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レディオ・アンカーの幻影 第8話「夜習」

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「二度目だけど・・」手指と口唇で、交互に理乃の露わになった乳房への愛撫を続ける前嶋は、合間に呟いた。「ん・・ふっ、何?」その動きに軽い喘ぎを交えながら、理乃が返す。聞いた彼は「好い形だね。肌も綺麗だし・・」 理乃「有難う。でもさ・・」 「はい・・」 「それって、あたしの『首から下』への讃辞かしらね?」

ああ、バレてたか・・と、前嶋は内心思った。普段は眼鏡女子の 余り目立たぬ彼女だが、仕事と私事の両面で頭はキレた。特に前者はそうだ。「あぁ、悔しい!」その要所に先に気づいておれば、確実に己の成績に反映できたであろう事共に先回りされ、云わば後塵を拝する事多い彼だったのだ。だからこの夜 理乃の肉体を味わえる機会を得た事に、素直に喜ぶ一方で、何か普段は抑えつけられた優越感を強く感じ始めていた。

「今夜は・・」理乃が呟いた。そして「随分オッパイへの愛撫(ペッティング)が丁寧で濃厚だね」 前嶋「こういう『濃い』のは嫌ですかね?」 「ううん、そんな事ぁないわ。むしろね・・」 「はい・・」 「どうしてこの前も、これ位念入りにしてくれなかったのかなって思う位よ」理乃は率直な所を述べた。

「あぁ、それはね・・」前嶋の返事も、呟く様だった。そして「まあ云わば『学習』したって事ですよ」 理乃「あぁ、そういう事ね。どうかしら、その時はお別れの後に気づいたとかだったりしてね。『あぁ、しまった!あの時、こうすりゃ良かった・・なんてね」そう繋ぐと、彼女は一瞬ニッと笑った。

「あは、やられたな」聞いた前嶋は、苦笑で返す。「まぁ『たら、れば』は言っちゃいかんかもだけど、だから今夜はこうして、ネットリと進めてる訳ですよ~」そう言った前嶋は、再び理乃の双丘に顔を埋めた。「あぁ、好いわ。もう少し続けて・・あ、あ・・」 「好いですよ~」 努めて気軽に返した彼は、この夜初めにした 理乃の双丘の頂へのおしゃぶりを再開した、少し後・・

「つまり・・」頃合いをみて行為を区切った前嶋は、又呟く様に言った。「今夜の貴女は、夜着(ナイト・ウェア)の下は何も着けてない訳ね?」 「そうよ。今頃気がついた?」そう返した理乃は笑顔交じり。返事の途中で眼鏡を外すと、その素顔は前回夜を共にした時より、気持ち美しく見えた。「もしかして、深い事は生まれたままのカッコでしたいのかな?」彼はふと、そんな事を想像した。

前嶋「理乃ちゃん、今夜は・・」 「はい、何?」 「今夜は綺麗だね・・」 「余り褒め言葉になってないみたいだけど、有難と」 「本気度が足りなかったら、ご免・・」 「気にしなくていいわよ。貴方が言葉下手な位、分かってます」 「あぁ、そこはこちらこそ感謝です」 「分かってくれれば良いのよ」暫くは、普段の会話が続いた。その後・・

「さぁ、のぞみさん・・」理乃が、前嶋の目ほ見据えて言った。「うん、次段階だな・・」そう感じた彼は 「分かるよ。次の所へ行く訳ね・・」 「そうそう、いつもの習慣かもだけど、自分だけトランクス着けるなんて不公平だわ。あたしは、さっきからノーパンなんだから・・」 「あぁそりゃ悪かった。そうそう、俺はいつもの癖で着けちゃったんだ。今、脱ぐからね」 「それでね・・」 「はい・・」 「そうしてもらうのは、もう一つ訳があるのは分かるわね」 「もう一つ・・」そう小さく復唱した彼は、これも小さく脳裏で「!」という反応を自覚した。

「勿論、分かります」そう言いながら、前嶋は 少し柄の入った藍色のトランクスをゆっくりと下す。現れた下方はやや体毛濃いめ。股間の剛毛は丁度中庸で、実は理乃の好みに近かった。「男の証」たる竿と陰嚢は僅かに色素が濃く、理乃にはこれも好感だったが、もう一方で「やっぱり、自慰(オナニー)してるね」という感を抱かせたのも事実だった。

「ふふ、のぞみさん・・」そう呟きながら、理乃はゆっくり、スラリとした手指を 勃起を始めた前嶋の竿へと伸ばしていく。「これも二度目だけど、貴方のも好い感じで成長してるね。期待できるわぁ・・」そう言葉を継ぐと、手指を柔らかく動かして、竿の先方 亀頭の周りをメインにじっくりと摩りを入れていく。低圧だが、何か通電でもされた様な刺激と興奮が、徐々に前嶋の脳裏を昂らせていった。

「あ、あぁぁ・・」下方の竿に仕掛けられた彼は、思わず呻きを発した。そして「理乃ちゃん、分かるよ・・」やっとの思いで呟いた。「それにしても、手コキも格段に上手くなったな。勉強でもしたんですかい?」 「ふふ、勉強ねぇ・・」ニヤリとして、理乃が返した。「もう分かるだろうけど、ネットでもその手の技や知識が紹介されてるからね。まぁ参考になるとこを頂いたって事よ」

「有難と。それだけ聞きゃ十分だ。訊いたのは、野暮だったか・・」引き続き手指で下方に仕掛けられながら、前嶋の呟きが続く。そして「・・で理乃ちゃん」 「はい、何?」 「もしかして、その手コキを今度は口でしてくれる・・はない・・か?」 それを聞いた理乃は「ふふ・・」と薄笑いを浮かべている。

「のぞみさん・・」 「はい・・」 「意外と好い勘してるじゃないの。その通りよ・・」 「!」 「やっぱり・・」という表情で、前嶋が彼女に向き直った。「でもやっぱり、嬉しい・・」のが本音だ。そして「有難と。謹んでお受けします」と、やはり呟く様に返した。「うんうん。どうせ・・」理乃も頷き返した。「もう一般論よね。男はそう出られりゃ喜ぶものよ。ある意味『アホ』だけどね・・」そう思いながら、前嶋に膝を進めた。

「さあさあ、始めるよ・・」思ったより「ノリ」の良さそうなこの夜の理乃。「どっちがいい?寝るか、立ったままか・・」訊かれた前嶋にも、その意味は鮮やかに理解できた。「よし、それじゃ・・」彼の返事。「やっぱりさ、アレが礼儀を正すとこだから、膝立ちの中腰でお願いしようかな。貴女も、その方が疲れなくて良いでしょ?」 「分かった。どっちでも良いけど、つまりあたしが咥えてるとこを、上から観察したいって事よね?」 「悪いね。まぁそんなとこです」言葉を区切ると、勃起した下方を露わにした前嶋は、膝立ちの姿勢をとった。

四つん這いの姿態(ポーズ)で向き合った理乃が、その「礼儀を正した」下方に口唇を寄せてきた。瞬く間に、紅潮した亀頭が呑み込まれていく。生暖かい感触と共に、舌先が亀頭の周りを蠢くのがはっきり分かった。「あぁ、うぅぅ・・」前嶋、思わず又呻く。「上手い。この前より、ずっと上手いぞ。あぁぁ!」 「ギュッ、ギュッ!」と、感じ易い急所を攻めてくる様な 適切な口舌の動き。迎える前嶋は、波の様に襲ってくる射精の衝動を、何とか凌ぎ切る。そして理乃の夜着の裾をゆっくりと捲り、胸の双丘と同様に優れているだろう臀丘を探りにかかった。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 篠田りょう
日野皓正さんの今回楽曲「センド・ミー・ユァ・フィーリング(Send Me Your Feeling)」下記タイトルです。
Send Me Your Feeling

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