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この雨は こんな風に聴こえる 第33話「開花」

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雨は一旦上がったのだろうか。街灯りも暗めに見える夜の片隅、高層住居の一室で、女と兄弟の 濃い前戯が進んでいた。右と左から はだけられた白い胸の双丘への愛撫を区切った黒木は、依然としてネットリと摩(さす)りを入れ続ける弟・存(たつる)に 囁く様に言った。

「忘れた俺も悪かった。存(タツ)は確か、胸フェチだったな・・?」 「ほぅ、兄者がそんな事を覚えとるとはな。俺、そんな事言ったっけ?」 「おいおい、しっかりしてくれよ。ちょっと前、お前と夕飯(ゆうめし)食った時 ホストやってた頃の事で、チラっとそんな話を聞いたんだぞ」 「あぁ、アハハ・・。確かにあの頃、ちょいとそんな事もあった・・かな?」

「まぁまぁ・・」昂揚へと向かうこの場で、弟といえど 黒木は余り追及しようとは思わなかった。今は、確実に愉悦へと続くこの線路を踏み外したくなかったのだ。彼は続けた。「お前も、俺の目指す悦楽を共有したかろう。まぁ 余り追及はせん。だから その時の事を思い出して、麗海(れいみ)さんに気持ち良くなってもらえば良いんじゃないか?」

 存「ハハ、それもそうだな。あの頃はそう・・胸(パイオツ)の綺麗な方達に、よく吸わせてもらったりしたものだよ」 黒木「ハハン、やっぱりそうか。・・で、今夜もやるんだろうな?」 「余り意識はせんが、つまりそういう事になるかな・・」そう言いつつ、軽い喘ぎを続ける 麗海の美しい双丘に摩りを入れ続けた。

「さて、次は・・」どちらからともなくの呟き。先に言葉を継いだのは 存だった。「どうせ兄者は、お脚の方へ行くんだろ。それなら彼女の乳房(おっぱい)は、俺が総取りできるって事だな?」 聞いた黒木「仕様もない事を訊きやがるな。まぁ事実だから認めよか。それは、お前の好きと判断に任せる」 「有難と。じゃあ麗海さん、少し吸ってみるね・・」 こう声をかけると「ふふ、素敵そうで楽しみだわ。宜しくね・・」優れた微笑みが返ってきた。

「じゃあ、次始めます・・」 長手ソファの右側に陣取る存は、スウッと静かに麗海の右の乳首に口唇を近づけると「チュッ」と軽く接吻(キス)を見舞う。次いで舌技も繰り出し、ソフトに、しかしネットリした感じで乳輪から乳房へと舐め回し始めた。「クチュッ」「チュバッ」などのやや耳障りと言えなくもない愛撫音を伴い、少し前までの ホスト時代に培った技を思い出しながら、仕掛けていった。

「あっ、んん・・。存さん、流石(さすが)だわ。す・・素敵。あっ、あっ・・」思いの他の快感。麗海は、小刻みな喘ぎで返す。その事が、更に存の気分を高めて行った。「麗海さん、素敵な反応有難う。もう少し・・もう少し、この技をかけて差し上げる・・ね」 美脚の足先に仕掛ける兄・黒木の空けたソファの左側に移り、存は今度は左の乳房を口唇で愛撫し、高めて行った。

弟に麗海の胸周りを任せる形となった黒木は、その事は気にもせず 麗海の足先をじっくりと摩り、口唇を以て愛で(勿論「芳香」もだ!)、そこから膝を経て太腿の奥を目指す事となった。女の足先を愛でる時、ストッキングやソックスを脱がせて足指をじっくりと舐め回す男は結構いるらしいが、黒木はそうではない。黒のニーハイを纏った脚こそが、彼にとっての「至高の美」だったのである。

「好いよ、麗海さん。俺は、このニーハイを着けたままのお脚が好きなんだぁ~!」 弟の存に胸周りを攻められながらも、麗海にはまだ、黒木に笑顔を投げかける余裕がまだあった。「ふふ、恆(ひさし)お兄さん、あたしの脚、ニーハイ着きの方が好いんだね?」 「そうなんですよ。このストッキングの感じがね。奥の絶対領域辺りがホント、魅力だわ~!」

足先、足首からふくらはぎ、膝、そして太腿へと、黒木は「下から上へ」と、麗海の美脚を繰り返し摩った。まだ両の脚を曲げ開かせる様な事はしない。もう少し、昂らせてからにするつもりだ。そうなれば、彼女は求めずとも 自ら脚を開くはずだと黒木は踏んでいたのだ。「こうして過ごしてみると、彼女は宥海(おねえ)さんより緩い感じもするな・・」

上方では依然 存による 胸の双丘への愛撫が交互に続いていた。様子を見ながら、黒木も 少しずつ緩められる両の脚への摩りを続ける。暫くすると「あっ、ふうっ!」何度目かの喘ぎを合図に、麗海が思わず足先をソファら乗せ、開脚の姿勢へと変わろうとする。「やっぱり・・」自ら上げた両の脚を、恰も M字開脚の要領で、足先をソファの縁に上げてやる。フレアのアンダーが彼の方へ向けて開き、下半身が剝き出しになった。

「あは、やっぱりそうか・・」麗海の下方は、露出極大の 揃いの黒の所謂「Tバック」を纏っているだけだった。「着ける・・というより、こりゃ食い込む・・だよな。まぁ、それはそれで良いけど・・」 努めて冷静を装いながらも、黒木の下方も勃起ですっかり堅さを帯びていたのは勿論だった。

「いやいや・・」彼は想った。「存(タツ)が胸フェチで良かったよ。これがもし 俺と同じく尻や下半身が気になる風だったら、とっくに喧嘩だよなぁ・・」 折角の M字開脚。黒木は、先程は攻めなかった太腿の裏表に手指で摩りを入れ、次いで太腿の内側を舐め回した。

「あ、はぁっ。ひ・・恆さん、こ・・これも好いわ。あぁぁっ・・」交互に太腿を口唇愛撫され、麗海の気分も随分昂ってきた様だ。「そろそろ、ショーツの中を探らせてもらうかな・・」そう思いながら、黒木は さり気なく麗海の露わになった「T」を纏う股間に手指を延ばして行った。

「ふっ、はあっ。あ・・余りいじって欲しくないけど、す・・素敵。や・・やっぱり、いじって欲しい・・あぁぁっ」 ショーツの上から股間を撫でまわされる麗海の喘ぎは、少し激しさを増した様だった。「うんうん、好い反応だね。それじゃ、これも少し続けて差し上げる・・かな」 黒木のショーツ越しの股間への愛撫は、手指を中に入れる様な露骨レベルへと進んで行った。

「よし、好いぞ。股間の湿り具合、香り共々 とてもグーだ。頃合い見て、脱いでもらうとするかな・・」 紐にしか見えない 極小ショーツの裏側に手指を滑らせながら、黒木はそんな事を呟いた。陰唇の感触は分かるも まだ見えない秘溝の湿度はもう十分。いつ「行為」に入っても大丈夫そうな趣だ。

「ささ、麗海さん・・」 依然として弟に「胸の双丘」への愛撫を仕掛けられ、小刻みな喘ぎを発し続ける麗海に黒木が囁く様に呼びかけた。そして「そろそろ、ショーツを脱がせて差し上げる・・ね」 麗海「ふふ、いよいよ核心へ近づいてきた感じね。分かるわよ。あたしの『女』にご挨拶がしたいんでしょ?」 「まぁ、そんなとこですね。そのご挨拶の後で、貴女の『女性の核心』とじっくり向き合いたいって訳で・・」

胸の双丘への攻めを引き続き弟に任せ、前戯を区切った黒木は、改めて麗海に軽い接吻(キス)を見舞うと、いよいよ「T」を脱がせにかかる。「あのね・・」再び身体を沈めた彼に、麗海の優れた声が聞こえた。「あたしの今のショーツ、横のストラップが紐結びになってるから、簡単に緩められるわよ・・」 「そうか、有難と・・」 

短いやり取りの後、確かめてみると 黒い「T」の両サイドは麗海の言葉通り、簡単にストラップを緩める事ができた。いよいよ、朱(あけ)の秘溝が 兄弟の眼前に晒される時がきたのだ。「ある種、開花だな。これは・・」露わな股間を覗き込んだ黒木は、思わず呟いた。窓外は、まだ暗い雨の止み間が続く。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 桃乃木かな
今回の「音」リンク 「レット・イット・レイン(Let it Rain)」 by Eric Clapton (下記タイトルです)
Let it Rain

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