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ちょっと入淫 第30話「宵伽(よいのとぎ)」

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女医・本荘小町(ほんじょう・こまち)の居所たる、N城址からも程近い 高層の高級マンション上階の 広めの浴室にて、外出許可を賜った入院患者 宮城一路(みやぎ・いちろ)と、彼の担当研修看護師 瀬野美波(せの・みなみ)の、湯を使いながらの睦みが続く。当然の事だが、二人共 生まれたままの裸身で事に及んでいる。

「ハハハ、美波ちゃん。この齢(とし)になって、スッポンポンで寛(くつろ)ぐ風呂も 又いいな・・」宮城が言うと、美波も「・・ですよね。こういう『大人の裸のお付き合い』も、たまに機会(チャンス)があるといいわね」 「そうそう、姿勢を変える時とかだな。できれば後ろ向いてやって欲しいんだが、前屈(かが)みになった時なんか、秘密の峡谷のあり様がバッチリ見えたりして・・だな」 「まあ、嫌らしい。やっぱり宮城さんも、その他大勢に近い『スケベ中年』かしらね?」美波は、笑って湯を浴びながら返した。

二人共、身体洗い(ボディ・ウォッシュ)を済ませて 一度は浴槽を使った後 「さぁ、好い事してあげる・・」美波は、浴室の直ぐ外にあったマットを床に延べ、まずは宮城を仰向けに臥させる。「美波ちゃん・・」彼は訊いた。「これって、俗に言う『泡踊り』でもしてくれるのかな?」 「ふふ・・ご想像はご自由に。まあ、少し見ていて下さるといいわ・・」

軽口のつもりだった宮城の言葉が、本当に実行され始めた。まずは、仰向けの彼の上に、ボディ・ソープの泡を纏(まと)った美波が重なり、ゆっくりと円でも描く様に、ゆっくりと身体を回し始める。「あ、い・・好いぞ。美波ちゃん、どこで覚えたか知らんが、う・・上手いな。うっ、うっ・・」 聞いた美波、ニヤリとして「ふふ・・、早速お褒(ほ)め下さって、嬉しいわ。それじゃ今夜は、今までで一番濃いのにしましょうか?」 「一番濃い・・か。何となく分かるよ。宜しくどうぞ。いや、楽しみだ・・」

依然としてマットに臥す、宮城の上体から下方へと、一種のマッサージを施した美波は、下肢の方から撫で上げて行って、最後に 意図的に残していたか、彼の竿(さお=男根)と陰嚢に、入念に摩(さす)りを入れ始める。まずは陰嚢を その周囲からゆっくり、じっくりと高める様に撫で回し、次いで 否応なく勃起した竿を、陰嚢以上に丁寧に、しかし執拗に撫で上げて行く。

「ああっ、いやいや・・この齢(とし)になって 俺らしくもねぇ事で。うっかりしてると、い・・いかん。し・・射精してしまいそうだ。あ、うぅ・・」 昂(たかぶ)らされる宮城は、思わず呻きを上げた。仕掛ける美波は、声は上げぬも 吐息を荒げる様子が分かる。暫(しばら)くして・・

「しかしなぁ、美波ちゃん・・」 「はい・・」 「これって、小町先生のお話にあった『治療』の内なんだろか?」 「ふふ、多分そうでしょうけど、後で分かるんじゃないかしら?」 最初の仰向けからうつ伏せに替わり、背後からの泡戯を賜ろうとした正にその時、外から声がした。「二人、入るわよ・・」 「いいですよ。どうぞ・・」それに美波と宮城が返事で応じたのが、ほぼ同時。

「お~、こちらも眩(まぶ)しいなぁ!」 美波と宮城に続き、一糸纏わぬ小町と豊が入って来る。美波に劣らず、程良く豊かな胸の双丘と臀丘、その間の 緩過ぎず締まり過ぎずの中庸な縊(くび)れを見せる 女医の姿態(プロポーション)は、端正な表情と長いストレートの黒髪との相性も良く、迎えた宮城を魅了した。見とれている所へ、美波から「やっぱり勃起を維持できてますね・・」と冷やかされ、苦笑したものだった。

続く豊も、高校サッカー部で鍛えた、塑像にある通りの 筋骨も魅力的な姿態を見せる。大声では言えぬ事だが、下方の一物も「やっぱり」宮城のそれより 一回り立派だった。だからと言って、直ちに嫉妬する程単純ではない彼でもあった。「いちいち嫉妬するのも何かって事。俺は俺だ・・」と、宮城は呟く。

その一方で、うつ伏せの姿勢で、上から美波の「施術」を受けながら、宮城は かけ湯を使う小町に訊いてみた。「先生、今夜のこれも『治療』の内ですかい?」 聞いた彼女は微笑んで「勿論そうです。こんな感じで和んで行くのも、肝臓の治療には好いって事。まあ、貴方の症状がそう悪くないってのもあるけどね・・」 「成る程『治療』ですか。そうですか・・」どこか割り切れない所もありはするが、何しろ小町は、現役の女医だ。今夜、彼女の居所を訪ねているのも許可を得た上だし、宮城は 余り深くは考えず、女医の思考と判断に 全てを一任するつもりになった。

更に暫く後、身体洗いと洗髪に入る、小町、豊と入れ違いに、美波と宮城は シャワーをと浴槽を使い、先に風呂上がり。美波は浴衣、宮城は作務衣の様な薄手の部屋着を纏い、居間(リヴィング)にて寛ぐ。窓外のちょっと距離を置いた先に、夜の照明を浴び、ライト・アップされた N城址が臨まれる。「ここから見るお城も、素敵ね・・」長手ソファに並んで、窓外と TV画面に交互に目を遣りながら、冷茶を嗜みながら 談笑を挟んで過ごす。

入浴直後の美波は、特に妖艶だった。洗った ややウェーヴ癖のある 下(おろ)した黒髪が好ましく、風呂上りならではの芳香を漂わせる。緩い浴衣の合わせ目からは、胸の双丘が何となく分かる様な風情。それらは、宮城の気分を妙なものに変え、性欲に火をつけるに十分だった。「小町先生も お人が悪い・・」宮城は呟いた。「こんな事も、治療の内なのか?」その彼女と豊は、広い浴室で、嬌声を上げてはしゃいている様子が窺えた。

宮城は言った。「美波ちゃん、どう思う?こんなのも、治療の内なんかなぁ?」 「ふふ・・それもご想像次第でしょうけど・・」そう返しながら、美波は 浴衣の下方を少し開き、揃えていた下肢を曲げ開いて、奥の方が見られる様、宮城の方を向いた。太腿(ふともも)
が露わになり、その奥の 開かれた股間の下草が、微かにみられるレベルになった。どうやら彼女は、ショーツを着けていない様だ。

「あは、美波ちゃん・・」宮城が訊いた。「ひょっとして、ノーパンかい?」 聞いた彼女は「ふふ・・それは今は、ご想像にお任せするわ。でもね・・」 「うん、何やろ?」 「もう少しすれば分かるわ。とても い・い・こ・と・・」 「なる程な。そいじゃ、ちょいと眺めるだけにしとくかな。でも・・」 「はい・・」 「挨拶のキス位はいいんじゃね?」 「ふふ、それもそうね・・」 

軽く抱き合った二人は、まず これまでより濃い目の接吻(キス)を交わした。「今夜の城址は、好い眺めだな」 「・・ですね、とっても好い感じだわ・・」唇が重なる瞬間、宮城は、美波の背後を抱く右手を下方にずらし、その浴衣の中に滑り込ませた。「んん、んふふ・・」声にならない、美波の喘ぎが聴こえた。その直後、小町と豊が浴室を出て、バス・ローブとトレーナー姿で居間へ・・

前後するが、少し離れた中条の居所でも、似た様な事態が進んでいた。美波が宮城に仕掛けたのと似た技を、中条は由香から賜っていた。「いいぞ、由香ちゃん。どこで覚えたかは訊かんが、とても上手い技だ」 「おおきに、有難うございます。さあ、今夜は熱く濃く行きまっせ~!」 「よ~し、来いよ。まだ夜は長いしさ~!」 「ですね~。ほな、伯父様の『核心』も、これまでより長めにお摩りって事で~・・」 

泡戯とはいえ、強めのマッサージ。油断していると射精してしまいそうだ。「おっと、今はダメ。ここは持ち応えるぞ~!」 「ハハ・・我慢しはらんと、思い切って発射しはった方が良いんやありまへん?」 「いや~、やっぱりあかん~!」とまあ、こんな調子で風呂の時間が過ぎた。

「今夜は、お城が好い感じで見えるなぁ・・」そう言い合いながら 風呂上がりの由香と中条が居間に戻ると、長手ソファに並んで座り、寛いでいた永野を、由香の妹・由紀が挑発していた。「永野さん、最初からノーパンは燃えん様やから、もう一度着けました。さあ、剥ぎ取りたいでっか?」 「そうですねぇ、本音じゃそうしたいばかりですが、何かね、そうも行かなくなっちゃった・・」 「う~ん、ちと惜しいなぁ。もそっとで、落とせるんやけどなぁ・・」

そう言いながら、由紀は薄手のミニコス風部屋着の下方、ニーハイを着けた下肢を開いて 股間が見られる様仕向けようとする。「由紀、ちょっとなぁ・・」それを見た由香が、牽制し始めた。由香も、妹と似た部屋着、中条と永野は、薄手の上シャツとハーフ・パンツを纏う。「永野さん・・いや、光さんとは、あたしが絡むんやで・・」由香はそう呟く。ここで、妹に敗れる訳には行かない・・
(つづく 本稿はフィクションであります。次回は 8/28火曜以降に掲載予定です)

今回の人物壁紙 神前つかさ
野呂一生さんの今回楽曲「フェイス・トゥ・ザ・ライト(Face to The Light)」下記タイトルです。
Face to The Light

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