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レディオ・アンカーの幻影 第39話「感触」

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「ん・・、あぁ、い・・好い、けど・・」二つ巴の姿態で ソファに臥した前嶋の上に上体と下体を互いに違えて交わる由香利の下方は、徐々にだが熱と湿気を加えられていた。少し会わない内に 彼の性技は明らかに向上、秘溝を隅々まで舐め回す舌技も、少しく冴えを見せる様になってきていた。

「ふうっ、の・・のぞみさん、上手よ。でも・・」 舌技メインの口唇愛撫(クン二リングス)が一旦区切られると、前嶋は己の両中指を それぞれの爪を内側にして合わせ、それをゆっくり慎重に、熱と湿気で落ち着いた朱に染まった 由香利の陰唇から膣内へと滑り込ませた。わざと焦らす様に 第一関節の辺りまで埋め込むと、今度はやはりゆっくりと抜き離しにかかる。

「い・・嫌!まだ抜かないで。返して!」手指に仕掛けられた秘溝から声を出す様に、由香利は低く喘ぐ様に言った。「ご免なさい。早過ぎた・・かな?」 まだ指先で陰核(クリトリス)を愛でながら、前嶋が返して来た。由香利「のぞみさん、それにね・・」 「はい・・」 「先刻(さっき)から、私のお尻を狙ってるのがもう一人いるんじゃない?」 「そうですかぁ?俺一人しかいないと思うんですがねぇ・・」前嶋は、とぼけた様に返した。そして「ですが・・お気持ち良さそうなんで、その辺は深く考えられん方が良いんじゃって思うんですが・・」

それにしても、快感は事実も 由香利には少し引っかかるものがあった。つい先刻、彼女の下から侵入した前嶋の手指は二本。それも両手中指でのあの感触は、由香利にも分かった。その間も 彼女の臀丘は間断なくやはり手指に撫で摩られ、挙句次には筆での愛撫まで加わった。これはどう考えても、彼の他にもう一人いるとしか思えなかった。勿論前嶋は、その事実をまだ知られたくなかったのだが。

「さ、それじゃ・・」同室の理乃が 由香利の下方への悪戯の挙に出ている事を できればまだ知られたくない前嶋が言った。「もう一度、お返しに上がりますよ~」と続け、再び爪側で合わせた中指二本を 由香利の秘溝に埋めて行く。「あはぁっ、好いわ!又 さっきみたく動かしてぇ。あっ、あっ・・!」今度はもう少し深く、第二関節の辺りまでを抜き差しする様に動かして行く。

由香利の反応は、更に酔った様にものに変わって行った。「私からも、お返しするわ・・」再び竿に礼儀を正させると、亀頭から咥え込み、舌先で磨き上げる挙動を見せる。そして陰嚢にも・・。「あ、あぁいかん。出・・出てしまってはいか~ん!」 亀頭の先から所謂「我慢汁」を滲ませ、幾度となく襲って来る射精の衝動を 前嶋は辛うじて凌いだ。

「ふふ・・これも一つの『駆け引き』よね・・」彼の枕元、つまり由香利の直後で その臀丘をじっくりと摩りながら成り行きを観察していた理乃が静かに言った。「ねぇ、のぞみさん・・」 「はい、聴こえます・・」前嶋がヒソヒソと返すと、理乃が続けた。「そろそろさ、彼女の菊花(おしりあな)を筆で攻めよかって思うんだけど、どう?」 「理乃ちゃん、悪い!」由香利の喘ぎを続けさせるべく、秘溝に手指を出し入れさせながら、前嶋が返した。「それ、ほんのちょっとだけ待ってくれると嬉しいな」

「ハハ、分かるわよ」笑いながら、理乃が静かに返した。そして「つまりさ、のぞみさんのお竿が由香利さんのアソコに繋がってからにして欲しいって事・・でしょ?」 「仰る通り。指入れの間に菊花(肛門)攻めるの、余り効かない様に思う訳ですよ」 「あぁ、仕様がない。でも良いわ。彼女から見て快感が増幅するってなら、理解するわよ」 「有難うです。後できっと叶えるからね」

「さてと・・」ここで、理乃は一呼吸した。まだ彼女の同室に気づかぬ由香利への挨拶をする覚悟からだった。「そろそろ、お伝えする時かしら・・」 両の手指は、まだ優れた臀丘を捉え、執拗な愛撫(マッサージ)を続けている。両手中指に挑まれ、第一~第二関節の間までを呑み込んだり吐いたりしている秘溝は、更に輝きを増した様に見られた。

「ふふ、由香利さん・・」囁く様に近づいた理乃は、由香利の黒髪をまさぐって見つけ出した右耳朶に、そっと唇を寄せた。「青井理乃です、今晩は。又会えて嬉しいわ・・」 「!」少しく振り返った由香利は、流石に初めは驚いた様だったが、しかし 落ち着くのも早かった。この辺りが経験ある放送人らしい所でもあったか。

「あら、理乃さんも来てたの?今晩は。深い仲を邪魔しちゃった様で、悪かったわね」 「いえいえ、あたしも貴女とここでお会いできるの、楽しみにしてたんですよ。丁度良かったわ。最初のご挨拶が、お顔じゃなくてお尻になっちゃったのは、申し訳なかったですが・・」」 その言葉が、由香利にはちょっと引っかかった。「嫌だわ。彼女、私の下にまだ何かするつもりかしら?それに、さっきお尻に筆の感触があったのも、気になるわね・・」

その呟きは、由香利の下方と見(まみ)える前嶋の耳にも届いていた。「本当に、ご連絡遅れは相済みません。ホントは、初めから理乃が来る事 お伝えすべきでした。ただ・・」 「ただ・・何かしら?」 「さっき、理乃が仕掛けてる時のお感じって、満更でもなかった様に見えたんですが・・。それは、俺のエゴ・・かな?」

確かにそう見えたのは、前嶋の一方的な嗜好と独善のせいかも知れなかった。薄暗い部屋で 二人が繰り出し、由香利に仕掛ける技で 彼女が心からの愉悦を得ていたかどうかは定かでない。「あ、ううん。気にしなくて良いわよ。さっき後ろからのソフトな攻め、言われりゃ中々好いわね・・」と由香利は反応した。聞いた理乃「有難うございます。まぁ、モノは試しって感じで、あたしもいじらせて頂いてたんですよ」 「貴女も意外に悪戯(いたずら)が好きなのね。ちょっと驚き!でも、まぁ良いわ。この後が、まぁお楽しみだったりして・・」

この反応が、理乃と前嶋の 由香利への攻勢を、更に少しエスカレートさせる一因となったのかも知れない。それは勿論、相手の苦痛にならぬ様 一応は考えられたものだったが。前嶋は、例えば SM的な 相手の女を拘束する様な遊び方を好まなかった。「やはりあの行為は、基本伸び伸びしてないと・・」というのが考えの基本だった。この夜はないが、理乃との行為に及ぶ時も、彼女から「のぞみさん、もう少し拘束した方が良いわよ」とかの指図がない限り、己から行う事はしない主義だった。さて、由香利はどうするのやら・・

「さて、それじゃ・・」 好い色合いと湿度になった秘溝から、手指を抜き離した前嶋が言った。「素敵なフェラを有難うございます。そろそろ、部屋を替わりましょうか。続きは隣のベッドで進めましょう。理乃ちゃんも、その方が良いでしょ?」 「賛成!もう一杯飲んでからね」と 理乃が応じた。由香利も「それが良いわ。ここまで、のぞみさんのお竿(チンポ)と陰嚢(おたまぶくろ)をじっくり味わえたの、素敵。この続き、楽しみ・・だわ」 「分かりました。お二方、ご賛同感謝です。俺もご期待に沿える様、努めますよ」 

「あら・・『頑張る』じゃないの?」と理乃がからかう様に訊くと、前嶋「ええ、ホントはそうかもだけど、俺、ここはゆっくり、じっくり進めて高まりたいんですよ。だから、理乃ちゃんもその辺を分かってくれると嬉しいな」 「あぁ、なる程ね。ちと回りくどいかもだけど、何となくわかったわ。じゃ、それで行きましょう」 

「私も大筋分かったわ。それで進めましょう・・」と由香利も同意はしたが、一方で「それにしても・・」との想いもあった。「二人、次は私に、何を仕掛けるのかしら・・?」そうこうする内に、前嶋が三人のドリンク、二杯のジン・トニックとスコッチのオン・ザ・ロックを準備した。「それじゃ、次の場面を期して 乾杯!」二人のペースに流される様に、コリンズ・グラスを上げる由香利であった。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の壁紙 名古屋副都心・金山公園(物語中、金盛公園のモデル)の春。通過の貨物便後方が、正木陸橋(物語中、末前陸橋のモデル) 2020=R2,3 名古屋市中区 撮影 筆者
日野皓正さんの今回楽曲「ラヴ・ゴゥズ・オン(Love Goes on)」下記タイトルです。
Love Goes on

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