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情事の時刻表 第42話「月見」


思いの他明るさある 満月の灯りの下で、四人の男女が蠢いていた。一方の美波と中条は正常位、前戯を終わった初美と豊は後背位で繋がろうとしていた。四つん這いになった恩師の背後に回った教え子が、まだ下方を覆うフレア・スカートの裾をゆっくりと持ち上げ、優れた曲線を誇る臀丘を露わにすべく、滑る様に捲り上げて行った。淡く白く光るその曲線が表れると、彼は息を呑んて言った。

「いや、どっちも素晴らしいですね。お月さんも文句なし。そんな光を浴びて こんな行為ができるなんて、自分は幸せだと思いますね」 初美「その通りよ。その気持ちが大事。さぁ、そろそろあたしの核心に繋がって」 「はい、有難うございます。それでは・・」大胆に臀丘を突き上げる恩師の脚の間に進み、竿の亀頭を秘溝にあてがい 正に繋ごうとしたその時 一瞬思い留まった。

「先生・・」呟く様に言った。「うん、何かしら?」彼の前から、初美の返事。聞いた豊「ゴム、どうしましょう?着けんと拙いんじゃ?」 「ふふ、訊くと思ったわ・・」初美のこの返事も 呟く様だ。「豊、心配有難う。でも大丈夫。あたしは今 一応安全期だし、ピルも飲んでるからね」 「うぁ、マジですか?」 「その通りよ。まぁ聞いて。どうせ君と繋がるんなら、そりゃお竿は生身の方が良いわ。あたしの肉壁に、君の亀頭が直に当たる感触をじっくり味わいたいって事よ」 「有難うございます!自分も素直に同じです。ホントはゴム介してでない方が、そりゃ良いですもんね!」 「うんうん、分かるわ」

「よしっ、それじゃ・・」会話を区切った豊は、初美の股間へと膝を進め、もう一度己の亀頭を恩師の秘溝にセットする。「先生、行きます・・」呟く様に一言。頷き返す彼女の反応と秘溝の熱と湿気を確かめ、礼儀を知る竿を、ゆっくりと滑り込ませる。はっきり感じる 肉壁の迎撃。所謂「挿入」を暫く続け、亀頭の先端が奥に当たる様な感触を得ると 連結完了だ。

「あっ、はぁぁっ!豊、上手く繋がったわ。さぁ、動いて!」 「かしこまりました。只今・・」繋がった瞬間、豊の方が落ち着き、余裕が感じられる風だった。むしろ、繋がれた初美の方が興奮し、上気している感じだった。「ホントに好い。久しぶりの、先生と歓びの時。それも、満月を愛でながら。何か 出来過ぎてる様で、怖い・・」前に突き伏した恩師の背後を覆う様な姿勢で 腰を前後動させながら、豊は思わずそう呟いた。

一方の美波と中条も、正常位での行為が進む。初美と豊もそうだが、喘ぎと荒い息を交えてのものであるのは勿論だ。「ああ、好い感じの夜やな。それにしても美波さん、話にパ聞いとったが『締め上手』ですなぁ!」 それを下で聞いた美波は「あっ、はぁ!・・ふふ それ、誉め言葉って思って良いかしら?」そう返し、中条の腰に組付けていた両の美脚を、更にガッシリと力を込めた。

中条「あぁ、いやいや。ホントですよ。お信じ下されよ。今だって、こうして貴女の綺麗なおみ足が、俺の腰を攻めとりますしなぁ。あっ、俺の竿も、貴女の『女』を攻めとるから、大きな事ぁ言えねぇか・・」 「そうですよ。性愛(セックス)はお互い様ですからねぇ。でも、これだけは言えるわ」 「はい、何ぞ?」 「貴方が誠実に愛して高めて下さるから、あたしも同様にお返ししたくなるのよ」 「ああ、お返しね。そりゃ、自分が奉仕したら同じしてくれりゃ嬉しいもんなぁ・・」そう返すと、中条はもう暫く 美波の下方に繋いだ腰を上下動してやった。

「さて、美波さん・・」暫くおいて、中条が言った。「はい、新(しん)さん、何かしら?」 「素敵な技に感謝です。特に蟹挟み!男の腰 脚で支配できるなんて、考えただけでも昂奮ですわ。これ、初美にもやってもらう事あるんだけど、貴女のは芸術レベルやね。一生忘れられんし、又やって欲しい・・なんて変な憧れが出て来ちゃって困ったモンだ」そう言った男は、苦笑した。

美波「ふふ、それは有難う。初美先生と時々楽しまれてるのは、聞いて知ってましたわ。試した甲斐があった様で嬉しいわ。ところで・・」 中条「はい・・」 「あたしたちも、初美さんと豊みたく、お月見しながら進めたいわね。どうかしら?」 「おーご免なせぇよ。確かに仰向けじゃ 月が見難いかな?」そう返すと中条は、仰向けの美波の上を離れ、彼女に片手を貸し助け起こす。美波はそれに応じ、少し前 初美がした様に、今度は中条の方に臀丘を向けた四つん這いに。そして「さぁさぁ、好い眺めでしょ。早く戻って来て」と促す。「戻って来て」とは、勿論単純な意味ではない。彼女の秘溝に、勃起した竿を戻せという意味だ。

「OK。じゃ、俺たちも再開な・・」美波が頷いて返す様を確かめ、中条も 今度は後背位で、竿を美波の秘溝に返して行く。改めての喘ぎを聴き、二人の息も 又荒くなって行った。「あぁ、これも良い!美波さん、これならどうだ?二人で月見ながら高まれるって寸法だよな?」 「あぁ、はぁぁ!ふふ、そうね。こんなお月見って、貴方も初めてでしょう?」 「そう。まぁそんなとこですね。いやホントに良いですよ。月そのものと、それに照らされて輝く貴女のお尻もね」 「まあ、嫌らしい称え方ね!でも、素直で良いわ。もう暫く続けて欲しいわ」 「ええ、勿論!」 確実に愉悦が伝わる様、美波の腰を両の腕で抱えて安定させた中条は、秘溝に繋いだ竿の動きを守るべく、慎重に腰を前後動させた。

島に着いてから約二時間が過ぎようとしていた。秀逸な姿と輝きを見せていた名月だったが、徐々に雲が出る様になり、時折雲間に隠れる様になった。この様子を見て 喘いでいた美波が言った。「ねぇ新さん」「はい、何ぞ・・」後ろの中条か返すと「残念だけど、お月様が見え難くなっちゃった。又上に来てくれるかしら?」「あぁ確かにね。さっきより 雲が増えたのやな。まぁ、仕様がねぇか。ま、それで行く・・か」

美波「ウンウン、そうですよ。それでね・・」中条「はい、何ぞ。聞いとるよ」「あたしに重なる前に、もう少しお竿の観察がしたいわ」「おい来た!俺も望むとこさ。お摩(さす)りにおしゃぶり、大抵の無理は聞くし聞いてくれると良いな」「それは、あたしも同様に考えてますわ。詳しいとこはまぁ、成り行き次第ですけど・・」「成り行き次第、よろしおすな。反って面白ろそうだ。そいじゃそれで お願いするってことで・・」

中条が美波との連結を一旦解き その上を離れると、彼女は上体を起こし 中条に彼の竿を顔の傍に向ける様言った。聞いた彼が応じ 勃起を保ったそれを美波の顔に近づけると、すかさず彼女は 竿の亀頭に食らいついた。「ううっ、み・・美波さん、熱いなぁ。余り昂らすと 暴発しそうで心配だわ~!」暫くの間、竿を咥え込んで「ジュパッ!」とか「ヌプッ!」などの微かな音を生じていた彼女だったが、一旦竿を放すとこう言った。

「お竿、好い感じで堅くなったわね。さ、そろそろお返し願おうかしら」聞いた中条「ハハハ、返せですか。俺はよろしいから応じるが、ちょいとお待ちを・・」「はい、何かしら?」「さっき、隣の二人が、ゴムどうしようかとか言ってたな。俺たちは大丈夫なん?」「勿論ご心配なく。あたしも一応安全期だし、念の為 避妊ピルも服用してますから。第一、不安なら初めからそう言うからね」

中条「そいつは有難うです!俺も安心だしね。さ、それじゃもう一度、貴女ん中に こいつを返すとしますかな!」そう言い、更に「そうだ。さっきより、もそっとハードな体位で行こうかなって思うんです」美波「あぁ、少し分かりますわ。さっきより、あたしの脚腰の曲がりが大きくなる感じね。まぁとに角 試してみるが良いわ」中条「分かってくれて有難う。初ちゃんと豊君も、何やら始めた様だしね・・」

会話を区切ると、中条は言葉通り 再び仰向けの美波に重なって行く。両の脚を抱え込んで更に屈曲を大きくし、ゆっくりと竿を秘溝に返したのを確かめ 上体を美波のそれに預ける。「あぁっ、こ・・これも好い!新さん、接吻(キス)して!」求められた中条は、勿論その通りの事を美波に返してやる。新たな喘ぎと より粗くなる息遣いがはっきり聴こえる様になり、熱気も感じられる様だ。それは隣で絡む、初美と豊も同じだろうが。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の壁紙 大曾根(おおそね)浦付近から、熊野灘方面を臨む 三重県尾鷲市 2015=H27,8 撮影 筆者 
今回の「音」リンク 「ライフ・ゴウズ・オン(Life Gose on) by野呂一生/鳴瀬喜博(下記タイトル)
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