2ntブログ

記事一覧

情事の時刻表 第6話「誘引」

5464828a.jpg
深まる秋の夜、居間の長手ソファ上で 初美と中条の睦みが続く。臥した彼の上に 互いに顔と下方を入れ違えて初美が重なり、口舌を交えた愛撫に及ぶ所謂「69(シックス・ナイン)」、四十八手中では 女が上位の「二ツ巴」の体位である。暫くの刺激を得て 初美は少しく艶かな喘ぎを発する様になり、中条の息も荒さの度を加え始めた所だった。彼の下方は、既に下着を剥がされ露(あらわ)となり、続いて初美も同じ様になろうとする所だった。

「ホントのとこは・・」男は、呟きながら思った。「俺的には、この『花』をもそっと眺めていてぇって気もあんだよな。しか~し!」そして続けた。「ヤッパシさ、物事には『頃合い』てのがある訳よ。ここらで次の事を考えんと・・。初ちゃんと俺、同時に昇れるのが理想だ。それに近づけんとな・・」こう思い間にも、露(あらわ)にされた彼の下方は 初美の濃厚な口唇愛撫(フェラチオ)の甲斐もあって、暴発一歩手間のレベルまで熱せられていた。愉悦の呻きを発する合間に、彼は声をかけた。

「あ、うぅぅ・・は、初ちゃん・・」 「あ、はぁっ、新(しん)さん、何かしら?」上に跨がる初美も又 喘ぎ交りに返す。「そろそろだと思うが、どうよ?」 「ふふ、それって」彼女は、含み笑いと共に こう返した。「つまり、あたしのショーツを下ろすぞって事でしょ?」 「はい、その通り!」 「あは、まぁ良いでしょう・・」そう続けながら、初美は「今夜も、来るべきものが来たわ・・」そう ぼんやりと想ったものだった。

些(いささ)か曖昧なこのを受け、中条は「よしゃ!それでは・・」と半ば声にならぬ気合いを入れ、先程から両の手指をかけていた 極小ショーツ両サイドの 紐同然のストラップを静かに下方へとずらし始めた。まず 満月の様な臀丘が姿を現し、次いで肌より濃い色合いの、薄い下草を介した菊花(肛門)が、更にやや濃さを増した下草に囲われた、落ち着いた朱(あけ)を放つ秘溝か姿を現した。「あ、見られてる!」もう何度か目の事だが、脱がされる瞬間 初美はどうしても幾ばくかの緊張を感じた。

「よしよし、好いぞ好いぞ・・」にやけ気味に、中条が呟く。「嫌らしい!」初美も、そう囁き返す。「悪いな。どうしても慣れねぇか?」訊かれると「そう思いたいけど、ダメだわ。どうしても身構えちゃって・・」 「まあ気にせんでも良いよ。そんな場合は、男のリードの仕方の問題だ。俺が何とかする。決して悪くはせん。それは信じてくれんかな?」 「ええ、そう思いたいわ。でも・・」 「でも・・か。無理でなきゃ、後を続けてくれんかな?」 「うん。それはね、貴方も知ってるあの時の事よ・・」

初美の話は、かつて彼女が歌手志望だった頃所属した 首都圏にあった芸能プロの会合にて、間一髪で難を免れた 性暴力事件の事だった。他の女性候補若干が事件に遭遇した事が、今も記憶に焼き付いているのだろう。その事は中条も分かっていた。「よしよし、まあ考えん事だよ。ここは、任せとけ・・」 「分かってくれて有難う。信じるわ・・」

これを受け、中条はもう一しきり、初美の下方に口唇愛撫(クンニリングス)を見舞う。「あっ、はぁっ・・い好い!つ、続けてぇ・・」喘ぎの答えを確かめ、更に口舌で高めて行く。それ程の時を要する事なく、秘溝から滲む秘液で、中条の愛撫は「ジュルジュル・・」なる湿った音を伴うものに変わって行った。

「ああ、ああ・・とても好いわ、今夜のは。新さん、用意は良い?」 「有難とよ。俺はもう OKだ。所で初ちゃん、このソファて゜高まりてぇのかな?」 訊かれた初美は「ふふ・・」又も含み笑い。そして「面白そうね。ちょっと前だったかしら・・勢いとなりゆきで、昼間ここで事に及んだ覚えがあるけど、多分 夜は初めてよ」 「ああ、思い出したぞ」中条も応じた。「確か 去年の夏位ぇじゃなかったか?」

「そうだな、確か夜は初めてだと思う・・」そう呟いた中条は、初美に「慣れねぇだろうから、まずは俺が下になろうな。貴女は跨って 降りて来てくれ・・」 初美「分かった、有難う。・・で、お竿(さお)さんに元気になってもらわないといけないわね」 「ああ、それなら・・」中条は返事をしながら、礼儀を正した「竿」を指さした。「そのレベルじゃダメか?」

「いやぁ、十分よ!」 中条の予想に反し、初美の返事は力強い はっきりしたものだった。「よし、いいな・・」 一瞬、男の顔に ホッと安堵の表情が過(よき)った。「さあさあ、跨って 降りて来てくれよ。今夜はさ、繋がるとこを じっくり見てみてぇんだぁ・・」 「ハハ、嫌らしい。でも好いわよ。あたしの女陰が、貴方のお竿を呑み込むとこ、目をそらさずにしっかり見ててね!」 「了解!宜しくどぞ!」そう返した中条は、傍らの小卓(サイド・テーブル)に転がしてあった 小型のペン・ライトを手元に引き寄せる。初美の台詞(せりふ)「嫌らしい!」は、これを指しての事だ。

両脚を軽く曲げて右手で「竿」を支え、仰向けに臥す男の上に女が跨り、ゆっくりと腰を沈めにかかる。直立した亀頭に秘溝が取りつき、静かに 滑らかに呑み込みにかかる。竿の中程までが隠れると「あ、ふぅぅ・・」一声、女の喘ぎが漏れた。次いで、お互いの下草が繋がって見分けがつかなくなり、騎乗位での連結が果たされた。

「ああ、このソファでするのも中々だわ・・」喘ぎ呟きながら、初美は そうするのが当然であるが如く、腰の上下動を開始する。一度は繋がった男女の下草が一瞬離れ、呑み込まれ、程好く締め上げられた男の「竿」の幹が 秘液を(纏まと)って光りながら見え隠れする。「好いぞ、初ちゃん。優れた腰遣い、たまらんわ。称賛ものだなぁ・・」昂らされるのを何とか抑えながら、中条はそう呟く。本当に、波の様に押し寄せる 射精の衝動を抑え込むのは少しばかり難儀であった。

「確か、安全日だったよな。毎度かもだが、今夜も『なりゆき』で繋がっちまったが・・」男の想像は続く。「しか~し!」 「初ちゃんの情報は確かだて。危なきゃ、はっきりそう言うはずだし・・」 十分間位だろうか。「女性上位」の騎乗位での交歓が続いた。頃合を見て、初美が言った。「新さん、ご苦労サマー。そろそろ体位替えたいでしょ?」 

聞いた中条「ああ、いや何・・俺は良いよ。たまにゃ上で跨るのも気分が変わって良いだろが。まあゆっくり、腰を振っててくれよ。俺はその間、貴女の優れた尻肌を味わわせてもらうからさ・・」 初美「まあ!それが目的だったの?狡い嫌らしさね。そろそろ区切ろうかしら?」 「ああ悪い。初めから狙った訳じゃねぇけどさ・・」 「う~ん、どうも怪しい。初めからそれ狙いっぽい感じねぇ。そろそろ離れるわよ」 「まぁまぁ、ゆっくりで良いよ」 そんな会話を交えながらの騎乗位の高め合いが 暫く続く。

「さてさて、新さん・・」少し間を置いて、初美が言った。「はい、何ぞ?」中条が返すと 「今度こそ、体位を替えるわよ。さっきから見てると、貴方は『後ろから してみたい』だって!顔に書いてあるわよ」 「おー、そかそか。そりゃ、嘘はつけませんな。確かによ、頭の片隅には それあったな。そいじゃどうする?立ってする方が良いか?それとも・・」 「はい・・」 「ソファの上で組んでみるかい?」 聞いた初美は「立ちバックは何度かしたから、今夜はソファの上でしようかしら・・」

「よしっ、良いでしょう・・」男はそう返すと、腰を浮かせて「竿」を解放した女の股下からスルリと抜け出し、上体を起こして 後ろ向きになる様促す。察した女が「回れ右」をし、男に尻を向けて四つん這いになると、纏うミニ・アンダーの裾から 優れた臀丘が半見えになった。「おー、これこれ。何度見ても好いなぁ。燃えるぜ~!」 何とか絶頂をかわし、射精を免れて一服していた「竿」が、再び元気と堅さを回復するのが分かった。

「さあ新さん・・」促す様に、初美が言った。「はい・・」中条の返事を得ると、一言「来て・・」短く、きっぱりと続けた。「よしっ、今な・・」程良く加湿した秘溝を一摩りすると、少し開かれた女の脚の間に進んだ中条は、後ろから 礼儀を知る「竿」を、秘溝に返してやった。四十八手にある「鵯越え(ひよどりごえ)」の体裁である。

「あはぁっ!ふっ、ふっ、これも好いわぁ・・」後ろからの突き上げる様な高めに、酔っている様子が分かった。腰を揺らしながら、中条は思い返していた。「この体位、このソファでこの夏 由香ちゃんと絡んだ時と同じだな。初ちゃん、それを嗅ぎ取ったのかな?香水の匂いで分かるみてぇな事言ってたが。まさか、感づいてるなんて事は・・」 その時だった。低い喘ぎを発する初美から、こんな問いかけが発せられたのは。「ふぅぅ・・新さん、ちょっと訊きたいんだけど・・」
(つづく 本稿はフィクションであります。次回は 12/2日曜以降に掲載予定です)

今回の人物壁紙 NAOMI
今回の「音」リンク 「ジェット・ストリーム~アイ・ウィシュ(Jet Stream~I Wish)」 by中村由利子 (下記タイトル)
Jet Stream~I Wish

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

hakase32

Author:hakase32
愛知県在住の後半生男です。恐れながら、主に18歳以上限定内容を記して参ります。

お手数ですが、拙各稿を初めからお読み下さる場合は、下方にあります月間アーカイブ他のご利用をお願い致します。
他ブログを含め、拙記事の無断転用及び引用は ご遠慮下さい。

下記ランキングに参加しております。
クリックをお願いできれば幸いです。

官能小説ランキング

アクセスカウンター

愛と官能の美学

Shyrockさんの R18読み物集。他の作者各位も多数リンクされています。入口は、下記タイトルです。

赤星直也のエロ小説

赤星直也さんの R18読み物集。入口は、下記タイトルです。

未知の星

赤星直也さんの R18読み物集もう一つ。他の各位の作品も収録されます。

Mikiko's Room

Mikikoさんの、カテゴリー豊富な R18読み物集。独自視点の旅日記も好感です。

Adult Novels Search

R18 読み物の検索サイトです。

ブロとも一覧

拙バナーです

知人様より、優れたバナーを賜りました。必要時はご利用を Produced by Shyrock

もう一つの 拙バナーです

知人様ご厚意により、拙バナー追加編も賜りました。必要時はご利用を。 Produced by Shyrock

清き一票を(笑)

下記ランキングに参加しております。

日本ブログ村バナー


にほんブログ村 →できますれば、こちらも応援を・・

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

月別アーカイブ

これまでの拙連載「想いでの山峡(やまかい)~林間学級の秘密(2016=H28,9~10)」と「轍(わだち)~それから(2016=H28,11~2017=H29,2)」  「母娘(ははこ)御膳(2017=H29,3~6)」  「南へ・・(2017=H29,6~8)」 「交感旅情(2017=H29,9~12)」 「パノラマカーと変な犬(2018=H30,1~5)」  「ちょっと入淫(2018=H30,6~10)」 「情事の時刻表(2018=H30,11~2019=R1,6)」 「レディオ・アンカーの幻影(2019=R1,11~2020=R2,5)」 「この雨は こんな風に聴こえる(2020=R2,6~2021=R3,3)」も お読み頂けます。