しですが、昼夜の温度差が大きくなる時季。夕方の見通し不良共々、各位どうかご健康安全留意にて。
今回の壁紙 金山公園(物語中 金盛公園のモデル)の傍を行く JR中央西線。上り線(左)= JR東海・211系直流電車 下り線(右)=JR貨物・EF64(1000代)型直流電気機関車。名古屋市中区 2018=H30,8 撮影 筆者