情事の時刻表 第59話「昂隆」
- 2019/06/04
- 13:27
「ちっとも寒ぅないな・・」眼前で繰り広げられる、大人の男女の 正常位の交わりをしげしげと眺め・・というより観察しながら由香、由紀の木下「女子大生」姉妹は微笑を浮かべながら言葉を交わしていた。時折は、眼前で目立つ男の陰嚢に口舌を這わせたり、男女の熱い結合部に口唇を当て、熱気を実感したりしながらだ。短い日々だったが、大学の学術交流時の講師・初美と、一度は生じた追突事故の相手・中条の 喘ぎと呻きを交えての濃く熱い絡みは、これから昂って行く所であった。
由香は言った。「うんうん、とても濃い合体やな。由紀、見てみ。伯父様のお腰に先生の綺麗なお御脚(みあし)がガッツリ組付けられて好い感じや。あれ『蟹さん挟み』ちゅうんだよな?」聞いた由紀も「せやで!これ、あたしが観たかった内の一つやね。ホント 伯父様って、お腰のスローな使い方が上手いなぁ。感心するわ。それでおって、ちゃんと先生は痺れさせられとんのやで」 「あぁ、ちっとは分かる。スロー・ピストンって奴やろ?」 「そう、それそれ!お姉ちゃんもあたしも、一度は仕掛けられたやろ。あの感触、中々良かったなぁ!」
由香「確かになぁ。でも今夜はさ、伯父様の性欲、先生にヌイて頂こうやんか。理由は分かるやろ?」 由紀「あぁ分かる。あたしたち、ちと不安な時期に入っとるもんな」 「そう、それや。先生が上手い事ヌイて下さりゃ、あたしたちに欲望の矛先が向かんでも済むんやで!」 「何や理想論っぽいけど、まぁ良いや。そないなる事祈ろう!」そんな事を言い合いながら、姉妹は暫し 初美に繋がった中条の腰の動きを ねっとりとした視線で追った。
行為の間 中条は、なるべく昂りを抑えて長続きする様仕向けた。はやる気持ちを抑え 腰の動きをゆっくりと保つ「スロー・ピストン」に努めた。この方が、愉悦が長く続く事を経験的に知っていたのだ。「確かさ・・」呻きを交え、初美の上で腰を使いながら 彼は呟いた。「あっ・・ふんん。何かしら?」こちらも喘ぎ交じりに初美が返すと 「初めはゆっくり動く方が、感じ易くなるものらしいな」 「ふふ・・分かる?あたしも初めは、スローの方が好きよ。余り荒っぽいのはパスね」 「そうか。やっぱり・・そいじゃもう少し、ゆっくり目に高めようかのぅ・・」 「宜しくね。あぁ、好いわぁ・・」もう暫く、緩やかな腰の動きで 男女はゆっくり高まって行った。
その傍らで、由香、由紀の姉妹が 依然ねっとりとした視線を送る。笑い合い 短い会話を交わすと、姉は男の陰嚢、妹は男女の結合部に口唇を這わせた。そして、由紀は言った。「お姉ちゃん、そろそろ行くで・・」 由香「あぁ、あれか・・ちゅうか、あそこかい?」 「せや。そろそろ先生の菊のお花に、あたしのお口でご挨拶やで・・」 「ホンマに、この好き者が!ま、適当にな・・」 「あぁ、分かっとる。ほな先生、伯父様、今夜二度目のご挨拶を・・」 これを聞いた初美は、少し緊張した様子だった。これを察した中条も、一旦 腰の動きを停めた。
「由紀ちゃん、ちょっと待って!」戸惑い叫ぶ様に、彼女が言った。「はい、何でしゃろ?」憎たらしい程に落ち着き払った様子の 由紀の返事を得ると「そのご挨拶って、あたしの菊花(肛門)を舐めるって事でしょ?」 「えぇ、左様です。先生のお花は、この夏前にもお目にかかったけど とても可憐でお綺麗やから、是非又接吻(キス)したいって、ずっと憧れとったんですぅ」 「困ったわね。貴女、そこが何の『穴』だか分かってるの?」
こんな問いにも、由紀は落ち着き払っていた。「そやから、先程も申しましたがな。先生の菊のお花は、とても綺麗で清潔なんです。あたし、ホンマに信じとるんですよ。そやから・・」 「分かったわ・・」根負けした風情で、初美は喘ぎとも溜息ともつかぬ返事をした。「そんなに言うなら、貴女の望み通りにして良いわよ」 「おおきに、有難うございます!そいでですね、先生・・」 「何となく分かるわ。お口の戯れの他に、もう一つあるんでしょ?」 「はい、その通り!まぁ 伯父様のお腰の動きと一緒で、静かに丁寧にする事は誓います~!」
「あ~ぁ、いよいよ嫌らしい!」露わな交合部を姉妹の眼前に晒したまま、初美は想った。「つまり、口舌で愛撫(ペッティング)をした後、筆か鳥の羽で あたしの菊花に仕掛けるつもりだわ。もう『嫌らしい』を通り越して『おぞましい』レベルだわ!」その一方、姉妹の友人でもある宙(そら)にも同じ事をされた快感が、まだ脳裏に残っているのも事実だった。由紀も一度はこの行為に及んでいるが、宙程には執拗さがない。
「良いわ、貴女に任せる・・」半ば諦めた様に、初美が呟いた。中条に組み敷かれて下方を露わにし、それを後方から姉妹に覗かれているだけでも相当な屈辱だ。それに加えて、これから由紀の悪戯が始まろうとしている。しかしながら、やや芳しくない緊張の一方で 何やら未知の、或いは忘れていた快感への期待の様なものを感じ始めているのも事実だった。
会話が区切られたのを察した中条は、初美と軽い接吻を交わすと、又重なったままゆっくりと腰を使い始めた。湿りを得た秘溝に、同じく濡れた下草を道連れにするかの様に 堅さを守る竿(男根)の幹がゆったりした感じで出入りしている。一見抜き放す様に見えて、決して亀頭を外さないのは 流石と言うべきかも知れない。勿論、下の女は心地よい喘ぎを断続して発している。
「さぁさぁ・・」 静かな、しかし濃く熱い交わりを観察していた由香は言った。「もう一ぺん、ご挨拶致そかな。それから、由紀の面白(おもろ)い技を、とっくりと見せてもらおうやんか・・」 聞いた由紀も「ん・・まぁ良いでしょう。ホンマに心地良い波みたいな、伯父様のお腰の動きやで。それを損ねん様に、あたしも上手にやりまっせ・・」 会話を区切ると、姉妹は目を合わせ、再開の合図をした。
俗に「ハメ撮り」と呼ばれる刺激的な結合部に顔を近づけると、由香は再び中条の陰嚢を その口舌で愛で始めた。「クチュッ、ジュルジュル・・」とかの 微かな愛撫音を伴い、ゆっくりと しかし執拗に舐め回して行く。流石の中条も、腰の動きを続けながら「ううっ、由香ちゃん・・う・・上手いぞ!」と、少ない余裕の中で、できる限りの称賛をした。「おおきに、伯父様・・」囁く様に返す返事が、男の耳に心地よく伝わった様だ。
一方の由紀、由香が中条の陰嚢を愛撫する直ぐ下で、初美の菊花にじっくりと濃い接吻の挨拶を経て、その襞を一本ずつなぞる様に 舌を這わせて行く。「大丈夫、先生のお花は清潔やから・・」由紀は、その想いを行為に表していた。仕掛けられる初美の表情からも 次第に拒絶の感情が薄らぎ「由紀ちゃん、上手!良いわよ、続けて・・」の想いが、喘ぎと共に勝る様になっていた。彼女は、次第に由紀の技に支配される様になって行ったのだ。
「あっ、はぁぁっ!い・・好い!」 「二人共上手いぞ、うぅぅ!」 口舌だけで大人の男女を酔わせた姉妹は、確かに技有りかも知れなかった。半時程続いた交合と愛撫が区切られると、由紀は言った。「お姉ちゃん・・」 「うん、何やね?」由香が返すと「先生と伯父様、まだ昇らはってないな」 「あぁ、多分な。昇られる時は、口に出しはるやろ?」 「せやな。ほな・・」 「何や?次の出しモンか?」 「せや。筆と鳥の羽、さてどっちを使うか迷っとったんやけど・・」 「アンタは、結局手指とは違う刺激で、先生に仕掛けたいんやろ。ほな、筆の方が具合良いんと違うか?」 「やっぱり、そない思うか?」 「あぁ、まぁな・・」
姉の助言に頷き 一礼した由紀は、初美の菊花を攻めるに当たり 細筆を使う事に決めた。そして言った。「先生、次の一手を使わしてもらいます・・」 続く中条の腰使いに喘ぎながらも、その呟きは 初美にも届いた様だった。「良いわ。由紀ちゃんも、来て・・」返事を得た彼女は、堅めの穂先を まずは薄い下草の上に位置する菊花の秘溝寄り「蟻の門渡り」の辺りに当てた。そして微かに 襞をなぞる様にゆっくりと動かす。一本、又一本・・目に入る全ての菊花の襞をなぞり切るのに数分を要した。「さぁ、これから芯央を攻めるで・・」そう呟くと、由紀は小さく「やッ!」と気合の一声と共に、穂先を芯央に「ブスリ!」という感じで突き立てた。と同時に「あぁっ、ふぁぁぁっ!」一際大きな喘ぎを聴いた。
(つづく 本稿はフィクションであります)
今回の壁紙 名古屋市都心 TV塔とイヴェント施設「オアシス21」の 夜の共演
名古屋市中区 2019=H31,1 撮影 筆者
今回の「音」リンク 「雨(The rain)」 by久石 譲(下記タイトル)
The Rain