2ntブログ

記事一覧

轍(わだち)~それから 第20話「視線」

045a273b.jpg
夜も更けようとしていた7月30日土曜の遅く。佐分利学院の養護主任、女医 本荘小町(ほんじょう・こまち)の居所に招かれた、生徒 白鳥 健(しらとり・たける)の伯父 中条 新(なかじょう・しん)は、入浴と二次会の後、彼女の妖しげな診察を受ける。そして、顔色変わる彼の前に、AVなどでよく知られる、あの医療器具が姿を現す。それは・・

「ふふ、新さん。これ、見た事あるでしょう」器具を手にした女医が、笑いながら言う。「ああ、思い出しました。これ、もしかして『女性自身』の中を診察したり調べたりする時の道具ですね」男が返すと、彼女は「ハハ、もしかしなくても、正にそれよ!」こう続けた。

ここまで書けば、もうお分りだろう。小町が手にしていたのは、産婦人科の診療などでお馴染みの、俗に「クスコ」と呼ばれる、ステンレス製の膣鏡だった。

「今からする事は、もう分るでしょ。あたしが、脚を開いてソファに横たわるから、貴方が器具を操作して、あたしの中を、しっかり観察して欲しいの。そう、子宮口とかをね」 「うぁ、マ・・マジですか?」 「いいから、落ち着いてやるの。さあ、あたしが寝た姿勢で脚が開ける様、隣室の椅子をセットしてくれないかしら?」 中条、一瞬躊躇(ためら)うも「分りやした。いいでしょう」応じ、隣室にあった、事務用椅子を長手ソファの脇に置き。

これを見て、小町は白衣の下方を捲り上げてソファに臥し、片脚をその背もたれ、もう片脚を、事務椅子に乗せ、腰の下に枕を挟んで少し上向きの体裁に。白衣の奥に、チラリと黒のガーター・ベルトが見える。両脚を曲げ開くと、彼女の秘裂「女の真実」が、中条の眼前に露わになった。「んん・・凄い」男は、一瞬呻いた。

「さあ新さん、始めるわよ。思い切って、クスコをあたしの下にセットして。そして、あたしの深奥をしっかり見るのよ」 「はい。謹んでお受けします」これ、痴れ者の本音だろうか。

もう、後戻りできない事を悟った中条、下半身を露わにした女医の下方に控え、右手にクスコを取ると、その柄をしっかりと握り、鳥の嘴(くちばし)状の先端を、彼女の秘花に合わせる。ほんの僅か左に振った感じで、慎重に合わせ目に滑り込ませ、根本近くまで繋がった所で、手元にあるネジの様な調整具をゆっくりと回し、嘴状の先端を徐々に開きにかかる。中に、器具を連結された「女の真実」が、ゆっくりと花開いて行く。

「ああ、好いわ・・」女医は、軽い喘ぎを見せる。「手元にペンライトがあるでしょ。それを灯して、さあ、あたしの奥をよく見て!」男は応じ、左手でクスコの位置を固定すると、空いた右手で、灯したライトで、嘴状の先端に押し開かれた秘花の奥を照らす。

「おお、素晴らしい!」中条、感嘆す。そこは、表を飾る秘花同様の、ローズ・ピンクのビロードが広がる、素晴らしい世界だった。ほんの僅か、毛細血管の走り見られる美しい肉壁、それらを輝かせる粘膜、そして最奥には、映像でのみ見た事ある、可憐な子宮口が控える。この夜、初めて直に見(まみ)えるのだ。

「小町さん、有難うございます。お蔭で、初めて貴女の美しい真実を拝めましたよ」中条、心よりの謝意を表す。「いいえ、とんでもない。もう少し、ゆっくりじっくり、観察して欲しいわ」女医は、こう返す。

「お言葉に甘えます。では・・」男は応じ、もう一度、ライトを灯して「女の真実」をしげしげと覗き込む。薄紅(うすくれない)に、静かに燃える膣内に注ぐその視線は、初めの内の動揺を消し、次第にねっとりとした、偏執的なそれに変わって行く。「ああ、やっぱり素敵や。本当は、いかんのは分ってるけど・・」しみじみ呟く男。

彼は、叶えばこの薄紅の絶景を、スマートホン画像に収めたかったのだが、ネット流出の問題などを考え、己の瞼に焼き付けるだけにした。結果として、この判断は正しかった。

暫く後、「女の真実」に連結された器具を閉じ、静かに離した中条、小町に二度目の謝意を表し「さて、お返しは何を・・」と切り出す。対する小町「それは、貴方のこうしたいと思う事をしてくれれば好いわ。是非こうしたい事って、あるでしょう」と言えば、彼は「・・ですね。例えばそれは、貴女の『真実』にキスする事・・かな」 「ふふ、キスだけじゃ済まないでしょ。それは『口唇性愛(オーラル・セックス)って言うの、ご存じでしょ」 「アハハ、どうも済いません。そうでした」中条は、とぼけたふりをした。

この夜の使命を終えたクスコを、熱湯消毒すべく、一旦流しへと立った小町、戻ると「さあ新さん、ここから先の診察は、又ベッドの上でね」 「かしこまりましてござる」

影の様に、後ろに寄り添う女医を先導し、男は又、寝室へ。先に小町が仰向けに臥して脚を曲げ開き、彼女の下方に中条がうずくまって控え、その秘花と陰核(クリトリス)を、唇と舌で磨き上げて行く。合せ目に舌を滑り込ませ『ジュルジュル』なる欲情音がする様になってからも、じっくりと舐め回す。温度も、湿度も確実に上昇し、滲み出す秘液は、秘花を一段と輝かせて行く様だ。

小半時は続く、濃厚な口唇愛撫(クンニリングス)は、小町の情念を上限まで昂らせるに十分だった。彼女は喘ぎながら「うぅんん・・新さん、用意万端よ。あたしを抱いて」と行為を促す。「心得ました。このまま、行っていいんですか?」中条、こう返す。

小町は「大丈夫。あたしは医者よ。ゴム(コンドーム)の事なら、野暮な心配よ。そのままで好いの。あたしを信じて」諭す様に言う。「さあ、いよいよだ。初ちゃん、マジ許して・・」一抹の後ろめたさを背負いつつも、男は、まだ白衣を纏(まと)う女医に重なって行く。初めに、白衣の上方を開き、ブラを外して、ともすれば疎かになりがちな、乳房への愛撫を一通り。「余り乳房(オッパイ)に構ってあげないから、前の奥さんにも離れられたんじゃないの?」彼の下で、女医は、ふとそんな想像を巡らしたりした。

「そうそう、新さん、その感じよ。まずは、基本の正常位ね」組み敷かれながら、小町は中条に囁く。応じる男、女医の上体を抱き、事が核心へと進む合図の、数十秒は続く、舌をも使った濃い口づけを送る。「ああ、んん、素敵・・」低い喘ぎで、小町は反応す。

「さあ、深く繋いで。あたしの子宮口に、貴方の『先端』でキスをして」 

一度上体の抱擁を解き、目視で確かめながら、男は、礼儀を正した「自身」を、熱せられた女医の「真実」に、ゆっくりと繋いで行く。肉壁のぬめりと迎え撃ちを感じながら、男根の先端が、幹が、静かに、中へ中へと滑って行く。そして・・根本まで滑り込んだと同時に、先端が何かに当たる感触が伝わり、それと共に「あふっ・・んんん・・」甘い喘ぎの一声で、連結が果たされた。

「さあ新さん、今夜は一つよ」女医はこう言い、男の背後に両腕を、腰に両脚を組み付けて来る。「蟹挟み」の姿態で、彼が「身分違い」と一方的に思い込んでいた、女医との「まさかの」性交(セックス)が、現実のものになり始めた。

「動いて。貴方は、何も考えなくていいの。ただ一心に、腰を動かして」小町はこう言い、中条の腰に絡み付けた両脚に、力を込める。「避けられん運命やな」一方で観念し、もう一方で夢叶って喜ぶ男の二心が、並んだ鉄道線路の上を滑る様に、ゆっくりと走り始めた。喘ぎと、熱い吐息と、脈打つ様な腰の動きを伴い、日付の変わろうとする、闇夜に向かって・・

(つづく 本稿はフィクションであります。本年の連載はここまで。新年は、2017=平成29年1月3日(火)以降に掲載予定です。読者各位、良いお年をお迎え下さる様)

今回の人物壁紙 瑠川リナ
松岡直也さんの今回楽曲「ペリエにレモン」下記タイトルです。
Perrier ni Lemon

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

hakase32

Author:hakase32
愛知県在住の後半生男です。恐れながら、主に18歳以上限定内容を記して参ります。

お手数ですが、拙各稿を初めからお読み下さる場合は、下方にあります月間アーカイブ他のご利用をお願い致します。
他ブログを含め、拙記事の無断転用及び引用は ご遠慮下さい。

下記ランキングに参加しております。
クリックをお願いできれば幸いです。

官能小説ランキング

アクセスカウンター

愛と官能の美学

Shyrockさんの R18読み物集。他の作者各位も多数リンクされています。入口は、下記タイトルです。

赤星直也のエロ小説

赤星直也さんの R18読み物集。入口は、下記タイトルです。

未知の星

赤星直也さんの R18読み物集もう一つ。他の各位の作品も収録されます。

Mikiko's Room

Mikikoさんの、カテゴリー豊富な R18読み物集。独自視点の旅日記も好感です。

Adult Novels Search

R18 読み物の検索サイトです。

ブロとも一覧

拙バナーです

知人様より、優れたバナーを賜りました。必要時はご利用を Produced by Shyrock

もう一つの 拙バナーです

知人様ご厚意により、拙バナー追加編も賜りました。必要時はご利用を。 Produced by Shyrock

清き一票を(笑)

下記ランキングに参加しております。

日本ブログ村バナー


にほんブログ村 →できますれば、こちらも応援を・・

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

月別アーカイブ

これまでの拙連載「想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密(2016=H28,9~10)」と「轍(わだち)~それから(2016=H28,11~2017=H29,2)」  「母娘(ははこ)御膳(2017=H29,3~6)」  「南へ・・(2017=H29,6~8)」 「交感旅情(2017=H29,9~12)」 「パノラマカーと変な犬(2018=H30,1~5)」  「ちょっと入淫(2018=H30,6~10)」 「情事の時刻表(2018=H30,11~2019=R1,6)」 「レディオ・アンカーの幻影(2019=R1,11~2020=R2,5)」 「この雨は こんな風に聴こえる(2020=R2,6~2021=R3,3)」も お読み頂けます。