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この雨は こんな風に聴こえる 第37話「差異」

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「恆(ひさし)お兄さん。さ、早く来て・・」 交合を区切り、少し離れて弟・存(たつる)と小声で会話している黒木に、ベッドに臥し、両の脚を開いて下方を露わにしたままの麗海(れいみ)が、痺(しび)れを切らした様に声をかけて来た。その秘溝からは、黒木が膣内に放った男精がトロリと流れ出、直下の菊花(肛門)まで達している。

「あぁご免。今、ご希望にお応えしますわな・・」軽く頭を下げて返す黒木。その低頭のまま、麗海の開かれた秘溝に顔を埋め、股間全体に行き渡った感のある男精を丁寧に舐め取って行く。そして・・

「こっちよ。こっち・・」控え目なるも美しいピンクの口唇を半開にして、麗海が黒木に、その上に彼の口唇を重ねる様 促す。拒めない彼は、言われるままに麗海の口唇に己のそれを重ね、中の男精を慎重に口移しで流し込む。目的を遂げると、麗海は又 優れた微笑で応えた。「有難と。美味しかったよ」 「ハハ・・こちらこそお粗末様」 傍らで見ている存の表情には「このHENTAI!」の文字がありありと浮かぶも、簡単に揶揄できないのも又事実だった。

「さてさて、存(タツ)・・」ウェット・ティッシュで股間を清めた後 一旦上体を起こした麗海の着衣を整えてやりながら、黒木が言った。そして「これでさ、最初の格好にリセットしたぞ。後はほれ、お前の好い様に進めろや。俺は様子をみて、参加させてもらうかどうか決めるからな」 存「あぁ分かった。それにしても、兄者は着せたままやるのが好きってのが良く分かった。俺は必ずしもそうじゃないが、麗海さんはどう?」

麗海「あたしはどっちでも良いわ。存さんは以前ホストされてたみたいだけど、相手の女性は色々だったんでしょ?」 存「まぁ、そういう事ですね。で、兄者はそれ・・ちょっと変わってるからさ。貴女のパンティだけ剥ぎ取って、後は着せたままやっちゃった訳だけど、俺はどっちにも転べるよ。全部脱ぐスッポンポンならそれでも良いし、俺もつき合いますよ」 「それは有難と。でも・・」 「はい・・」 「やっぱりその辺は、成り行き次第で良いわよ」 「分かりやした。そいじゃ初めは、兄者がしたみたいに、着たままで行くね」 「良いわよ。それじゃ・・」再びベッドに臥す前に、上体を起こして 麗海と存は、唇を合わせた。

黒木の時より濃いかも知れぬ接吻(キス)が 10分間程続くと、存は右腕を麗海の背後に回し、巧みに仰向けに臥す様促す。「ふふ、素敵よ・・」そう反応するは、あながち世辞だけではなさそうだ。ソフトとはいえ、やはり不慣れな粗さも残る黒木に比べ、余りそうした所を感じさせない 存の流麗ともいえる出方は、やはり短期といえど ホストの経験が活きているのかも知れなかった。

「じゃあ麗海さん・・」 「うんうん、始まるんでしょ」 「・・ですね。でも核心はまだだよ」 「分かる分かる。まだ色々マッサージしてからだよね?」 「そういう事です・・」 臥した麗海に重なる様に、存は首筋から胸周り、腋の下からウェストの縊(くび)れにかけて、巧みに愛撫を進めて行く。途中からは「あぁ、好いわぁ・・」の喘ぎ交じりの反応もみられる様に・・。

「こういう事は・・」傍らで観察する黒木は、思わず呟いた。「こういう事だけは、存(タツ)に敵(かな)わんな。ま、逆に言えば そんだけ勉強になる訳だが・・」 存の愛撫が下半身に移る頃合いを見て、再び麗海の唇を奪いに行く。姉の宥海(ゆうみ)より 明らかに華・・つまり夜の街の様な煌(きら)びやかさを感じさせる麗海だったが、それでいて口元は姉同様の抑えた感じの所に、黒木は一つ魅せられていたのだ。

「あ、んん・・。恆お兄さん、お帰り・・」 「はい、只今・・」黒木が唇を重ねると、下から存に摩られ温められている麗海は、少し籠った様な喘ぎで応えてくれた。数分間に亘る接吻が区切られると、黒木は 胸の双丘に手指を伸ばす・・前に彼女の腋(わき)の下を少しだけ攻める事にした。

「腋が甘く」なった所でさり気なく観察すると、そこには極く浅い 産毛の様な体毛が認められた。「好いなぁ、この加減・・。そういえば、宥海さんの腋もこんな風だったかな・・」と、姉の腋の下も思い起こす彼だった。「よしっ 麗海さん。俺、ここから行くね・・」静かに声をかけると「あら、恆お兄さん、腋の下も好きなの?」と意外そうな反応が返ってきた、

黒木「ハハ、さっきは飛ばしてご免。余り昂奮してたから、一瞬忘れてたみたいね」 麗海「思い出して良かったね。所でさぁ・・」 「はい・・」 「又、香りとか愛でるの?シャワーの後だから、余りしないかもだけど・・」 「あぁ、それもしないとね。そいじゃ・・」曖昧に言葉を区切ると、黒木は 麗海のノー・スリーブのアッパーから覗く 腋の下に手指を滑り込ませた。

「ふふ、恆お兄さん、あたしに何か試してるね?」 黒木「あぁ分かる?うんうん。腋の下にマッサージを仕掛けて、貴女の性感がどんなかを試したいと思ってね」 「ふふ、何となく好い。さっき、存さんもちょっとやってくれたけど、お兄さんのも好いなぁ・・」 「OK。存(タツ)が繋がって来るのはもう少し後だから、これで高まれると良いね・・」 「そうそう。それ、貴方が上手くしてくれれば、あたし 欲しくなっちゃうかも・・」 「ハハ、そりゃ良いや。そうなる様に努力してみるかな・・」 黒木の 腋の下へのマッサージが暫く続いた。

摩(さす)りを続けながら、黒木は抜かりなく 麗海の腋臭(わきが)の残滓を探り続けた。確かにシャワーの効果もあって 大方洗い流されてはいたも、よく鼻を凝らして確かめると、腋の奥、微かな体毛の奥に 甘酸っぱい微かな香りが認められた。「うん、これだ。一度位 シャワーなしの汗のままで愛でてみたい気もするな・・」 この時の黒木、開かれた麗海の腋の下に、すっかり顔を埋める格好になっていた。

「ハハ、恆お兄さん・・」下した少しだけウェーヴがかったブルネットの長い髪を揺らし、笑いながら麗海が反応した。「やっぱりさ、腋とかお股の匂いって気になるの?」 黒木「あぁ、まぁそんなとこですね。俺、どうしてもこういう場所の香りって気になっちゃってね・・」 「何となく分る。・・で、姉にもこんな事してるの?」 「うん、まぁ ちょっとね・・」 「やっぱり。で、姉とあたしと、あの匂いって違うものかしら?」 「あは、難しい問いだね。まぁ概ね同じだけど、ほんの僅か違う・・かな?」

そうこうする内、黒木の手指の攻勢は 麗海の腋から胸の双丘へと移って行った。彼女もそれが分っていて「そろそろ、来ると思ったわ。貴方も、腋の下だけじゃ飽きるんでしょ?」 黒木「まぁ それもあるけど、やはり胸周りへ行く前に、ちょいと腋の下へ寄り道したかった訳。その方が、ゆっくり貴女に高まってもらうにも具合が良さそうだし・・」

麗海「お気遣い有難と。確かにその方が、気持ち良く高まれる気がするなぁ。あっ、存さんのマッサージも素敵よ。聞こえるかしら?」黒木が上体に手指を走らせている間に、弟の存は 麗海の下方の摩りを区切り、両の脚をじっくり攻め始めていた。足先から膝にかけ、次いでそこから太腿にかけての「絶対領域」をじっくり攻めて行く。脚部のマッサージを仕掛けられると、麗海の喘ぎが 又増した様だった。

「綺麗な肌だなぁ。後 胸と乳輪の形と色もね・・」手指で愛撫を続けながら、黒木は率直に言った。「あは、存さんとはちょっと違うけど、恆お兄さんの『おいじり』も素敵。気持ち良く高まれそう。そして・・あっ、あっ、存さんのマッサージも。あぁ、何か、繋がる前にイくかも。あぁぁ~っ!」胸周りをはだけ、両の脚を曲げ開いた麗海の喘ぎが 又一段と大きくなった。いよいよ存が彼女の股間に顔を埋め、口舌で秘溝への攻めに入った様だ。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 白石みずほ
今回の「音」リンク 「虹をつかもう (Catch The Rainbow)」by Ritchie Blockmore's Rainbow (下記タイトルです)
Catch The Rainbow

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