想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密 第34話「冒険」
- 2016/10/20
- 19:18
香緒里、そして健(たける)、徹の二少年と入れ違いに、初美と小町が入浴。先に上がった三人が、夕食の配膳などを進める。以下暫く、浴室での二女講師の会話を。
小町「つまり、健と徹がこの学級に来たのは、彼たちの首位の成績を快く思わないある父兄が、ウチの理事長に芳しくない働き掛けをした結果って事ね」始めると、初美も「それは薄々聞いてたわ。露骨には言わないけど、要は、彼たちの成績順を下げようって魂胆よね。ただ、あたし的には、そんな事で、彼たちを劣勢にしたくなかった。だから、あたしと香緒里の教科は、本当は行くはずだった、強化学級の教程(カリキュラム)を秘かに組み込んでいたのよ」こう応じ。
小町「同感だわ。だって、学ぶのは生徒本人よ。幾ら学費を出してるからって、父兄の都合で操作して好いもんじゃないわ。あたしだって、理数科とかの内容は『強化学級』に近づける様、心がけたわ。それと、勿論ここでの健康面もね」
初美「有難う。そこは本当に感謝です。彼たちも、余り精神の方には来てない様だし、『夜の補習』の事は、何かあれば、あたしが全責任を取るわ。後は明日、彼たちを無事親許に返せば、全て完了って事よね」
小町「初美!そんな事言わないで、『夜の補習』の責任も分担すりゃ好いのよ!元々は、理事長がやった事だし、明日無事なら終了なのよ。それに貴方、学院を離れると言ったって、あたしや香緒里との行き来がなくなる訳じゃないしさ!」強く語れば
「有難う。そうそう、そう思うべきよね。これからもどうか、宜しくです」初美、こう返す。
午後6時前辺りから、この林間学級最後の夕食。早瀬管理人が特に都合してくれた、飛騨牛のステーキが振る舞われ、他の惣菜野菜や、食後の甘味共々、大歓迎を受けた。講師たちには、これも早瀬から、フランス産赤ワインのブルゴーニュ・アリゴテが差し入れられていた。酒気の許されない二少年には、ジンジャー・エールのお見舞いだ。
五人は、特別林間学級の終了を労って、乾杯。改めて、中山荘(ちゅうざんそう)での日々を振り返った。三女講師は、乾杯だけの初美を除いて適度の酒気もあり、よく語った。少年たちは、聞き上手な所を見せる。主な話題は昼間の事共で、夜の出来事は、詳しくは触れられなかったが、香緒里が、一度だけ生徒の寝室掃除をした折に、健が秘かに持参していた、伯父譲りの「日刊ヒュンダイ」や「週刊衆目」など18禁記事満載の読み物を見つけられてしまったお間抜け話などが、面白おかしく語られもした。
宴もたけなわの頃、健の伯父 中条よりSMS入る。「はいはい、変わった伯父さん、有難う」健、応じ。中条「ふん!『変わった』か。まあ少しは実態に近いから、好いにしてやるか」 健「それはさておき、お蔭で林間学級も、無事終わりそうですよ」 中条「そりゃ何よりだ、良かったなあ。所で明日だが、俺は今夜、中津川に用があるんで、そこで泊まって明日午前、お前と徹君を迎えに行ける事になったんだ。お前と、徹君の親御方からも了解もらったからな。彼にも、宜しく伝えてくれや」 健「分った、有難う。この件、先生方にも伝えるから、そのまま待ってくれるかな?」
健、中条の話を、三女講師に伝え。初美が、彼の応対に。「中条さん、お世話様です。主任講師の伊野初美です。明日、彼たちをお迎えにお越し下さる由、有難うございます。つきましては、明日の朝食を、こちらでご用意しますから、起きぬけにお越し下さる様、お願い致します」 中条「こちらこそ、いつも感謝です。お言葉に甘えます。明朝は、早い到着になりますが、朝7時頃でよろしいか?」
初美「了解です。叶えば、今夜は貴方にもお泊り頂いて、彼たちと夜話でもして頂けると良かったんですが」 中条「あ、いやいや、先生方も、連中の教科とかで大変でしょうから、夜と言っても、俺なんかがお邪魔して迷惑になってもいけません。連中とは、又N市へ帰ってからその機会もあるでしょうから、ここは遠慮って事で」
初美「かしこまりました。ちょっと残念ですが、まあやむなしですね。では、こちらへはご安全に」 中条「有難うございます。では、又明朝」交信ここまで。このやり取り中、中条の胸中は、林間学級の邪魔だけはしたくないとの想いが大きくあったが、もう一つ、もし投宿すれば、特に初美との間に、間違いが起きる可能性への懸念も、少しあった事を記しておきたい。
食後、片づけを経て、晴れの戻った夜空の下、暫し天体見物。前庭には蛍も現れ、最後の夜を彩ってくれた。全員が浴衣姿。その後、教室に集まり、香緒里のピアノ演奏や初美の歌唱を交えながら、暫しの談笑。曲目の中には、初美がここ中山荘で折々口ずさんだ「この愛に生きて」もあった。
談笑も終わり、各々の寝室へと足の向き始めた午後8時半過ぎ、そろそろ移動の用意を始めた健、徹の二少年が、初美に呼び止められる。「二人、寝室で待っていて。今夜は先生が三人で、寝室が狭いから、あたしがそちらへ行くわ」「て事は、朝までご一緒って事ですか?」二少年が、訝(いぶか)る様に訊くと「ふふ、そうよ。前にも言ったでしょ。この学級には、変更が多いのよ」静かな返事。その時の初美、やはり、どこか微かな薄気味悪さを宿す、美しい笑みを浮かべた。
「何が始まるんだ?」二少年は、少し不安に駆られながら待つ。10分程後「二人、入るわよ」の一言と共に、趣を変えた初美が現れた。この学級二日目の夜と同じ、妖精調の白のミニコスだ。セットの二ーハイが、その美脚を引き立てる。「あ・・今夜もですか?」驚く彼たちに、師は静かに言った。
「あのね。林間学級の教科は終わっても、『夜の補習』はまだ終ってないわ。夕べは夕べ、今夜は今夜よ。しかも、今夜は、あたしがこれまで叶わなかった望みを、ちょっとの冒険で叶える夜よ」「はあ、それは一体何でしょう?」今一つ、理解しきれない彼たち。
そこを「それはね。これまで時間差でしか味わえなかった歓びを、三人で同時に味わえる様にするって事よ。どう言う事だと思う?」「ん?待って下さい。まさか・・!」健、緊張に満ちた反応。徹も「それって・・!」、二少年、向き合って真顔で話す。「考えてはいかんかもだけど、それって、初美さんの『女性』に、俺たち二人の『自身』を同時に連結するって事でしょうか?」「流石優等生ね!その通りよ!」師の言葉に「何と!」二少年は絶句した。
健「初美さん、お願いだから無理しないで下さい!俺たちは好いけど、もしも怪我とかされたら、どうするんですか?」
徹「本当に無謀だと思います。俺たちみたいな小6は、誰もそんな事はしていないと思いますよ!」
大いなる衝撃は無理もない。師の「女性」に、二人同時に「自身」を連結する異常とも言える行為は、流石の「すけべっ子」健と徹も、すぐには受け入れる事ができなかった。
健「初美さん」「何かしら?」 健「10分だけ、時間をもらえませんか?」「いいわ。でも、10分後に確かな返事をする事。できなければ、今夜の『最終特別補習』はなしって事。決められない男は、嫌いよ」
「分りました。よく相談して、はっきり返事をします」大変な相談を迫られた二少年、健と徹は「初めからお断り」の線も含めて話し合った。しかし、やはり「すけべっ子」の魂は如何ともし難く、その行為は、初美の希望に沿った、脚の曲りが大きいハード目の正常位が選ばれ、徹が彼女の上に重なり、その後ろから健が合わせる姿態(ポーズ)で応じる事になった。
「好いわ。二人、男らしいわ。さあ、始めようね。挨拶のキスからよ」中程のベッドに陣取る初美。右手に健、左手に徹が寄り添う。
「初美さん、好きです。綺麗な肌ですね」この言葉を合図に、健から、口づけに入る。舌も使った濃厚なそれが、少し短め15秒位。続いて、徹も同様に行う。ベッド上に寛ぎ、健が髪、耳や首筋を皮切りに上体を乳房へ向け、徹が足先から膝、太腿、臀丘を目指し愛撫。師の喘ぎを確かめて、健がキャミソールを少し移動させ、乳房を露出。徹は、ミニ・スカートを少し持ち上げ、臀丘や恥丘の辺りを撫でて行く。
ここで体位替え。二少年、それぞれブリーフを降ろし、師から「少年自身」は口唇、陰嚢は手指による愛撫(フェラチオ)を賜る。「ああ、熱い・・」前夜、少なくとも二度の頂に立っただけに、絶好調とは行かなかったが、「少年自身」たちは、程なく礼儀を正す。
「お返しします!」臥した師の下方に膝を進め、二少年は呼吸を合わせ、健の贈った小さなショーツを慎重に降ろす。初美が脚を曲げ開くと、「夜の補習」で大いに世話になった、ローズ・ピンクと菊花が姿を見せる。「最後の最後まで、素晴らしい!」健は、師の太腿の内側を舐めながら、時折臀丘の谷間にも、指を滑らせて行く。「女性」の核心への口唇愛撫(クンニリングス)は、徹の役目。手指も使い、合わせ目に舌を滑り込ませたり、せり出した陰核(クリトリス)に舌を走らせたりして、高めて行く。「く・・ふんん、好いわ、続けて・・」隣室に、二人の同僚がいる事も考え、初美の喘ぎは、いつもより押し殺した様に小さなもの。施錠できない生徒の寝室は、彼女が準備した後付錠でロックされている。暫くの間、師は、二少年によって高められて行く。
小半時程後「二人、用意はいい?」初美の指図が発せられる。徹「はい。では・・」迷いを振り切り、師の上に重なり、脚を抱えて「行為」の準備に。その後ろに、健が控える。二人共、浴衣の裾を上げ、下方はむき出しの格好。勿論、初美も下方は裸である。
健「いいか、徹。まずお前が、彼女(このひと)の『女性』に繋がる態勢に入る。その準備ができたら、続いて俺が繋がる態勢になり、そうしたら、お前の腰を叩いて合図するから、それで一緒に腰を沈めよう。そうすれば、きっと上手く行く」「分った。じゃ、まず俺がその姿態(ポーズ)に入るね」徹、こう返し、初美の「女性」に彼「自身」の先端を少し当てる。これだけで「ああ・・」師は小さく喘ぎ。
健、続いて「そこでよし。じゃ、俺が用意するから・・」繋がりかけた、師弟の「自身」をよく目視しながら、彼は「自身」を徹のそれに接する様に構える。「よし、行こう!」師の上体を抱きしめた、徹の腰を軽く「ポン!」と叩き、彼たちは、腰を沈めにかかった。
「うう・・んんん、好い、好いわぁ!」遂に、初美の「女性」に、礼儀正しい二つの「少年自身」が、同時に繋がれた。彼たちは、「自身」が「女性」の肉壁に囲まれ、強い刺激と「自身」同士が擦れ合う感触を頼りに、慎重に動いて行く。美脚を大きく、L字に曲げる体位で仰向けになり、彼たちを迎え入れる初美。二つ同時の「少年自身」の連結は、程良いサイズ、程良い硬さに未曾有の逞しさが加わって、これまで体感した事のない悦楽を、徹の熱い抱擁と共に、彼女にもたらすのであった。
「うう・・んんん・・ふぅぅん!」抑えた喘ぎと、二少年の、これも抑えた吐息が、生徒の寝室に、暫し漂う熱い夜であった。
隣の、講師の寝室で臥す香緒里と小町。「初美、まさか彼たちと深い事してるんじゃ٠٠」心配する香緒里に小町は「もう大人なんだから、その辺は信じようよ」そう諭す。「そうですね。そうすべき٠٠か」応える香緒里。その瞳に、涙の様な何かが見られたのは、気のせいか。
(つづく 本稿はフィクションであります 2016=H28,8,25記)
今回の人物壁紙 市川まさみ
渡辺貞夫さんの今回楽曲「パストラル(Pastral)」下記タイトルです。
Pastral