情事の時刻表 第36話「潮香」
- 2019/03/08
- 11:17
「随分・・」三度、ベッドに組み敷かれた小町は 呟く様に、上に重なる一ノ瀬 建(いちのせ・たつる)に向かい 言葉を発した。「随分ハード。でも、展開が楽しみだわ・・」 「そうお思い下さりゃ、有難ぇです。さぁ、濃い内容の検査になる様、俺もドスっと決めてご覧に入れやしょう」 「宜しくね・・」女医の返事に頷いた一ノ瀬は、背後で見守る崎山洋夢、三浦 渚と看護師・瀬野美波に向かって言った。「誰でも良い。繋ぐ時、確実にできる様 援護してくれるか?」
「ふふ・・部長・・じゃなかった、一ノ瀬さん・・」これまで、居合わせながら 小町と三人の男たちの行為を「見て見ぬふり」ていた美波が反応した。そして「それ、あたしがやります」 「有難う。貴女なら間違いねぇしな・・」 「ですがね・・」 「はい、何ぞ?」 「ご希望、なら崎山さんや三浦君に参加してもらってもよろしいんじゃないかしら?」 「あは、それも良いな」聞いた一ノ瀬は、笑って返した。
様子を一瞥して、美波は言った。「という事で先生、随分お恥ずかしいご様子だけど そのままお聞き下さるかしら?」 「フン!」海老の様に大きく両の脚を曲げた仰向けのまま、乱れた白衣と姿の小町は 鼻を鳴らした。「さっきから、見てるだけかと思ったら、美味しいとこだけ持ってくって魂胆かしら。まあいいわ、考えを仰い!」 「はい、それじゃ申しましょう。一ノ瀬さんは、ご自身のお竿を先生の核心に繋ぐのに ちと自信がないご様子なの。だからあたしが応援して、確実に一つになれる様にして差し上げるって事。それに 崎山さんと三浦君も参加するって訳ですよ」
それを聞いた小町は、流石に一瞬唖然とした風だった。「そうか、全員であたしをいたぶるつもり・・か」と一瞬思うも、直ぐに「良いでしょう。一度やってみるが良いわ」と返した。「有難うございます。さぁ、一ノ瀬さん・・」背後から、美波が呼びかけ。「はい・・」彼が返すと「いよいよよ。始めましょう」 「分かりやした。では・・」の返事と共に、小町を抱き 重なった一ノ瀬は、ぐっと上体を下げた。
一度や二度 シャワーを使った位では拭いきれない一ノ瀬の、長年の漁や市場で海鮮を扱い続けた魚類の体臭と 潮の香が入り混じった匂いが容赦なく小町を見舞った。どうしても残る汗臭さと共に 確かに気になる所はあるも、続く愉悦への期待と入交り、妙に心地よく感じられるのも事実だった。「接吻(キス)しますよ・・」の 一ノ瀬の囁きに「いいわ、来て・・」の返事を。まだ下方は繋がれていない。上から覆う様に 厚い唇を重ねて行った。
「魚と潮臭さ・・でも、慣れると何か・・好い」一ノ瀬の舌が、小町の口内に侵入して来る。彼女も応じ、暫し互いに吸い合う。それが区切られると、一ノ瀬は「では先生、ちょいと 下の方も・・」と一時小町の上を離れ、屈曲したサスペンダー型ストッキングを纏う脚の間に顔を寄せて来た。「又やるの?仕様がないわねぇ・・」と呟きながらも、一方で「そうそう、それよそれ・・」との期待感が交錯するのも事実だった。
「ジュパッ!シャブシャブッ!ジュルルルルル~ッ!」その分厚い唇から想像した通り、一ノ瀬の吸引力は強かった。「あっ、あっ、はあっ、ふっ、ふぅぅ~っ!建さん、凄く感じるわぁ。な・・何か、は・・嵌りそう。ふっ、ふぅぅ~っ!」 「うんうん、感じて下さっとるな。あぁ、この合わせ目の朱に濡れそぼった感じ、とても好いぞ。下草も、程好く茂って俺好みだ。いやぁ、勃起モンだわ~!」強く濃厚な口唇愛撫(クンニリングス)が 10分は続いた。礼儀を知る一ノ瀬の竿には我慢汁が滴る。その後ろで崎山、渚、美波の 3人も、少し緊張して見守る。
「イカされる位」熱かった愛撫が区切られると、一ノ瀬が言った。「先生、いよいよ 俺の核心を診て頂く時が来ましたな」 聞いた小町は「ふふ、そうね。それじゃ、もう一度あたしに重なって。あたしを海老みたいに深く曲げて、正常位に持って行きたいんでしょ?」 「あぁ、はい。それじゃ、失礼してっと・・」 応じた男は、女医の下体を大きく曲げるとその上に重なり、両の美脚を抱え込んで 右手指を添えた竿を繋ぎにかかった。「建さん、応援するわ・・」男の後ろに美波がそっと寄り添い、竿を秘溝へと誘って行く。
「あぁっ、はぁぁ~っ!ふ・・深く繋いで。はぁぅ~っ!」悲鳴にも似た大きな喘ぎ声を伴い、ハードな正常位で連結が果たされた。「よしっ、動くぞ・・」小町を捉え 組み敷いた一ノ瀬が、ゆっくり用心深く 腰を動かし始める。うねる波の様な、ゆったりしたスロー・ピストンで高めて行く。「さ・・3人中で、い・・一番好い!とても良い動きよ。さ・・もっと竿を大きく出し入れして、あたしの奥を突いて。それが貴方の診察よ。ふぅぅ~っ!」 「分かりやした。必ず先生を昇らせてご覧に入れます!」 上と下での濃い接吻を経て、一ノ瀬は 女医の下方に繋いだ竿を、堅さを保ちつつピストンの動きを強めて行く。膣内に収まった亀頭の先端が、その奥をノックする様になる。恐らくこれが、子宮口だろう。
一方の崎山、渚の 2人は 交わる小町と一ノ瀬の後ろに控え、繋がった局部をねっとりとした視線で追っていた。「いや、凄いな。一ノ瀬さんの竿、先生の朱溝を捉える感じでガッシリと繋がっとるわ」 「・・ですね崎山さん、自分も昂奮ですよ。お分かりの様に、まるで生き物みたいに出たり入ったりしてますね」 「ふふ、又勃起するでしょう。先生はこういう診察を前にもされたけど、見てるあたしも昂りそうだわ」更に後ろに控える美波が言った。
「美波さん、前にもこんなとこをご覧になったんですか?」崎山が訊くと、美波「まぁ、そんなとこね。ホント、たまにしかない事だけど、あるにはあったわ。それでね・・」 「はい・・」 「三浦君もだけど、この秘密の診察は 口外しちゃダメよ。分かるわね」 「ええ、勿論!なぁ渚、お前も分かる・・よな!」 「御意ですよ。絶対に漏らすもんですか!」と、共に覗き込む渚も応じた。
「中休みしやしょう・・」小町の秘溝に出入りする、一ノ瀬の竿の動きが一旦停まった。それを見た美波が「さぁ、あたしたちも ちょいと参加しましょうか・・」 「参加ですか。良いですよ・・」 「宜しく、お願いします・・」と、崎山と渚を返す。美波は続けた。「あたしが、建さんの袋(陰嚢)を摩って高めるから、洋夢さんが、お二人の結合部を高めてくれるかしら。三浦君は、先生の菊のお花(肛門)をお願いね。あ、それで・・」 「はい、何でしょう?」渚が返すと「ここに細筆があるから、これでマッサージしても良いわよ。ねぇ先生・・」と、一ノ瀬の下で喘ぐ小町に訊いた。
「あぁ、今度は渚にいじられるの?まぁ良いわ。一度やらせてみて・・」 女医の返事を得た美波は「・・て事で、三浦君は慣れてないかもだけど、一度やってみようよ。良いわね?」 聞いた渚は「はい、何か面白そうな感じもしますね。やってみます・・」と返し、美波からうやうやしく細筆を預かる。「建さん、再開しましょう」美波はそう言い、精悍な一ノ瀬の尻を 白くなよやかな右手指で軽く「ポン、ポン・・」と叩いて促す。「へい、かしこまってござる!」笑って返した彼は、再び小町に繋いだ竿の動きを再開する。
前方から聴こえる、小町と一ノ瀬の喘ぎと呻きの「合唱」を聴きながら、美波は一ノ瀬の陰嚢をソフトに摩り上げる。並んだ崎山は 二人の下方の結合部を、渚は女医の菊花周りに細筆を走らせ、襞の流れに従って ゆっくりと花の中心部へ向かい、穂先を走らす。「あぁ、み・・皆 上手!建さんのピストンも好い感じ。ほ・・ホントにイきそうだわ。あぁぁ~っ!」見ていた男女 3人が愛撫に加わると、小町の喘ぎは 更に増幅して行った。
一ノ瀬との行為が始まって半時余りが過ぎ「ああっ、の・・昇るぅ~っ!」強さを増した腰の動きと、見守る者たちの悪戯まがいの愛撫に促され、遂に小町と一ノ瀬は絶頂に立った。「先生、感謝です!今までで一番心地良い交わりだったです!」 「あたしもよ~!ホント、気持ち良かったぁ~!」まだ交わり繋がったまま、小町と一ノ瀬は 上と下でそう言って笑い合い、唇を交わした。「大丈夫、直ぐには離れません。情趣ってモンがありますし・・」 「うんうん、とても好い余韻よ。そうして、ゆっくり離れて・・」女医の両脚を抱え込んでいた両の手を少し緩め、一ノ瀬は 小町の上を離れる用意に入った。
「さぁ、離れた後が楽しみね・・」 小町のそんな呟きを合図に「・・では、ボツボツ離れますかな・・」と一ノ瀬が返し、ゆっくりと慎重に重なりを解いて行く。まず、身体を屈曲させた仰向けの小町の上から、上体を離す。次いで、深く繋いでいた 勃起した竿をゆっくりと抜き放す。少しおくと、若い渚と大差ない位の両の男精が ゆっくりと滴り落ちて来た。
「建さんも、男精(ザーメン)が多いわね」笑いながら小町が返すと、一ノ瀬も「いやぁ、お粗末様でした。崎山や渚と同じとは行かんでしょうが、かなり自信が持てるレベルですなぁ。勿論過信しちゃいけませんが・・」と笑顔で応じた。゜じゃあ、建さん、これを・・」美波が用意していた小さいガラス器が、一ノ瀬に回る。小町の秘溝から出た男精を採取する為だ。「お願いします!」巧みにそれを掬い取り、ガラス器に収めると 美波を経て小町へと託された。
「有難う。検査結果は 早めに知らせるからね。さぁ、シャワー使って終わりにしましょう」小町と一ノ瀬、その後に美波、崎山、渚の 3人が同時にシャワー室へ。先に入った一ノ瀬は、小町の股間を洗える゜役得」もあって上機嫌だった。「お世話様でした。感謝です!」 「はい、皆さん お疲れサマ~!」夕方近く、特別健診を終えた 3人は、病院を後に。高台の眼下に、木立ちを介した 外海の夕景がゆったりと広がる。「やっぱり、ここからの眺めは良いな・・」男たちは、暫し見入った。
(つづく 本稿はフィクションであります)
今回の人物壁紙 秋本 翼
今回の「音」リンク 「ノスタルジア(Nostalgia)」 by渡辺貞夫(下記タイトル)
Nostalgia