2ntブログ

記事一覧

レディオ・アンカーの幻影 第25話「後戯」

65eda268.jpg
「さぁ、こっちよ。こっち・・」ほぼ無言も、間近に寄る事を促す由香利の仕草で、前嶋はこれから何をすべきかを理解した。「分かりますよ。嗽(うがい)で棄てちゃダメなんだ、じゃ、只今・・」 ベッドの縁に並んで座ると、由香利は上体を低く構えて顔を上げ、前嶋に上から唇を合わせる様促した。

「じゃあ、お指図通りって事で・・」 半開の、女の唇に合わせたそれを緩めると、男の口内にあった男精がゆっくりと女の口内へと流れ込む。「ごくッ・・」という微かな揺れと響きが、その上体を抱きかかえた彼の方にも伝わった。含んでいた男精は、ほぼその全てが由香利の体内へと消えた。

「ふふ・・」口移しでの飲精を果たすと、由香利は微笑んだ。「正解よ。大変良くできました!」 「有難うございます。咄嗟の想像だったけど、正解でホッとしましたわ」 返す前嶋は、内心本気で安堵していた。そして「もう少し、余韻を味わいたいわ」と反応した由香利と、今暫く並んで臥して過ごす事にした。日付が替わるまで後少しだ。

「ああ・・」少し乱れた 軽いウェーヴの長い黒髪を愛撫しながら、前嶋が呟いた。「こういう余韻も良いですね。ホント、貴女は素敵だ・・」 聞いた由香利「有難う。お世辞でも嬉しいわ・・」と返す。「いやいや、お世辞なんかじゃありません。本心ですよ・・」そう続けた前嶋は、一呼吸おいて 右側に臥す由香利に「もう一度、触ってもよろしいか?」と少し怖気づいた様に尋ねた。由香利「マッサージで気持ち良くしてくれるなら OKよ」と返した。

黒髪を愛でていた前嶋の右手が、首筋へと移りかけたその時、不意に由香利が言った。「のぞみさん・・」 「はい・・」前嶋が返すと 「本当に、裸にならなくて良いの?」 「ええ、これで OKです。改めて 俺、全裸より半脱ぎ状態の方が昂奮するんですよ」 「そうかぁ、ちと残念ね。私は、一度貴方と一糸纏わぬ全裸(スッポンポン)で遊んでみたいんだけどなぁ」 「ご免なさい。俺、貴女に全裸を見られるの ちと恥ずかしいんですよ。身体に自信がない訳じゃないけど・・」前嶋はそう言って哀願した。

「まぁ仕方がないわね。それじゃ・・」と由香利。「はい・・」前嶋が返すと 「今夜の終わりにさ、二人で一緒にシャワー浴びようよ。私の希望は、それで良しにしたげるわ」 「ご理解感謝!無理言って済いません!」そう返すと、前嶋は由香利の首筋から胸の双丘にかけ 手指を這わせて行った。

程好い後味の愛撫は、絶頂の後 半時程続いた。前嶋の趣向で、些か乱れたテニス・ウェア調のコス上下は着けたまま。乳房初め 上体の愛撫は、結局アッパー越しになったが、丁寧な愛撫は由香利に大きな不満を感じさせる事はなかった。一旦上体を起こし、足先から太腿にかけての愛撫に移ると、由香利は察した様に 両の脚を曲げ開いて摩り易くしてやるのだった。

「じゃあ、ちょっとお願いし難いけど・・」前嶋は、控え目に声をかけた。聞いた由香利は「ふふ、分かるわよ。残りはミニの中身しかないもんね。手を挿し入れて まさぐりたいんでしょ?まぁ良いわ」 「ご免なさい。仰る通りです!」前嶋はそう返すと、再び臥して 半分捲れたフレア・ミニの中に手指を滑り込ませて行った。

程好い濃さの下草を 軽く揉みほぐす様に摩り、勢い余ったふりをして その下の秘溝にも触れて行く。「もっと触れる様にしたげるわ・・」適当に脚を曲げてくれたので、前嶋はより容易に芳しからぬ意図を遂げる事ができた。「あぁ、好いわぁ・・」秘溝をマッサージされた由香利は、思わず艶やかな声を漏らした。

「私からも、お返しよ・・」 返事と共に、今度は由香利の左手が 前嶋の竿を捉えた。「その位置で大丈夫ですか?由香利さんも右利きじゃ?」と訊くと 「良いのよ。多少上手く行かない位がね、このマッサージは具合が良いの」 「具合が良い・・ですか。何となく分かります。あぁぁ・・」再び勃起を促される様な摩り。もしこれが右手だったら、彼は再び絶頂へと押し上げられたかも知れない。

「由香利さん、感謝です。こうして丁寧に愛撫してると、昇った後の高め合いも気持ち良く感じますね」前嶋は、素直に感想を述べた。聞いた由香利は「そうよ。頂きに昇るまでは丁寧な男も多いらしいけど、昇った後が醒め易いのよね。そういうのは興醒めだわ。のぞみさんには、そうはなって欲しくない・・」 「興醒めですか。分かります。俺はそうはなりません。約束しますよ」 「きっとよ・・」 「ええ・・」

0amを回り、日付は変わった。新しい日も、天気はまぁ良さそうだ。「さぁ、それじゃ・・」どちらからともなく声をかけ合ってシャワー室へ。見せ合いながらの脱衣。「おお、素晴らしい!」己より数cmは上背のある由香利の、見事な姿態(プロポーション)が前嶋の眼前に現れた。「ならば・・」と彼も、由香利に全裸を披露する。彼の方がやや背が低いも、筋骨には自信があった。体重も、実感彼の方が重いだろう。

「のぞみさんは、風俗のお店とか行った事はあるの?」互いにソープを遣い合ったりシャワーの流したりの合間に、由香利はそんな事を訊いてきた。「ええ、しょっちゅうじゃないけど、一度や二度は覗いた事ありますね・・」と前嶋は曖昧に返した。「そう、マットで寝かせて洗うとかは聞いた事あるの。私が再現したげようかなって思うんだけど・・」 「マジですか?そりゃ有難いなぁ!」

薄手のマットを介して前嶋がうつ伏せになった上から、由香利が技を仕掛ける。風俗店で行われるとされる「マット・プレイ」に近い技は些かぎこちなくも、彼を魅了した。「由香利さんはプロじゃない。このレベルでも素晴らしい!第一 真性の素人だし・・」今度は露わになった胸の双丘の、程好い背中への当たり。「あぁ、好いなぁ。こんな技だったら、朝まで仕掛けて欲しい・・」本気でそう思っていた。

「素晴らしい技ですね。大感謝です!」浴室を出ると、前嶋は本気で由香利に一礼した。「いえいえ、お粗末様って言いたいわ。私もね、聞いた話から見よう見真似でやってみただけだから・・」 「その『見よう見真似』が素晴らしいんですよ!」 「そうかぁ。そういう事なら、こっちがお礼を言いたいわね」笑い合いながら、前嶋は元のバス・ローブ、それを見た由香利も、元のテニス・ウェア調ミニコス上下を再び着けた。

「やっぱり のぞみさんは、私がこの格好で寝るのを期待してたでしょ?」 「ええ、本音じゃね。無理なら良いかなって思ったんですが・・」 「大丈夫よ。そのエッチな夢、叶えてあげる」 「有難うございます!」 寝酒は、前嶋がリュックに忍ばせていた、ティーチャーズをロックで。勿論二杯用意した。「じゃ、良い夢が見られる事を祈って、乾杯!」 この夜の「ラジオ深夜館」に途中から耳を傾けながら、グラスを空けると就寝。前嶋はボクサー・ブリーフ、由香利は「T」を再び着けたのは言うまでもない。
(つづく 本稿はフィクションであります。次回は 2月初旬以降に掲載予定です)

今回の人物壁紙 AIKA
日野皓正さんの今回楽曲「ステイ・イン・マイ・ウェイキングハート(Stay in My Waking heart)」下記タイトルです。
Stay in My Waking heart

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

hakase32

Author:hakase32
愛知県在住の後半生男です。恐れながら、主に18歳以上限定内容を記して参ります。

お手数ですが、拙各稿を初めからお読み下さる場合は、下方にあります月間アーカイブ他のご利用をお願い致します。
他ブログを含め、拙記事の無断転用及び引用は ご遠慮下さい。

下記ランキングに参加しております。
クリックをお願いできれば幸いです。

官能小説ランキング

アクセスカウンター

愛と官能の美学

Shyrockさんの R18読み物集。他の作者各位も多数リンクされています。入口は、下記タイトルです。

赤星直也のエロ小説

赤星直也さんの R18読み物集。入口は、下記タイトルです。

未知の星

赤星直也さんの R18読み物集もう一つ。他の各位の作品も収録されます。

Mikiko's Room

Mikikoさんの、カテゴリー豊富な R18読み物集。独自視点の旅日記も好感です。

Adult Novels Search

R18 読み物の検索サイトです。

ブロとも一覧

拙バナーです

知人様より、優れたバナーを賜りました。必要時はご利用を Produced by Shyrock

もう一つの 拙バナーです

知人様ご厚意により、拙バナー追加編も賜りました。必要時はご利用を。 Produced by Shyrock

清き一票を(笑)

下記ランキングに参加しております。

日本ブログ村バナー


にほんブログ村 →できますれば、こちらも応援を・・

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

月別アーカイブ

これまでの拙連載「想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密(2016=H28,9~10)」と「轍(わだち)~それから(2016=H28,11~2017=H29,2)」  「母娘(ははこ)御膳(2017=H29,3~6)」  「南へ・・(2017=H29,6~8)」 「交感旅情(2017=H29,9~12)」 「パノラマカーと変な犬(2018=H30,1~5)」  「ちょっと入淫(2018=H30,6~10)」 「情事の時刻表(2018=H30,11~2019=R1,6)」 「レディオ・アンカーの幻影(2019=R1,11~2020=R2,5)」 「この雨は こんな風に聴こえる(2020=R2,6~2021=R3,3)」も お読み頂けます。