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レディオ・アンカーの幻影 第37話「交換」

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「有難とね・・」浴室から戻った由香利の艶姿は、居間のソファで寛いでいた前嶋の男心を揺らすのに十分であった。彼は 一人でいる間だけのつもりで、学生時分のアルバムを整理していたのだ。そこへ現れた女の姿は、紺色基調の彼好みのフレア・ミニのアンダーを伴う下着調のコス上下。それに同色のニーハイ・ストッキングが合わせられる。膝上から太腿にかけての 20cm近い「絶対領域」が眩しく映える。

「おおっ、素晴らしい!」思わず陸上競技で鍛えられた 締りのある美しい太腿に手を回そうとして、躊躇(ためら)う前嶋。「い・・いかん。勝手に手を伸ばせば ピシャリとやられるだろう。隣室の理乃に悟られても拙いしな・・」 間一髪で思い留まった彼は言った。「いや、今夜も由香利さんのボディ・ラインは素敵ですね」 由香利「相変わらず上手い褒め方じゃないけど、有難う。貴方はこういうのが嬉しいんでしょ?」 「仰る通り。洗い髪も魅力ですわ!」

「でも・・」今度は由香利が呟く。「はい・・」前嶋の返事を得ると、続けた。「今、私の脚に触ろうとしたでしょ?」 「ご免なさい。確かに・・」 「ちょっとなら良いわよ。ただね・・」 「感謝です。聞こえますよ」 「もしそうなら、叩いてもいい?」 「あは・・ピシャリ!てですか?」 「そうそう・・」

「よしっ、それじゃ・・」由香利の呟きを受け、前嶋は前に立つ由香利の脚から太腿にかけ、両の手でスウッと 膝の辺りから太腿にかけて撫で上げる。二度目の愛撫で「こらッ・・」短い𠮟声と共に「ピシャッ!」と軽い平手が 前嶋の左腕を捉えた。「おおっ、来たっ!」まぁ半分は、彼の望みだったと言えようか。由香利もそれが分っていて、わざと軽めにしたのだった。だからそう痛みは感じなかった。

由香利「ご免ね。痛かった?」 前嶋「あ、いやいや。気になさらんで下さい。痛いったって、大した事ありません。例えば蚊に刺されたレベルですよ」返す前嶋は笑顔だ。それを一瞥した由香利、続けた。「でも気をつけた方が良いわ。今の蚊は、これまでと違う感染症の病原を持ってるかも知れないわ」 「ご心配感謝です。確かにそう言われりゃそうですね」 「今は良いけど、電気蚊取り器とかあるの?」 「ありますよ。俺、電気通すの嫌だから、昔からある蚊取り線香を使うんです」

「ハハ、やっぱり・・」聞いた由香利は優れた笑顔。「のぞみさんって、ちょっと懐古(レトロ)っぽいとこがあるから、聞いてみたかったの。ああいう古っぽい道具(ツール)って、他にも色々好きなのがあるでしょ?」 前嶋「ええ、ありますね。他と言えば、俺の実家はここより東の三河地方なんですが、今でも井戸を使っていますからね。後、自慢じゃないけど 俺、今もナイフで鉛筆を削れますから・・」

「ああ、そうなの。それはある意味で凄いわね」由香利はそう反応した。そして「まぁ、お話が脇道にそれちゃったわね。今は何、アルバムの整理かしら?」 前嶋「そうです。今夜偶然 収納の隅から出て来たんで、貴女がシャワーの間に ちょっと整理を・・なんて思ったんですよ」 「ふぅん。ちょっと見て良いかしら?」 「えぇ、どうぞ。但しね・・」 「はい・・」 「ソファの上で、できれば膝を立ててお願いできると嬉しいですね」

「まぁ、嫌らしい!」と、由香利の呟き。しかし直ぐに思い直し「まぁ良いわ。つまり、私が貴方のアルバムを見る間、私の股間が見たいって事でしょ?」 「えぇ、まぁ・・」 「はっきり仰いよ。私は良いわ。貴方だって 本当は昔の写真を見られたくないだろうから、私のアソコと交換にしましょう。それで良いでしょ?」 「大感謝!同意です」

こうして由香利と前嶋は、座り位置を替わった。長手ソファの中程に立膝でしゃがんだ由香利が、眼前でアルバムを開き、見入っている。左脚を大きく曲げ、右足先をやや前方に出す姿態の為、フレア・ミニ奥の股間がよく臨める。「好いなぁ!」そう呟き、前嶋は由香利の右太腿にグッと顔を近づけ、股間を覗き込む。望み通りの露わなのか、それとも極小のショーツでも着けているのか、その辺りは定かではないが 曲線を帯びた臀丘から太腿にかけての流れは締りが良く、たまらなく艶めかしかった。

「ご免なさい。又、触りたくなっちゃった・・」前嶋はそう呟いた。由香利「仕様がないけど、まぁ良いわ。股間を攻めるんでなければ OKよ」 「感謝です。では・・」言葉を区切ると、前嶋は又 魅惑の曲線と太腿の間に、己の手指を往来させ始めた。「あは、貴方もこんな時代があったんだね。今みたいな貫禄はないけど、中々可愛いじゃないの」 「そう見て下さりゃ、有難いです」 「ふふ、貴方の愛撫も中々よ。あぁ、好いわぁ・・」由香利の呟きに、次第に喘ぎが混じる様に聴こえて来た。

「由香利さん、ちとお願いが・・」前嶋が、囁く様に言った。「うん、何かしら。今夜は、大抵の無理は聞くわよ」由香利が返すと 「今度はね、ソファで四つん這いみたいな恰好で 見てやって欲しいんです。そうすれば・・」 「うん。分かるわよ。そうして私がお尻を突き上げれば、貴方が後ろからじっくり眺められるもんね。それも嫌らしいけど、悪くはないわね」 「はい、有難うございます!」由香利は姿勢を変え、一度腹這いになって臀部を大きく突き上げる。フレア・アンダーから覗く下半身は露わではなく、極小の「T」を着けていた。「うん、これも好い!」突き出された臀丘の後ろに滑り込み、前嶋はその締まった丸みを飽く事なく撫で回した。由香利の喘ぎが、徐々に熱を帯びて来た様だ。

「まだ暫く、ご覧になりますか?」アルバム閲覧が区切られそうなのを見て、前嶋が言った。由香利「うん。一通り見せてもらったわ。有難と。そろそろ、貴方と隣どうしで高まりたいわね・・」 「俺は良いですよ。始めますか?」 「えぇ・・」艶やかな反応をみた前嶋は、由香利の右隣に座り、やや強引に唇を奪いにかかった。「うっ、んん・・でも好いわ。それ位、強く出て良いのよ」 「・・ですね」

舌技をも交えた、濃い接吻(キス)が数分間は続いた。「い・・好いですねぇ、こういう濃い奴。も・・もう少し貴女の舌を吸ってても良いですか?」 「私は良いわ。丁寧に味わってくれるなら・・」 「勿論・・」 囁きが区切られると、由香利は直ぐに 舌を前嶋の口内に押し入れた。「来たッ!」入って来た舌を、慈しむ一方で貪る様に 暫し吸い続ける。暫く後「今度は、貴方のも頂戴・・」 「はい、只今・・」今度は、前嶋が舌を由香利の口内へ。交互の吸い合いが数回は続いた。その間に由香利のアッパーを吊るストラップが緩められ、形の好い胸の双丘が露わになった。

「忘れん内に・・」前嶋が、呟く様に声をかけた。そして「貴女の乳房(おっぱい)にご挨拶しとかんといけませんね」 聞いた由香利は
そう・・そうよ。貴方は黙ってりゃ、お尻ばっかり攻めるんだもの。それは不満だわ!」 「どーも済みません!一度火がつくと下半身ばかりに関心が行っちゃって。これは気をつけんといけませんで」 「分かれば良いのよ。さ・・始めて」 「かしこまってござります・・」そう返した前嶋は、薄暗い照明に映える 胸の谷間に顔を埋めて行った。

「クチュッ、ジュパジュパッ・・」微かな愛撫の音を伴い、前嶋はこれまでにも増して 由香利の胸周りを丁寧に舐め回した。隣室に控える理乃の合流を間近に控え、少しでも由香利の気分を高めておく必要があったのだ。「あっ、はぁっ!ふうっ!」彼女の喘ぎも、次第に高まって来る感じだ。上体に回した両の手指が、徐々に女の下方に照準を合わせて行く。攻めの準備を進めながら、前嶋は 頭の片隅で理乃を呼ぶタイミングを計算していた。少しの後「そろそろだな・・」と、上気し始めた由香利の身体から、一瞬手指を離し、己のスマート・フォンを探る。手にすると、素早く SNSを送った。「理乃ちゃん、そろそろだ・・」
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 西野小春
日野皓正さんの今回楽曲「ミワ・ヤマ(Miwa Yama)→ヤワ・ミワは誤りの模様」下記タイトルです。
Miwa Yama

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