この雨は こんな風に聴こえる 第59話「記憶」
- 2021/02/27
- 23:56
寝室に這入り、ベッドに臥した宥海(ゆうみ)に促されるまま その上に重なり、存(たつる)が腰を使い始めた同じ頃、宥海の妹・麗海(れいみ)と 存の兄・黒木も事に及び始めていた。「流石(さすが)だね、恆(ひさし)お兄さん・・」の言葉に黒木は「あぁ、有難と。まあ存(タツ)は弟だから 割合すんなり行くと思ったんだが、宥海お姉さんはそうしてくれるか、ちと不安だったのよね」
麗海「まぁ上手く行ったじゃないの。所でさ、又暫く あたしのお股の香りを愛でたいんじゃなくって?」 黒木「おお、そうだそうだ。それそれ、それですよ~!」そう返すと彼は、再び麗海を長手ソファに座らせ、両の脚を M字型に開いて行った。艶やかな象牙色の太腿と それに連なる臀丘の魅力はは姉・宥海のそれを上回り、黒木は否応なく惹きつけられて行った。
「よしよし、又この芳香が確かめられるな・・」股間に程好く食い込んだ、深紅色の「T」に、又も鼻先を寄せて 黒木はその聖水と秘液が入り混じった芳香に 暫しの間酔い痴れた。その様子を見た麗海は「よしっ!もっともっと、刺激しちゃお!」とでも言う様に M字に開いた両脚の下肢を上げ、臀丘を突き出す 更に過激な姿態(ポーズ)に変えて行った。
「うんうん、好い香り・・」 ひとしきり、股間の芳香を確かめた黒木は、次には慎重に「T」を剥ぎにかかる。まず 脱がす前にクロッチの辺りに唇を寄せ、口舌で少し刺激しにかかる。仕掛けられた麗海は「ん、んんん・・」と、籠った様な低い喘ぎで応じ。「ふむ、上手いな。このレベルの声なら、隣の宥海さんや存(タツ)にも気づかれんだろう。さぁ俺も、悟られん様に 気をつけて高めて行かんと・・」
数分間に及んだショーツ越しの愛撫を経て、黒木はいよいよ麗海の股間に食い込んだ「T」を脱がせにかかる。まず、満月(フルムーン)の様な 白い形の好い臀丘に両の手指を滑らせてマッサージ。「ふふ、恆お兄さんお得意の、お尻触りね・・」ほんの僅かに嫌味を利かすも、麗海も摩(さす)られて悪い気はしない様だ。「あぁご免。素敵なお尻だから、つい手が行っちゃってね・・」苦笑しながら黒木が返すと 「まぁ良いわ。それ、本音でしょ?」優れた微笑みで応じた。
暗めの照明に良く映える 月の様に白く滑らかな尻肌の感触を確かめると、黒木は慎重に「T」の両脇ストラップに手指を絡ませ 気づかれぬ程ゆっくりと脱がせて行く。臀丘から太腿、膝から踝(くるぶし)を経て、高々と上げられた足先から外し去ると、これも朱を帯びた 魅惑の秘溝が 程好い下草と共に姿を現した。時折糸を引く 僅かに粘りを帯びた秘液が滲み出る気配が見られ、加湿は十分の様だ。
「あぁ素敵・・」 露わになった麗海の股間に身をかがめてグッと寄り 両の手で秘溝を少し押し開いた黒木は、すかさず陰唇に唇を重ね、熱い愛撫に入る。途中からは舌技も加わっての口唇愛撫(クン二リングス)だ。初めの内は「チュッ、チュッ・・」と下の唇に上の唇を重ね、吸い寄せる要領で高めて行く。受ける麗海も 籠った声ばかりとは行かず、遂に「うっ、うっ、あっ・・」と高めの喘ぎに変わって行く。その声が、更に黒木の情念に火をつけた。
「よしよし、麗海さん・・」 麗海「うっ、うっ、うあっ・・。はい、何?」 「さっきは、心の籠ったおしゃぶりを有難と。俺も誠心誠意、お返しするからね。それで昂ったら、いよいよ・・って事ですよ」 「ふふ、そりゃ楽しみだわ。恆お兄さん、まだまたあたしの『女の味』を確かめたいみたいね」 「うん、ご免。今 繋がる頃合いを窺ってるんだけど、もう少しだけ 味を見てみたいんだよね」
「あは、ホント・・好き者やね」 引き続き尻肌を撫で回され、秘溝に舌を挿し入れられて「ジュルジュル・・」という湿った愛撫音と共に舐め回される麗海も、やはり満更ではない風情だ。「あっ、ふうっ・・。ホント『好きこそものの上手なれ』よね。恆お兄さん、ホントに舐め技が上手になって気持ち良いわ。あたし、嵌りそうで怖い。でも・・」 「はい、聞いてるよ」 「もう少ししたら、繋がってくれるんだよね?」
「はい、そりゃもう勿論!」一瞬 股間に埋めていた顔を上げた黒木は笑って応じ、ゆるりと立ち上がると 己のバス・ローブの裾をはだけ、礼儀を正し堅さを増した竿(男根)を 麗海の眼前に差し出した。「ふふ、やっぱり素敵・・」もうこの日 何度も目の当たりにしているにも関わらず、改めて感心した様に 亀頭から幹、陰嚢の辺りへと 白くなよやかな手指で摩りを入れて行く。「あっ、うぅぅ・・」その優れた技に呻きで応え、後少しで射精の衝動に駆られる黒木であった。
「ねぇ、恆お兄さん・・」竿に絡めた手指の動きを一旦止めた麗海が、声をかけてきた。そして「又 発射の我慢してるでしょ?」と続け。「あ・・そんなつもりないけど、分かるかな?」とぼけた様に黒木が返すと 「嘘が下手よね。だって、お竿がほら・・ガチガチに、ビンビンに堅くなってる。ひょっとして・・」 「はい・・」 「これで、釘が打てるんじゃないかしら?」そう続け、又 優れた笑顔を見せた。
黒木「まぁね、釘は無理だろうけど」 麗海「気を悪くしたらご免遊ばせ。要は、こんな堅いのと繋がれたら良いなって思うの」 「あぁ、よしよし。それはこれから叶えたげますよ」 「よしゃ!期待してるから、宜しくね・・!」そう言葉を継ぐと、麗海は勃起した竿から手指を離して 延長されたソファに仰向けに臥し 再び両の脚を曲げ開いて行った。
「開始だな・・」 黒のミニコスは、胸元と下方をはだけ、象牙色に輝く胸の双丘と、下草を纏う下方が露わになっているが 脱いではおらず、それが更に黒木を昂らせた。両脚のニーハイも着けたまま。「さ、それじゃ・・」 彼もソファの上に上がると 麗海の両脚を押し開いて秘溝に竿を近づける。そして「じゃ、繋いでくね・・」一言囁くと、うっとりした表情でコックリ頷いた。
「さぁ進行だ!」身体を完全に麗海の脚の間に滑り込ませた黒木、竿で秘溝を探り当て、小陰唇の位置を確かめて 亀頭をゆっくり押し込んで行く。肉壁と粘膜がすかさず迎撃。挟まれる刺激を一身に受けながら更に滑り込ませると、やがて亀頭の先端に軽く当たった様な感触を得て 子宮口への連結が果たされる。その時 麗海は「あっ・・あはぁっ!」大き目の甲高い一声を上げた。
「ちょっと、拙かったかな?」麗海に大きな喘ぎ声を上げさせた事に、黒木は少しだけ後ろめたさを感じてもいた。「流石にあの声は、寝室の二人に届いてやしないか?」という気がしたのだ。「隣に 聞こえたかな?」上に重なり 抱きすくめながら黒木がそれとなく訊いた。麗海の返事は「いや、大丈夫でしょ?」であった。
彼女は続けた。「存さんと姉も 盛り上がってるはずだから。それよりも・・」 黒木「はい・・」 「又 上に来てくれて嬉しいわ。繋がったお竿の感じも上々。存さんのも大きいから魅力有りだけど、お兄さんのは堅さが絶妙であたし好みなの。こうなったら・・」 「聞いてますよ」 「うん。お竿にね、こう言って指図して欲しいの。あたしの女の肉壁と粘膜の感じを、亀さんの先っぽでしっかり覚えなさいってね。そして、お竿の動きを、あたしの肉壁や粘膜に合わせて、一つになる様に努力して欲しいのよ」
黒木「あは、それ少し難しいかも。でも・・」 麗海「はい、何?」 「その努力、チャレンジングで良さげだね。よろしい、そうなる様に努めてみますわ」 「宜しくね。あたしも下から応援するから・・」そう言葉を継ぐと、麗海も又 黒木の腰に両の脚を回してグッと締め付けてきた。奇しくも姉・宥海が存に仕掛けた「蟹挟み」とほぼ同じである。そして、こう続けるのだった。「さぁ、じっとしてないで動くのよ。繋がればそれで完成って訳じゃないのよ」 「あぁ、分かる分かる・・」そう答えながらも、喜び勇んで腰を上下に動かし始める黒木であった。
その頃 隣の寝室では、宥海の上に重なり動いていた存が、次の一手に移ろうとしていた。「宥海お姉さん・・」下方に繋がった腰の動きを一旦止めた彼は、そう呼びかけた。「うんうん、何?」微笑みながら 宥海が頷いて返すと「いつまでも俺が上じゃお疲れでしょ?そろそろ体位替えますか。どんなのが良いかな?」 「存君に任せるわ。何ならあたしは、最後までこのまま下でも良いよ」 「あぁ、いやいや。そんな事言わずに 体位替えて気分も変えましょうよ。その方がきっと良い・・」 「分かった。そういう事なら・・」返す一言にも 淡い期待を抱く宥海であった。
(つづく 本稿はフィクションであります)
今回の壁紙 雨の JR尾張一宮駅。通過する上り貨物便と、女性鉄道ファンの様子。愛知県一宮市 2018= H30,9 撮影 筆者
今回の「音」リンク 「クワイエット・ストーム (A Quiet Storm)」 by Smokey Robinson (下記タイトルです)
A Quiet Storm