この雨は こんな風に聴こえる 第40話「昇点」
- 2020/11/27
- 10:49
「ん、ん、んんん~!」上下から、黒木兄弟にじっくりと攻め上げられる麗海(れいみ)の「口」は、正直強欲といえるかも知れなかった。「上の口」のみならず「下の口」もだ。下方は、先刻から黒木の弟・存(たつる)の竿(男根)が堅く繋がり、膣奥からの水分と湿気を掻き出す様に 前後に動きながら、次第にその結合部を 双方の下草と共に濡らして行った。
一方の黒木。こちらも膝立ちで屹立した竿を 仰向けの麗海の「本当の口」が咥え込み、冒頭の 籠った喘ぎを伴いながら出し入れしていた。手を空けるのも間抜けな事。そこは彼女の露わな「胸の双丘や」腋の下に手指を回す。彼はどちらかといえば、乳房よりも 僅かな体毛を伴った腋の下を摩るのを好んだ。仕掛けられる麗海も、その事が薄々分かっている様だが、咥えっ放しでは苦しそうだし、黒木にしても「有難き幸せ」なれど、合間に息抜き位は必要を感じていたのだ。
「どう、麗海さん?」 なるべく嫌味にならぬ様気をつけながら、一旦 口元から亀頭を抜き出した黒木が訊いた。「気持ち良く、高まれそうですか?」 聞いた彼女は「うふ・・うん。かなり好い感じよ。で、貴方はちゃんと昇ってくれてるのかしら?」会話に気づいた存も、腰の動きを停め 麗海へののしかかりを緩めた様だ。
黒木「それそれ。お陰でね、ちょっと前までダメかなとも思ったけど、貴女の凄技で 又昇れそうになってきた」 麗海「別に、あたしの技はいつも通りよ。貴方の気分が昂ってるせいじゃない?」 「それもあるかも。でもやっぱり、今夜が素敵な夜だからじゃないかと思うけどね」 「ふふ、それもあり・・か。何しろあたし、今夜はお二人から攻められてるんだからね」
黒木「そう思ってくれりゃ、有難い。俺、存(タツ)の技を信じてるからさ、きっと好い感じで昇れると思うけどな。後はタイミングだね。三人一緒にイケれば理想的ってヤツ・・」 麗海「あは、そりゃそうよね。きっと 存さんは経験者だから、その辺は上手くやってくれるんじゃないんかな。ねぇ・・」 又も抱きすくめにかかった存に、麗海はそう声をかけた。
「多分・・ね」 上から一瞬笑顔を投げかけた存は、麗海にそう返した。黒木との会話中、彼も一旦 竿を秘溝から解放していた。勿論勃起は維持しながらだ。「二人、水分は良いか?」黒木からの問いに、二人「後少しで絶頂だから、その後にしたいな」との返事。
「分かった・・」黒木はそう応じると、言葉を継いだ。「遅くなるのも何だ。再開しよう・・」 それに存が頷いて応じ、再びハードな体位で麗海に重なる。下の竿も、抜かりなく秘溝を探り当て 繋がって行く。それを確かめ 黒木も己の竿を、やや強引に開けさせた 麗海の口唇にねじ込んで行った。「あ、ん、んん・・!」 竿を咥える故に、大声の出せないもどかしさを表す様な、籠った喘ぎと兄弟の荒さを増す息遣いが聴こえた。10分程後・・
「ん、ふんん!い、イクッ!」 「お・・俺達も、の・・昇るッ、うぅぅっ!」最初に 存が頂に昇り、次いで麗海と黒木が達した様だった。「フ~ッ!、フ~ッ!」まだ麗海に重なる 存の荒い息が辺りにこだまする。彼程ではないが、黒木も息を弾ませている。その竿は、まだ麗海の口内だ。
「ん、あぁ・・よ、良かったぁ・・」やや籠った感じで 麗海が呟いた。どうやら、口内に黒木が男精を放った様だ。「有難と。俺、確かに発射した様な・・」彼がそう呟くと、麗海が「そうだよ・・」とでも言いたげに 優れた笑顔で反応した。弟・存はまだ彼女を下に組み敷いている。そのまま「兄者、先に口移しをお受けなされては?」と わざと古風なモノ言いで促した。
「そうだなぁ、そういう事なら・・」黒木はそれに応じ、ゆっくりと麗海の口唇からまだ礼儀を守る竿を抜き離すと、今度は口唇を重ねにかかった。「恆(ひさし)お兄さん、一緒に味見・・しよ!」 黒木の意図を理解したかの様に、麗海も下から唇を寄せる。ぴったり重なると、黒木の口内に まだ生暖かい液体が流し込まれる。「漏らすものか!」と彼は「ジュルジュル・・」と音を伴い、それを啜(すす)り上げた。
「うんうん、良かったよ・・」 「貴方もね。発射した液も、中々美味しかったわ・・」口移しを終えると、麗海と黒木は笑顔で 再び短く唇を合わせた。そして「さぁ、次は存(タツ)の番だな・・」そう言って、女の上で向き合う弟の双肩を、交互に軽く「ポン!」と叩いた。
「OK,OK。今度は俺が、もう一度天国へ導いて進ぜよう・・」 存はそう応じ、まずは麗海への上体の重なりを解く。次いで長らく繋いでいた竿を、濡れそぼった秘溝からゆっくり 慎重に抜き離して行く。接していた双方の 湿った下草が離され、まずは幹、次いで亀頭が鈍く光りながら、膣奥の外へ放たれる。熱さを感じる 礼儀を守るその先から、湯気が出ている様にも見えた。
暫く経つと、濡れた秘溝から、存の最初と変わらぬ位 濃い男精がゆっくりと流れ出てくるのが確かめられた。「よしっ、麗海さん。一緒に味見して下さるか?」 これに彼女は、わざと言葉を発せず 黙ってコックリと頷いて見せる。これを確かめ存は「OKだな・・」 そして、依然曲げ開かれた麗海の股間に顔を埋めて行った。
存の口舌は、麗海の膣内に放たれ 逆流してきた男精を巧みに掬(すく)い取った。ここから「例の儀式」が終わるまでは言葉を発させられない。彼は仕草で、麗海に口唇を重ねる様乞う。彼女もそれが分っていて、上から降りて来るそれに合わせる。今度は目立った音も伴う事なく、口移しが叶った様だ。
「ふふ、存さん・・」 彼が上からの接吻を解くと、麗海が言った。「恆お兄さんのも、貴方のも美味しかったわ。お竿も、発射液もね・・」 「ハハ、随分変わってるかもだけど、有難うです」存も、笑って応じた。「俺も礼を言わないとね。今夜は一回だけかなとも思ったけど、二回イケたのは幸運(ラッキー)だった。しかもお相手が麗海さんだから、尚更ですよ・・」
「それも良かった。三人一緒に昇れたんだね・・」 そう返す麗海は、心底喜んでいる様だった。そして「今夜は、好い夢が見られそうだわ・・」とも。「いやいや、良かったな‥」聞いた兄弟、顔を見合わせて一瞬微笑。「さてさて・・」黒木が言った。「先にシャワーどうぞ・・」 この促しに麗海「やだ。恆お兄さんと一緒に使いたいわぁ・・」
「存(タツ)、こんな事言ってるぞ・・」 「どうする?」と訊く様に、黒木は弟に言葉を投げた。存「彼女の希望通りにしたら良い。兄者も、先にどうぞ・・」 「有難と・・」 存の理解と好意を受け、二人は浴室へ。そして、後戯ともいえる行為が暫くは繰り広げられた。麗海は、又も竿に手を出すなど 結構濃い出方をしてきた。もう欲求は果たされたも、黒木は適当に応じ、何とか凌ぎきった。
小半時を経てバス・ローブを纏い 浴室から出ると、室内はあらかた存が片付けた後だった。「悪いな・・」 「いやいや気にするな。こんなのは慣れてるから、是非任せてくれ。外は一雨来た様だな」 「そうか有難と。俺達が濡れそぼったから、天気もつき合ってくれたかな。浴室は良いのか?」 「それも OK。使ったら簡単に、中を拭いて来るだけの話だろ?」 「まぁ、そうだ・・」 笑い合いながらも、片づけを進める存の手際は 思いの他鋭さがあった。これもやはり、ホスト時代に磨いた技なのか・・?
(つづく 本稿はフィクションであります。11月分の連載は以上です)
今回の人物壁紙 AIKA
今回の「音」リンク 「レインフォレスト(Rainforest)」 by Paul Hardcastle (下記タイトルです)
Rainforest