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情事の時刻表 第9話「後楽」

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「ああ、射精なぁ・・」身体の屈曲の大きな 熱い正常位の交わりを以て、二人ほぼ同時に「頂(いただき)に達した初美と中条は、まだ半裸の身体を重ねたまま、息を弾ませながら互いの上体に両の腕を回す。この交わりの時は、常に佳い絶頂となる様心がける中条だったが、この夜も それはほぼクリアできた様だ。

「初ちゃん、信じてくれろよ。今夜も多分、好い感じで出たはずだからさ・・」男は上から、女に告げる。引き続き組み敷かれながら、彼女は「うんうん。もう少しすれば分かるもんね・・」 「まあ、そういう事だな。ああ、まだ堅いな。もう少し、このままで良いかな?」 「ふふ、それはこっちの言う台詞よ・・」 「ああ悪いな。そうだったわ、アハハ・・」笑顔が戻り、二人は 上と下で唇を合わせた。

頂に昇ってから小半時ばかり、後戯が続いた。10月に入ったにしては、暖かい夜だ。中条は、そろそろ喉が渇き始めていた。「初ちゃん、お茶飲むか・・?」ボソリという感じで訊くと、彼女は「あは、新(しん)さん、喉が渇いたんでしょ。今夜も、秋の割にはあったかだし。うん、そろそろ離れていいわよ・・」 「有難とよ。しか~し!」 「はい・・」 

中条が続けた。「絶頂を越えた後ってさ、醒める速度は 男が急で、女がゆっくりだって言うしな。貴女から見りゃ、俺が愚図な位が丁度いい・・か」 初美「うん、まぁね。前にも話したけど、男って 醒めるのが早くて何だかなぁ?て思う事があった訳。貴方はゆっくりだから、そういう不満は少ないけど。でも、わざとしつこい出方かな?なんて思った事もあるわね・・」 

「ああ、しつこかったら悪いな。でも俺 高校生の頃 その手の本で読んでさ、行為の前の愛撫とか 達した後の後戯れは丁寧な方が良いって聞いた訳でさ・・」 「そうか・・そういう事なら、有難うね」 「分かってくれりゃいい。そいじゃ、そろそろ・・」そう区切り、中条は 初美に重ねていた上体を起こした。

右手を添え、秘溝に深く繋いでいた まだ堅さの残る竿(さお=男根)を静かに抜き放す。すると、離れた竿の後を追う様に、露わになった秘溝から 発射された白い男精がゆっくりと流れ現れる。熱い交わりで まだ熱さの残るだろう朱(あけ)に染まった秘唇を覆い、周囲の微かな下草を濡らした末 その下に咲く菊花(肛門)にも下って行く。「よしよし、ちょっと待っておれ・・」呟く中条、再び初美の股間に唇を合わせた。

「うっ、んん・・」言葉にならない 低い声を伴い、中条は まず菊花まで下った男精を舌先で掬い取り、次いで直ぐ上の秘溝から湧く様に現れる男精を「ジュルッ!」と短い耳障りな音を伴い、啜(すす)り取った。己の下方に 大いなる愉悦をもたらしてくれた女の下方への答礼を済ますと、彼は己の男精を口に含んだまま、初美の上に戻る様に重なり 目を合わせる。「さあ・・」これを見た彼女は こう呟く。「貴方の その中のものを、あたしに頂戴・・」 中条はこれを受け、言葉を発せず 頷いて次の行動へ。

口外に漏らさぬ様用心しながら、彼は再び、初美と唇を合わせて行く。そして、緊張を解き 少し開いた彼女の口内に、口移しで男精をくれてやった。「全部よ、全部!」言葉にはせぬが、座った視線がそう訴えている。「よしよし、訊いたぞ・・」そう呟いて答え、男は口内の男精のほぼ全てを、女の口内へと送るのであった。

「ああ、ああ・・」白い男精を全て呑み込んだ初美が言った。「いつもの様に多めで、安心したわ。初めは 貴方が冗談で要求(リクエスト)した事だったけど、慣れるとそう悪くない儀式ね」 中条「ハハ、そうだったか。まあ覚えはあるよ。毎回でなくても良いけど、貴女が望んでくれりゃ 嬉しいな・・」そう返して濃いザーメン・キスを区切り、再び彼女の下方に潜り込む。

中条「それじゃ、今から お掃除クン二・・な」 初美「新さん、その前にさ・・」 「うん、何だろ?」 「あたしが、貴方にするお掃除を先にしたいわ・・」 「あは、それって『お掃除フェラ』て事かよ?」 「ふふ、そうよ。それ以外に、何があるかしら?」 「そうか、そいつは有難ぇ。宜しく、お願いするわ・・」 初美は興が乗ると、濃いフェラチオをしてくれる場合がある事は知っていたが、どうやらこの夜がそうらしい。

「俺が下の方が良いだろう」中条はそう返すと、自身がベッドに臥し、仰向けになった。その上に初美が重なり、まず左手、次いで右手で竿を捉え 口舌で再びその礼儀を正し、清めの愛撫を施して行く。「ふっ、はっ、んんん・・」言葉にならない喘ぎや呻きを発しての「お清め」が十分間余り。暫く後・・

「そうだ。初ちゃん・・」仰向けに臥したまま、中条が言った。「はい・・」返事を得ると 「良い考えがあんだよ。結構な尻で、俺の両脚押えながらマッサージしてぇのは分かるけどさ・・」 「うん、何よ?」 「一度さ。俺の方に尻向けて願いてぇんだよな。そうすりゃ・・」 「はい・・」 「俺も、同時に貴女のオマンコを拝みながら『お清め』ができるからなぁ・・」 「ああ、そういう事ね。貴方の考えそうな とんでもない提案だけど、まあ良いわ。その『ホントは不良な』願い、叶えたげても良いわよ」 「そか、有難と。やっぱり行為の締めくくりは、こんなのが良くってな・・」

「仕様がないわねぇ・・」との想いも半ばあったが、初美はとも角 ベッドに仰向けの中条に、反対向きに跨った。男の顔に、身体の下方を向けて覆う、四十八手中の「二つ巴」と呼ばれる女性上位の「69(シックス・ナイン)」。しゃぶる様に竿の愛撫を続ける初美が、後戯初めとは逆に 中条の眼前に優れた臀丘を向けると、まだ男精の残り香漂う 朱に染まる秘溝の様子もはっきりと認められた。

「さぁさぁ、互いに清め合おうぞ!」静かに、しかし力強く声をかけた中条に、初美は「あ~あ、どこまでも嫌らしい!貴方が進んでお掃除してくれるって言うからさ、期待してたらこんな風だもの。何かおかしいって思ったのよ」 「ハハ・・『おかしい』で悪かった!でも こういうのって、面白さもそれなりだと思うんだけどな・・」と、中条は言った。

「フム、まぁ良いでしょう・・」余り感心しない様子の初美だったが、お清めの口唇愛撫(クンニリングス)が始めらると、結局「あはぁ!ふぅぅ~っ!」などと喘ぎを発しながら、次第に酔って行くだった。彼女の、同じく口唇愛撫(フェラチオ)による 竿への答礼も本気度を増し、承る中条も「んんっ、いいぞ。あ、うううっ・・」などと呻きで応えるあり様であった。

十分間余り、この「お清めの後戯」が続いた。十代の若造なら このまま二度目の頂を目指す所だが、中条は流石(さすが)にそれは目指さず、又 初美にも求める事はなかった。程々までに高まると、彼は言った。「初ちゃん、有難と。随分綺麗になった気がするな。勿論、貴女の方もさ・・」聞いた初美は、思わず笑い出してしまった。

笑いついでに 彼女は言った。「ああ、アハハ。あたしのアソコも、貴方が熱心に清めてくれたみたいだから、信じるわ。有難うね。さて、休む前に、あたしはビデを使って来ようかしら」 中条「ああ、良いね。そいじゃ 貴女がそれ行ってる間に、俺はシャワーでも使うとすっかな・・」この夜 中京圏の最低気温は 10度台後半。極端な話 半裸で休んでも良さそうだ。

タオルを手に、半裸のままで浴室へ向かおうとした中条だったが、初美に止められた。「新さん、待って・・」「うん、何だろ?」「やっぱりね、一緒にシャワー行きたいわ。好い感じの夜だしね」「ああ、俺ァ良いよ。するってぇと、貴女のアソコは俺が清める事になるのかな?」「ふふ、貴方か望むなら、それもありよ・・」「OK。そいじゃ、俺の一物も願えると良いな」「まあ、考えとくわ」初美は、美しく笑って返す。「ハハ、初ちゃんにもほんの少し 腋(わき)毛あんだよな」 「ふふ、そうよ。も少し 話にしてくれても良くってよ」残りの着衣を全て脱ぎ、笑いながら 二人は雑談を交えて浴室へ。さて、良く眠れるか?
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の壁紙 ハロウィーンの残像 名古屋市内にて 2018=H30,10 撮影 筆者
今回の「音」リンク 「ソング・オン・ザ・ウィンド(A Song on The Wind)」 by松岡直也 (下記タイトル)
A Song on The Wind

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