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想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密 第35話「帰還」

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再び、佐分利学院の研修寮 中山荘(ちゅうざんそう)の生徒の寝室には、微かな、しかし熱い風が吹く風情だった。それが、林間学級最後の夜に相応しいものだったかも知れないが。

大きく脚を曲げ、長いブルネットを妖しく揺らす、仰向けの初美に二少年が重なる。時折唇を交わしながらの、熱い正常位での情交が続いていた。師の「女性」に「自身」が同時に繋がった彼たちは、連結が解けない様、師の肉壁を傷めない様用心しながら、慎重にゆっくり腰を使った。礼儀正しい、二つの「少年自身」による、これまでよりずっと遅いペースの「スロー・ピストン」が、粛々と、肉感を味わう様に、初美の「女性」の中で実行される。
「んん、んん・・好いわ、続けて・・」「んん・・はい、続けます・・」三人は、言葉よりもむしろ、低い喘ぎや吐息、そして少年同士の「自身」が擦れ合う感覚を頼りに、霧の中を探る様に、はやる気持ちを抑え、ゆっくり行為を進めて行く。

やはり若さか、少年の一方が達しそうになると「ああ、ダメダメ。一休みしよう」動きを止め、小休止。興奮が落ち着くと、又動き出す。そんな事を繰り返して、小半時が過ぎた様な。
「好いの。このゆっくりした動きが、むしろ歓びを感じるのよ。この一夏を共にした二人の教え子を、同時に己の『女』に迎え入れ、手に手を取って、頂を目指すこの心地良さ。ああ、朝が来るまで、二人はあたしのもの・・」初美は、上に乗る徹の腕の中で、この様に感じていた。口唇性愛(オーラル٠セックス)をこよなく愛し、とても小6少年とは思えぬ、老獪ささえ感じる愛撫の愉悦を、過ぎ去った日の順に、思い出していた。繋がった二少年の「自身」が一往復動く度に、思い出の瞬間(とき)が一コマずつ、繰られて行く気がしたものだ。

一方の、今は徹の背後で片手をその腰に添え、もう片手を、教え子の背に回した師の腕に重ねる、健が仕掛ける行為も、又楽しさがあった。伯父の中条から教わった、大人と大差ない性の知識。愛撫の巧さは徹に譲るも、唇の奪い方、女の事も一応は慮った、全体を考えての行為の進行姿勢は、終始快いものだった。悦楽の3P。二少年それぞれの持つ魅力を、初美はほぼ味わい尽くした感があった。

合体してから小一時間、頂に近づいた様だ。同時連結に慣れた二少年、無意識に、腰の動きが加速し始めた様だ。「んん、好いわ。でも、早まらないで。あたしと一緒に昇るのよ。んんん・・」「分りました。少しずつ、速めますね」二少年、返す。「初美さん、昇りますぅ!」「好いわぁ、最後まで一緒よ!」抑えた喘ぎを交わし、三人はほぼ時を同じくして頂へ。

「好かった・・」満ち足りた風情で、三人は口々に呟いた。「二人・・」初美が言った。「まだよ。まだあたしの上を離れないで」「・・ですね。この気持ち好い感じが大事なんですね」二少年、返す。暫し、悦楽の余韻を、彼女と彼たちは味わった。そして・・

「まず健、離れて好いわ」初美、健の離脱を許す。上に重なる徹は、少し後だ。「はい。有難うございます。あの筆、ちょっと使いますか?」半ば悪戯心で訊くと「それ、好いわね。ちょっとやってみて」初美も、笑いながら応じる。「徹は、ちょっと待ってね」「はい」そして、徹の腰に、自由になった脚をガッシリと絡み付ける。「ハハ、自信の姿態(ポーズ)ですね。でも嬉しいなあ。お受けします」彼は言った。「でしょう。君とはこの姿態で、締め括りにしたいのよ」師は返す。筆を手にした健が、まだ繋がる二人の交合部や、師の臀丘、菊花(肛門)辺りを、穂先で順に撫でて行く。再び悦楽が呼び覚まされ、初美と徹は、もう暫く一つの歓びを味わう。

それから小半時。「離れて好いわ」許され、徹も「有難うございます」繋いでいた「自身」を、師の「女性」からゆっくりと離す。暫く後、二少年の男精が、ローズピンクから流れ下る。各々が舌でほぼ半分ずつ掬い、初美に口移しで献上。飲み下し、それぞれが下方を清めて、この学級最後の「夜の補習」の幕が下ろされた。「初美さん、有難うございます」彼たちは、改めて師に一礼。「好かったわ。これで内緒の思い出ができたね」初美も、笑顔で答えた。他の二女講師に気付かれぬ様、三人同時にシャワーの後、就寝。
隣室の香緒里、小町の二人は、もう少し話し、初美と二少年のこの夜の事は、これ以上問わない事にした。香緒里にとっては、それは心ならぬ所もあったが。

8月7日の金曜、林間学級の現地最終日。朝から暑い晴天となった。二少年は、いつも通り6時起床。この朝は、ラジオ体操のみ。使った寝具を外し、午前中に引き取り予定の、リネン業者に渡せる様準備。既に起きた、同室だった女講師 初美の分も含めてだ。それから朝食まで、各自の手回り品の持ち帰り準備をする。既に前日、香緒里の実家向けに送る荷物の準備はできていて、これも午前中に、運送業者に預ける事になっている。

二少年が起きた頃、中津川に投宿の中条も起床、身の回りの準備を経て、乗って来たレクサスLSで、一路 中山荘を目指す。カーナビ・システムに住所入力している為、初めての行路だが、大きな不安はない。上る朝陽を浴び、街中の側道から、街はずれの国道バイパスへと合流。
国道の、長い上りを軽快にクリア。山間へのワインディングを抜けると、程なく、木曽川の渓流と並走。この辺りのコースは、中条も好きな所だ。午前7時前、車は中山荘の表玄関に到着。セキュリティを解いてもらい、ゆっくりと敷地内へ。「今、着きました」挨拶に赴く。「いらっしゃいませ。お早うございます」の歓声に迎えられ。

六人での、賑やかな朝食。最終日は、粥もある和朝食。果物、コーヒーはいつも通り。少年たちと朝の挨拶後、中条は香緒里と、前回できなかったジャズ談義を一渡り。ジャズと言っても、彼の好みは緩いもので、歴史とか、何が正統かと言う所まではこだわらなかった。それから先日の、香緒里の運転中に遭遇した怪しい出来事は、結局は理事長に近い人物が、様子見の為にした事で、その折の若干の運転不手際は悪かった旨、陳謝の連絡があった事が小町から伝えられた。又「夜の補習」の事も話題となり、最低でも、二少年が満18歳を迎えるまでは、一切広言をしない事などが確認された。

食後の一時、香緒里がピアノ演奏、初美が歌唱を披露、中条たちは、コーヒーを片手に鑑賞する。途中、二少年の希望で、初美の愛唱歌も、全員で合唱された。

「この愛に生きて」
口唇(くちびる)に感じてる 貴方が好きだから 今はただ目を閉じ 時を数えてる
誰よりも愛してる 貴方の為ならば 云われるがままに私
愛はいつでも身体より心 触れたくない 熱い溜息を
深く私の身体に埋めて 愛だけを 離れたくない 離したくないの

男と女の愛は一つだけ 求めあうがままに ただ抱いて抱かれたい
なぐさめは罪深い いつわりのやさしさ 激しさで流してすべて
愛はいつでも身体より心 素直な貴方の そうよ影法師
深く私の身体に埋めて 愛だけを 離れたくない 離したくないの
なんにもいらない そうよ貴方だけ 引き裂く様に愛して欲しい その胸で
(Performed by 倉橋ルイ子)

大盛り上がりの後、持ち帰り品のまとめに戻り、中条が、二台の車に積む手回り品の検品を担う事に。その途上、彼は初美から「中条さん、ちょっと・・」声をかけられる。
「はい、何でしょう?」応じる彼を、初美は講師の寝室へと招じ入れる。「実は・・」見せたのは、彼が買い、健が秘かに送りつけた、成人雑誌の付録のTバック・ショーツだった。

「ハハ、そう言う事でしたか。あいつめ、こんな悪戯を・・」呆れるも、もう彼女の手中だから仕方がない。
初美「有難うございます。とても気に入りまして。今、着けてご覧に入れますから、扉の施錠を願えるかしら」
そう出られた中条、動揺するも「いえ、こちらこそ。じゃ、鍵をします」と施錠に応じ。「三分程、待って下さる?」「了解です」そして・・。

初美、白のミニコス・ニーハイ姿で、再び中条の前へ。「いや、素晴らしい!ちょいと目の毒かな、こりゃ」苦笑す。
初美「主にこの衣裳で、夜の補習を進めていましたの」 中条、笑顔で「なる程ね。あいつらも喝采だったでしょう」
初美「ええ、それでね・・」と言い「ちょっとの間、よろしいかしら?」ショーツが見られる様、ミニ・スカートの裾を少し上げ、近づく。しかし、ここで「待て!」中条は感じた。

「この女性(ひと)は、俺の唇を奪う気だ。これが、心配だったんだ!」咄嗟にそう思った彼は「初美先生、今日は、ここまでにしましょう!」
初美「あら残念。小一時間あれば、好い事ができますのに・・」 中条「いや、拙い!俺はこの後、あいつらを無事親元に帰さんといけません。今、貴方と懇(ねんご)ろになる訳には参らんのです!」そして「初美先生!今すぐ、お着物を戻されよ!でないと、すぐに鍵を開けますよ!」 初美は一瞬、気を悪くした様だった。不機嫌さが露わ「意気地なしのダメ男!」とでも言いたげな、堅く冷めた面持に、それが表れていた。しかし、少年たちの安全の為にも、信念を通さねばならない・・中条は、そう信じた。

初美が、Tシャツにジーンズの平服に戻ったのを見て、中条は解錠。その時・・目にも留まらぬスピードで、彼女は寄り添い、彼の右手を強く握って来た。観念した中条「初美先生、必ず、今日の続きをお約束します・・」こう言い、彼女の手を握り返した。「きっとよ・・」初美は、中条の目を見据えてこう言った。

10時頃、いつも通り早瀬管理人夫妻が出動。続いて、N市への運送業者と、寝具などを洗うリネン業者が前後して到着。早瀬が、運送便積み込みとリネン依頼の監督の一方、夫人は早めの昼食準備。少年たちが、この後のJR中央西線上り貨物 3084列車の撮影を希望、その為こんな日程となったもの。

全ての準備が終わった11時過ぎ、六人は、速めの昼食。早瀬夫人に無理を言って、散らし寿司を用意してもらい、大満足の内に、帰還準備完了。「ご馳走様でした。お世話になりました!」今日は、中山荘泊りの早瀬管理人夫妻に後を託し、正午過ぎ、二少年の乗る中条のレクサスLS、女講師たちの乗る香緒里のトヨタ・アルファードの順で出発。途中、国道と合流する側道と、JR中央西線の交わる踏切で、上り貨物便との遭遇となる。

中条たちの車が、踏切をクリアした所で警報が作動、遮断機が降りる。「すぐ用意しろ!」中条の怒声が響き、踏切過ぎてすぐで停まったレクサスLSから、コンデジを持った二少年が、弾かれた様に飛び出す。この日の上り 3084列車は、電機EF64(1000代)の、国鉄期そのままの、原色同士の二機重連。送風機、主電動機の動作音を勇壮に響かせて通過。鉄道ファン垂涎の好ましい姿。健も、徹も、何とかその勇姿を収められた様だ。

一方の女講師たち。踏切待ちにかかり、特に、運転の香緒里は、少し苛立っている様子。それを、初美が諭す。「ここを通る燃料列車は、山間のG県に暮らす方々の命綱なのよ。運ぶ乗務の方たちも命懸け。この前の帰りに見かけた時、身に染みて分ったの。そう思うと、許せるでしょう」ゆっくり通り過ぎる、長い油槽車の編成を眼前にしても、その言葉を聞くと、香緒里も、小町も、ただ頷くしかなかった。

国道に入ると、暫くは名残りの渓流沿いのワインディング٠ロード。当分は見られないかも知れず、皆、雑談の傍ら、瞼にその景色を焼き付けようとしている様だった。長い下りを経て、中津川の街へ。ここで暫し休憩の後、やや通行量の多い高速道へ。N市へ向け、割合スムーズな走行(クルーズ)。夕方前、二台の車は市街地へ入った。
(つづく 本稿はフィクションであります 2016=H28,8,27記)

今回の人物壁紙 RIO
渡辺貞夫さんの今回楽曲「アズ・ユー・セイ(As You say)」下記タイトルです。
As You say

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