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交感旅情 第20話「艶出」

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夜も更けんとする温泉地 咲花(さきはな)の宿。上階の、貴賓室に並ぶ気高い質感と品格を誇る、16畳の上級大部屋で、六人の男女による「秘め事」が、粛々と、しかし熱く進む。男一人に女二人が絡む、所謂「3P」の二倍(バイツー)と言った風情である。

「初ちゃん、そろそろ胸の辺へ行くぜ」と中条。「分った。他の子たちと一緒って、ちょっと違和感あるけど、始まったものは、仕方ないわね」と、初美は返した。傍に控える、若い宙(そら)は、その事を見透かした様に、初美の首筋に 舌を走らせる。

「ああ、宙ちゃん・・」初美、呻く様に言う。「はい、何かしら?」宙が返すと「焦らないで。まだ夜は長いのよ・・」 「夜は長い・・分ります」宙は、一旦初美の項(うなじ)や首筋を舐め回すのを止めた。「さあ、ちょっと胸周りにご挨拶をっと」中条はそう言いながら、まだ着けていたベージュのブラを、ゆっくりと下へずり下ろす。Cカップより少し大きめの、均整の取れた、魅惑の胸の双丘が現れる。

「ああ素敵!改めて、綺麗な肌だわ!」宙、再び感銘す。「うんうん、俺もいつも魅了されてるよ。では・・」中条はそう返すと、再び初美と唇を合せ、背後に回した右手で、左右の乳房に、交互に愛撫を加える。「あ・・あ・・い・・好いわ、新さん、続けて・・」 「ああ、大丈夫。暫くは続くよ」左側から愛撫を続ける中条。初美を真ん中に挟んで、右に宙が控える。まだ、座椅子での行為だ。

「さあ、次行こう・・」と中条。「ちょっと、乳首を吸わせて頂く。俺は左、宙ちゃんは右からな。上野尻の花見の折に、練習してるんだったな」 「はい、まあそんな所でして。それじゃ、続きます」宙は返すと、初美の右乳房に、頬ずりを始める。暫くして・・「初美さん、又、吸わせて頂きますわ」 「分った。い・・好いわ」低く喘ぎながら、初美の返事。「俺も、右に同じです」中条も、開始合図。初美の頷きを確かめ、宙と中条は、初美の左右から「チュウチュウ・・」と、微かな音を伴い、彼女の乳首を吸い始めた。

一方の周(あまね)と、由香(ゆか)、由紀(ゆき)の木下姉妹。初め、夜具に臥した由香の上に周が重なり、浴衣の胸をはだけるなどして、四十八手「しがらみ」の要領で、濃厚に唇を合せ、首筋辺りを舐め回し、中条同様、白いレースのあるブラを下へ移動、胸の双丘を連れ出して、手指、そして口唇の愛撫を進める。「ああ・・」時折の、由香の喘ぎ。素直に快感を表している様な、クリアな声色(こわいろ)。その間、妹の由紀は、周の背後から、その首筋や背に、手指、口唇の順で愛撫し刺激を加える。

20分程を経て、由香は言った。「周君、上手ね。とても好い気分だわ。さ、今度は貴方が仰向けになって。あたしが、『特別(スペシャル)』なマッサージをしてあげるわ」 「ふふ、『特別(スペシャル)』ですか。好いですね。宜しくお願いします!」一旦立ち上がる由香と入れ替わり、今度は周が、寝床に臥す恰好だ。

「ねえ、お姉ちゃん」由紀が言った。「はいはい、何?」由香が返すと、急に言葉が関西訛(なま)りを帯びて来た。「ウチ、もう一ぺん周さんとキスしたいわぁ!」 「しゃあない娘(コ)やなあ!アンタは、ウチのマッサージが終わってから絡むんやで!ま、好いわ。一度だけ許したる!」 「ラッキー、おおきに!」その言葉と共に、由紀は上から周の唇を奪う。途中から、舌技も用いた濃厚なヤツだ。「んん、由紀ちゃんもいい感じしてるわ!」 「でしょう!後で乳房(おっぱい)構(かま)ってな。約束でっせ!」 「ああ、勿論。約束するよ」 「さあさあ、由紀!」 「はいはい、何よ?忙しいなあ!」 「さっき言うたやろ!マッサージの時間やて!」 「はいはい、わかった。好いでしょう・・」

今度は、浴衣を脱ぎ、ほぼ全裸の周の上に 由香が重なる。妹の由紀に続き、上から彼に唇を合せ。次いで、その舌を吸い出したりの後、そのまま、両の首筋に舌を走らせる。「ん、うう・・」なるべく声を立てまいと堪(こら)える、周の 籠った呻き。彼の両腋(わき)に、両の手指を滑り込ませ、軽く揉む様に蠢(うごめ)かせ、少しずつ、脇腹辺りに下ろして行く。臍(へそ)周りや下腹にも、順に愛撫をくれてやる。

「由香さん、とてもいいっす。俺、こう言うマッサージ大好き。いつまでも、かかっていたいっす・・」周は、素直に快感を表し、由香の技を称えた。「ふふ、有難う。もう分ると思うけど、これからもっと 素敵な技を見せたげるさかい!」一度上体を起こした、周の背後から、今度は由紀が愛撫を加える。「周さん、こんなのはどないでしょう?」と、背後から大きく両の手を動かし、両脇から背にかけて、ゆっくりと撫で回す。「あっ、うぅぅ・・こ、これも好いね。どっちがいいか、俺、マジで迷っちまう!」 「ふふ、両方一緒でいいやんか。さ、始めまっせ!」

再び仰向けに臥した周に、由香が 次の刺激を加えて行く。胸周りに始まり、両の腋、脇腹、腹部臍周りなどに、舌技を加える。時折「ペロペロ、チョロチョロ・・」と言う、舌を動かしての技がけに、若者は低い呻きで応える。姉の技が下方に移ると、妹は、又も彼の唇を奪いにかかる。何回も、何回も・・

二手に分かれての、六人の行為が始まって半時余りの後、由香は言った。「さあ周君、更に一歩、深いとこへ進もうね。貴方の核心、見せてもらうさかいにね」 「わ・・分りやした。まあ、お手柔らかに頼んます。うっ、うっ・・」 「そうは言うても周さん、一度メラメラ燃え上がったら、もう周りなんて分らへん・・でしょ」との、由紀の言葉ももっともだった。周はただ、黙って頷(うなず)くしかなかった。

「なあなあ、由紀ちゃん!」 「はいはい、何だっか?」 「貴女も参加したいやろ?」 「あの事ですやろ?当然ですやん!」妹が同意したその事とは、周の下着(トランクス)を下ろして脱がせる事だった。姉妹は、彼の腰の両脇に陣取る。浴衣の下からチラリと覗いたショーツは、二人とも 刺激十分な「T」の様だ。

「由紀、いいか?」 「はい、OKよ!」由香の合図で、周の下着を、左右同時に下ろして行く。忽(たちま)ち、彼の「男の核心」が、陰嚢(いんのう)とセットで、外に連れ出される。「ああ、思った通り!」感激した様に、由香が言う。「少~し大き目、長めで、堅い時の感じも、す・て・き・・」 「お姉ちゃん、男根(コック)だけ誉めるのは、片手落ちで不十分やで。ちゃんと、玉袋も誉めたげないと~!」
 「ああ、分った。玉袋も勿論、いい感じしてるよ~!」 「よしよし。それ言わへんと、周さんの男根しゃぶっちゃ、ダ~メ!」 「由紀ちゃん、ホンマ『おまいう』やな!大丈夫、ウチは絶対手を抜かんさかい!」聞いた由紀、笑って頷く。

これを合図に、由香は 起立した、周の亀頭に食らいつく。一度は 長さ15cmに近い陰茎を根元まで吸い込み、数回反芻の後、亀頭から陰茎、下草深い根元へと、舌を進めて行く。もう一度亀頭への愛撫をくれてやり、次いで 陰嚢を攻める「玉舐め」だ。これを見た由紀が、今度は亀頭の口唇愛撫(フェラチオ)にかかる。想像を超える、姉妹の上質な性技に、周は一時、押し流され、発射しそうになる。

周「はぁはぁ・・由香さんも、由紀ちゃんも、想像以上に上手い。下手するとイカされるな。ここは何とか凌がんと・・」何度も、波の様に押し寄せる、射精の衝動に抗いながら、次の場面へと姉妹を誘(いざな)って行く。辛うじて持ち応えた周は、こう言った。「由香さん、そろそろ上下逆になってくれません?」 由香「ふふ、言うと思うたわ。ウチの核心 見たいのやろが?」 「はい、その通り!」 「分るよ。ほな、周君がショーツ脱がして下されや」 「了解です。ちょいとお待ちを!」由香が体位を入替え、周の顔の傍に、下方の核心を向ける。彼は応じて 姉の浴衣の裾を捲り上げ、下のショーツを、両の手指を横ストラップにかけ、慎重に下ろす。次いで、由香は、一旦手を空けた周が、由紀のショーツを同様に下ろすのを応援した。

「やっぱり素晴らしい!」改めて目にする、由香の秘溝は、正に「お花畑」の形容が相応しい、見事な眺めだった。色白で、優れた形の臀丘、腰回りの好ましい括(くび)れ、太腿から脚線への、秀麗な流れ。その中心に位置する秘溝は、想像を裏切らぬ美麗を誇る。程良い下草、赤く輝く陰核(クリトリス)、ほんの少し、落ち着いた色合いの陰唇、そして隣に位置する、これも絶妙な色合いと荒れのなさを誇る、菊花(肛門)。

周は言った。「さあ由香さん、お返しを始めますよ」 聞いた由香「うんうん、お願いね」これを受け、周は、まず姉の臀丘に顔を埋めて行く。下から順に、陰核、陰唇と口唇愛撫(クンニリングス)と舌技を施し、それから菊花にも唇と舌を見舞う。「ふっ、はっ、ふうう~!」低く、しかし初めよりも力の籠った、由香の喘ぎ。右手で、姉の腰を支えながら、左手では、傍に控える妹の、胸の双丘を探る。次第に熱くなる、周と姉妹であった。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 かすみ果穂
葉加瀬太郎さんの今回楽曲「リベルタンゴ(Libertango 小松亮太さんとの共演)下記タイトルです。
Libertango


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