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レディオ・アンカーの幻影 第43話「想起」

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「由香利さん・・」 上体をベッドに屈ませ、下着の様なコスを纏って突き上げた臀丘を背後からじっくり攻める前嶋が声をかけた。「あはぁっ!あ、はい・・」その愉悦を素直に表す様な 喘ぎを交えての返事を得ると、彼は続けた。「どうしてもね、動きを強めんと具合が悪そうです。よろしいか?」 「分かった。そういう事なら、良いわ・・」

「よしっ、それじゃ・・」それを受けて前嶋は、由香利の後ろに繋いだ腰の動きを、少しだけ速めてみた。当然強さも加わり、仕掛けられる彼女の喘ぎも高まって聴こえた。二人の背後には、依然として理乃がしゃがみ込んで 連結部の動きをネットリした視線で追っている。「ふふ、後ろからの眺めも素敵だわ。でも・・」 「おイタは、彼に訊いてからにしようかな・・」そう思い、少し腰を上げ、揺れる前嶋の臀丘を 今度は「ピシャリ!」と軽く平手打ちにした。「大丈夫。彼には声掛けの意味って分かってるわ」

「はいはい、理乃ちゃん・・何かな?」行為に没入していた男の反応は、やや鈍かった。「やっぱりね、そりゃ上の空だわ・・」予想された反応とて、理乃はそう気にしなかった。そして耳打ちをする様に言った。「もう少し後の方が良いかしら?」 普段は 些か他人からの言動の反応鈍い前嶋だったが、理乃のこの言葉の意は直ぐに分かった様だ。

「あぁ、その事ね・・」曖昧さを残す様に、腰を前後動させながら返してくる。そして「後一回、由香利さんに重なる正常位にしようと思うんです。その時 貴女の方に思いっきり菊花(肛門)を向けてもらうから、攻めるのはそれからにしてもらえると嬉しいっすね」 「そうか、分かった。楽しみにしてるわ。まぁ、頑張って・・」微笑んで返した眼鏡顔にナース服の女は、もう一度 男の臀丘を「ポンポン!」とノックする様に叩き励ました。

「さぁ、そろそろですね・・」 「はい、あぁ、二人で頂に登るって事ね」 「そうです・・」 「でも、折角熱い好い感じだから、直ぐに返して欲しいわ」 「はい、そりゃもう必ず・・」 後背位「碁盤攻め」の行為を区切ると、前嶋は又 由香利との連結を一時解き、秘溝に繋いだ竿を抜き離す。それぞれの核心は温度も湿度も上がり、最後の高まりへ向け、早い再度の繋がりを互いが求めている様にも見られた。

「さぁ、返して。もう一度・・!」促しに応じ、由香利は又、ベッドに仰向けに。臥したのを確かめて、前嶋が上に重なる。「ご免なさい。今度は少し、曲げが大きくなるけどよろしいか?」 「あぁ、この前みたいなの?まぁ良いわ。それで来て・・」 「分かりやした。では・・」そう応じると、由香利の下方に回った前嶋は、彼女の両脚を抱え上げて海老の様に大きく曲げ、再び上に重なる様に戻った。そして、傍らの理乃に無言のサイン。「繋がったら OKですよ」 「了解・・」彼女は微笑んで返した。

「あは、ちょっと恥ずかしい姿態・・」前嶋の下で、仰向けの由香利は両の脚を M字に全開、彼の竿を受け入れる態勢を取る「さぁ、返して・・」これを確かめた前嶋は、まず彼女の望み通り 堅く熱く礼儀を護る竿を、これも加湿で挑発する秘溝へと返して行く。「あはぁっ、も・・もっとぉ!」 催促の様な喘ぎを聴きながら、彼は両脚を抱えて 濃色のニーハイを纏う下肢に天を仰がせ、大きく曲げる様に重なって行った。

再び、前より激しい正常位の交わりが始まった。理乃はすかさず 重なる二人の後ろに回り、交合の様子を覗き込む。上下動する前嶋の腰の下から覗く 白い優れた臀丘は先程より露出が大きくなり、悪戯を仕掛けるには更に好都合だった。「ふふ、これよこれ・・」結合を確かめて微笑んだ理乃は、眼鏡を外すと 前嶋から勧められた仮面を着けてみた。それを 高まる二人に見せつける様にして言った。「さぁ、どうかしら。あたしはこの姿で、お二人が頂上へ登るのを見届けたいわ」

「あ、又何か仕掛ける気だわ・・」 前嶋の腕の中で、屈辱レベルの大きく曲がった仰向けの姿態で、仮面姿の理乃を見た由香利が呟いた。「今度は、何かしら・・?」大した事はないと分かっていても、一抹の不安が過(よぎ)ったのも事実だった。「大丈夫、安心して下さい・・」 秘溝に竿を返し、少しずつ腰の動きを速め強めながら 前嶋が言った。「道具は、俺も見てます。彼女、決して貴女に怪我や不愉快な思いをさせる様な真似はしないはずですよ・・」何とか女の心配を和らげたい彼だった。

「さぁ、それでは・・」呟いた理乃は、再び由香利と前嶋の後方へ回り込んだ。この位置からだと、前嶋が少し腰を浮かせる形で、屈曲した仰向けの由香利に重なり 繋がる様子がよく分かった。「あぁ、素敵・・」思わず 呟く。「太腿の辺りから見えるから、綺麗さが一層分かるわ。お尻肌が綺麗なら、菊花(おしりあな)も綺麗。何だかね‥『さぁ、手を出して頂戴!』なぁんてけしかけてるみたいでね・・」そう呟きながら、右の臀丘のカーヴから摩りを入れ始めた。

「あ、あぁっ・・や、やっぱり彼女、仕掛けて来たわ。ふっ、ふっ・・」上で動く前嶋の「竿の力」と理乃の 尻への摩りを受け入れながら、由香利は喘ぎ交じりに呟いた。「で、でも・・。何か気持ち好い。拒めない。のぞみさんも、理乃さんも、この後どう仕掛けてこようが・・」 理乃の臀丘への愛撫は、途中から両側に変わって行った。数分間を経て・・

「さぁて・・」摩りの手を一時止めた理乃が呟いた。「あたしの悪戯が深化する前に、由香利さんに一言伝えようかしら。のぞみさんも、そりゃ心の準備が必要だろうし・・」 そう区切ると、そっと由香利の枕元へ移り、又も彼女の唇を奪った。重なる前嶋の眼前を遮る形となるも、彼は直ぐ分かったらしく、入り込みを許した。

「んっ、んっ・・」接吻(キス)の瞬間、由香利は籠った呻きの様な声を上げた。理乃「ご免なさいね。これから、貴女への悪戯が進みそうだから、一言お伝えしたかったんです」 由香利「悔しいけど、貴女中々上手だわ。さっきのお尻摩りもそうだし、これからどうせ、割れ目に入り込む気でしょ?」 「まぁ、そうですね。一番の核心は のぞみさんにお任せだから、あたしはご存知の 菊のお花を愛させて頂きますわ」 「仕様がないわね。まぁ、乱暴でなきゃ良しとしましょう」 「有難うございます。あたしは貴女の苦痛にはなりたくないの。ただ、ご一緒に『繋がる歓び』を分かち合いたいだけよ」 

「上手い事言うわねぇ・・」由香利、感心して呟く。そして「仮面もよく似合ってるわ」 理乃「そちらも感謝です。この前、のぞみさんからも褒められたし。さぁ、それじゃ再開ですわね」 「・・・」由香利は一瞬、言葉を失った様だった。離れる理乃は、息を弾ませながらも黙々と腰を動かす前嶋に 分かる様に合図。彼も頷いて返した。

理乃は又、重なる二人の下方 連結部の傍に戻って来た。今度は、細筆を由香利の臀丘をメインに走らせ、上に位置する前嶋の陰嚢をも撫でまわした。次いで、女の菊花の周囲を穂先で攻めにかかった。「ふうっ、はっ、はっ・・」小刻みな喘ぎが高まる頃合いをみて、穂先で菊花の中心を攻め始めた。今度はいきなり突き立てる様な事はせず、ゆっくり静かに滑り込ませては引き抜く動作を繰り返した。

「あっ、ああっ・・ふ、二つの穴を同時に攻められるのって、い・・意外に好い感じだわ・・」 「喜んで下さってる様で、有難いです。お・・俺もお招きの甲斐がありますよ。う、うぅぅ・・」 上と下で、重なる二人はその様な言葉を 喘ぎながら交わした。この間に理乃は、由香利の菊花への攻めを 右手の細筆から左手の綿棒へと替えた。勿論、滑りを良くする為のローションを浸して。中心への出し入れは、左手でも十分できる感触を得たからだ。

「あぁぁ、す・・凄く好い!のぞみさん、そろそろ頂上・・かしら?」 「お・・仰る通り!お・・俺も、貴女と一緒に頂上です。い・・いつでも発射オーライですよ~!」 「わ・・分かったわ。も・・もう少し持ち応えて!わ・・私と一緒に昇るのよ!」 「わ・・分かりましたぁ!」
前嶋の、腰の動きが更に速まり強まった。「さぁ、い・・イくわよ~っ!」 「の・・昇るぅ~っ!」 綿棒を菊花の中で掻き回す様な理乃の仕草にも助けられ、由香利と前嶋は、息を合わせてほぼ同時に絶頂に立った。

「あ、あぁ・・よ、良かったぁ」 「感謝です。お・・俺もですよ。うぅぅ・・」数分の間、由香利と前嶋は抱擁したまま、時折口舌を交わしながら熱気が冷めるのを待った。下方を愛撫し続けた理乃の攻めも、徐々に緩やかになって行く。由香利「もう少し、繋がっててくれる?」 前嶋「勿論!まだ夜は長いですからね。俺なんか、朝までこうしていたいですよ」 「有難う!それでも良いわよ」そう呟き合いながら、もう一度接吻。しかし、熱気が下がるにつれ、前嶋の脳裏には別の想いが渦巻き始めていた。それは、情熱が加わった時の 理乃の秘溝の鮮やかな朱に比べ、由香利のそれがやや落ち着いた感じである事だった。「やはり、彼女は既婚ではないのか・・?」
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 葉山みおり
日野皓正さんの今回楽曲「アルカディア(Arcadia)」下記タイトルです。
Arcadia

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