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情事の時刻表 第15話「続昂」

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「ちょっと待って・・ですな。よろしよ~、お待ちしやしょう」 自身の望みもあって、ソファに座した女医・小町の両脚を抱え上げ 曲がりの大きい ハードな正常位で繋がろうとしていた「一応患者」の宮城は、彼女の言葉を容れて行為を中断、のしかかろうとしていた態勢も解いた。

「あのね・・」その様子を確かめて、ソファに座り直した小町が言った。「はい・・」宮城が返すと 「繋いでくれる前に、もう少ししゃぶってみたいのよ。貴方の『男』って、舌の感触が何か好いのよね」 「いやぁ、参った!」内心で、宮城は想った。「つまり、もう少し尺ってくれるって事だよな。俺の竿(さお=つまり男根)って、口に入れるとそんなに気持ち良いのかよ?」しかしまあ、この時の彼は 思っていても訊けない心理状態であるのも事実だった。

「有難うごぜぇます!」一計を案じながらも 宮城はそう返し「それじゃ、俺のを こう向ければ良いんですな?」と、女医の眼前に 一物の先端を向ける。それを見た彼女「ニヤリ」と美しい笑みを浮かべ、そして言った。「そうそう、それでいいのよ」と続け、こっくり頷きながら、宮城の「先端」を口唇で捉えた。

「あっ、うぅぅ。で、でも、有難てぇ・・」先程より強さを増した口唇愛撫(フェラチオ)の攻めに、宮城は上体を震わせながら耐えた。「ダ・・ダメだ。い、今は・・しゃ、射精はできねぇ!」 この様子を見た小町は、更に攻めを強め「さぁ、どうかしら?あたしは 是非イって欲しいのよ。ふふ・・素敵な駆け引きね」少なくとも 宮城にとっては魅惑の笑みを湛(たた)えながら続けた。

「さぁさぁ、我慢しないでイっちゃいなさいよ!」 「いや~ ダメよ、ダメダメ!貴女がどう出ようが、俺は絶対凌ぎ切りますぞ~!」 「まあ!体(てい)の良い逃げじゃないの。これも診察の内なのよ。一回目は口の中、二回目を下の『中』に出して欲しいのよ」 「あは、そういう事ですか。ちょっとお待ちを・・」 礼儀を守る「竿」を攻められ、呼吸を荒げながら、男は途切れがちに言葉を発した。
 
「はい、何か言いたいんでしょ?聞くわよ。患者さんの訴えを正確に掴むのが、医者の仕事だからね。分かるでしょ?」小町が返すと 「あは、お仕事ね。分かりますよ。まぁ、大した事じゃねぇ。ちょいと深呼吸がしたくてね・・」そう続けた男は言葉を区切り「フゥ~ッ!」と一息をついた。

「ふふ、どうやら用意は良い様ね・・」そう言いながら、女医は再び姿勢を崩し始めた。一旦は 下方にスラリと伸ばしていた両脚を曲げて開き、股間を露わにして挑発する。「さあ、来て!」 「よし!そういう事なら・・」その様子を確かめ、男は再び 女医の上に覆い被さって行く。いよいよ行為が、核心へと進む時だ。ゴムの事を男が訊くと「今夜は、なしで問題なしよ」が女医の返事だった。

「今夜の診察の、核心(コア)ですかな?」上から 宮城が訊くと 「そうよ。貴方の竿を、あたしの肉壁で診て行くのが 今夜最大の目的なの・・」小町は、歌う様に返して来る。「よしゃ!分かった。それじゃ、繋ぎます」意を決した様に言葉を継ぐと、宮城は 己の両肩に小町の両脚を乗せ、股間に進めた腰を、ゆっくりと落として行く。堅さと熱さを守る亀頭が、湿度と温度を上げた秘溝を捉え、大陰唇にゆっくりと分け入って行く。続いて繋がる「竿」の幹を肉壁が包囲し、更に深奥へと滑り込み 亀頭が子宮口をノックした所で、連結が完了するのだ。

「あっ、はぁ、や・・やっぱり、い・・好い!」繋がった瞬間、小町は 叫ぶ様な喘ぎ声を発した。「うっ、ふぅぅっ・・お、俺もですよ。と・・とても好いですぅ!」彼女の上体を抱く宮城も、呻きを交えて応える。両脚を抱えていた腕の力を緩めると、組み敷かれた女医は、両の脚をスルリと抜き、男の腰に組み付け、ガッシリと力を込めて来た。

「どう、好いでしょう。この一体感」小町が訊くと、宮城も「ああ、あは・・何かね、もう逃げられん感じで、観念しねぇとなぁ、なんて思いますよ。それでね・・」 「はい・・」 「俺の竿、根本まで貴女の中じゃねぇですか。心地良い肉壁に、全部調べ上げられるんだなぁ、なんて思ったりする訳でして・・」 「一路さん。その答え、お見事です!これからその事を 順を追って実行するから、あたしの言う通りにしてね」 「はい、良いでしょう・・」

宮城の返事を確かめた小町は続けた。「さあ、まず腰を上下に動かして。繋いだ所がさ、浅く深くなる様にね。そのストロークが感じられないと、あたし 貴方の竿の様子が分からないからさ」 宮城「了解。何となく分かるなぁ。要は 腰を曖昧でなしにはっきり動かすって事ですな?」 「そうそう・・」 大筋で小町の話を理解した宮城は、小町の上体を抱き はだけた胸の双丘に顔を埋めると、繋いだ腰を まずはゆっくりと上下動させ始めた。

「あっ、はっ、ふぅっ、あぅっ・・」小刻みな喘ぎを伴う、曲がりの大きい正常位での行為が 10分間程。小町「一路さん、いい?ゆっくり動いてくれるのは とても気持ち良くて素敵だから、なるべく腰を大きく動かして 深いとこまで繋がる様にして欲しいの。分かるわね。ポルチオ性感って言うのかしら、亀頭の先端が あたしの子宮口を繰り返しノックする感じよ。少し強めに『突く』みたいな感じで続けて。あっ、あっ・・」

聞いた宮城、薄暗い中で 小町の表情を確かめながら「そうそう・・是非貴女に、正確に診察をお願いせないけませんからな。よろしよ~!絶対とは行かんが、なるべく仰る様に、腰を進めて行きましょう。ああ、確かに肉壁が、俺の竿を検査しとる様な・・うぅぅっ!」 「あっ、ふぅぅっ!んふっ、分かれば良いの。あたしの『女』は、繋がって来た男の全てを察知する様に鍛えて来たって事。だから、中に来た 貴方の『男』の具合だって、ほぼ分かるわ。あっ、あっ・・」 「OK OK!宜しくです・・」そう返し、宮城は暫し 小町の上で腰を使った。

10分程経っただろうか。間に何度か 絶頂へと突き上げられる衝動を覚えながらも、宮城は何とか凌(しの)ぎきった。下の小町も分かっているらしく「何よぉ、まだイかなぃのぉ?」と、昂りながらも どこか不満そうな風情だ。勿論 宮城も鈍感ではない。そんな女医の様子を、少しは感じ取っていたのだ。それを踏まえて。彼は言った。「小町さん、下ばっかりじゃお疲れでしょう。そろそろ上下入れ替えってのはどうですか?」両の下肢に天を仰がせ、二ッと薄笑いしながら聞いていた小町。余り美しい微笑みとは言えない。そうしながら「ふふ、それも面白そうね。じゃ、貴方の言う様にしようか?」そう返し、上体を起こそうとする。宮城は頷き、すかさず手を貸す。「有難と・・」この辺りの補佐(エスコート)は、流石に中条より彼の方が 洗練されていると言えた。

「一路さん、今の出方 ちょっと素敵よ。他の誰よりも、ちょっとだけど・・」立ち上がった女医は、そう呟く。聞いた宮城「おー、そりゃ有難うございます。確かにね、若い連中じゃ、こうは行かんでしょうな」 「うん。若くなくても、貴方には敵(かな)わないわよ」 「そいつも感謝です。所で、嫌でなければ誰だか訊いてよろしいか?」 「それはね・・」返す女医は声を下げ、宮城に耳打ちする様に言った。「新(しん)さんよ・・」 

宮城「ああ、中条ね。・・そうか、彼(やつ)も、今夜の俺と似た様な診察を受けた訳ですな。まぁ、それも有りだと思ったから、別に驚かねぇけどさ」 「ええ、まぁね。彼、ソフト目で、女の方の事も気遣ってくれるのは良いんだけど、さっきみたいな ここぞってとこでのスマートさが今一なのよね。まぁ余り、言いたくないけどさ・・」 「ああ分かる。そのちょこっとのとこが、女性は気になって仕様がねぇのかも知れませんな」 「そういう事。まぁ、それで育っちゃったんじゃ 今更変えるのも無理かもだけど・・」暫し、そんな雑談に耽(ふけ)った。

会話が区切られると、宮城「そいじゃ今度は、俺が下に座りましょう。貴女は、上からゆっくり腰を下ろされたらよろしい」 それを聞いた小町「ふふ・・あたしが腰を下ろしたら、ビンビンに礼儀正しい、貴方のお竿が迎えてくれるって事かしら?」 「そういう事です!」そう言うと 宮城は、後ろ向きに小町の上体を抱き寄せ、彼の膝上に座る様に 腰を落とす様促す。応じた彼女は、開いた股から 宮城の怒張を続ける竿を確かめ、それを呑み込む様に 静かに腰を落として行く。二人が同じ方を向く「手懸け」といわれる座位の姿勢で、再びの連結。

小町「ねぇ一路さん、ちょっとの間 じっとしてて。今度はあたしが腰を動かすから」 「あぁ了解です。有難うございます。俺、ちょっと休憩してて良いって事ね?」 「ふふ、そういう事よ。後 良かったら射精を~・・笑」 「ああっ・・それダメェ~!昇るのは、もそっと後で~す!」女医と患者男の、男女の駆け引きは、座位の後、後背位「碁盤攻め」へと変わり、ゆっくりと昂って行く。白衣の下方をはだけてヒート・アップする女医の後ろに繋がり、腰の速度(スピード)を少しずつ上げる男は、昇りそうになると動きを止め「いや、まだまだだ。ホントに昇るのは、ベッドでだ~!」と呟く。勿論、動きを止めると 女医の注意が飛ぶ。「一路さん、寸止めの乱発はダメよ!」 「あぁ、ご免なせぇ。そいじゃ、再開~!」絶頂までは、もう少しかかりそうだ。
(つづく 本稿はフィクションであります。次回・今年最終話は 12/28金曜以降に掲載予定です)

今回の人物壁紙 天使もえ
今回の音リンク「セイ・ホウェン(Say When)」 by渡辺貞夫(下記タイトル)
Say When

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