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この雨は こんな風に聴こえる 第57話「並行」

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「ふふ・・何だか、期待しちゃうなぁ」 存(たつる)に「お姫様抱っこ」され、一度ならず臥した覚えのある 黒木愛用のセミ・ダブルベッドに静かに横たえられた宥海(ゆうみ)は、思わずそう呟いたものだった。「流石(さすが)、元ホストだわ。恆(ひさし)さんは、どうしても少し粗さがあるみたいだけど、存君には、それがない・・と言うか、感じられない」彼の丁寧な接し方、あしらい方に早くも酔い始めた感のある宥海だった。

「宥海お姉さん、有難うです。俺、あの頃を少し思い出して、少しだけ用心してたんですよ。ほら・・やっぱり初めての方って、ちょっと緊張するじゃないですか」存がそう出た。宥海「ハハ・・あれで緊張してた・・か。ちっともそんな風には見えなかったし、感じられなかったわ。普段通りって言うの?とても自然にスウッて感じでね」 「ああ、そりゃ有難い。あの(ホストの)経験も、無駄じゃなかったんだ」 「何でも経験しといて、無駄じゃないんじゃない?」 「・・ですね。そう思う事にしましょう」そう言葉を継ぐと、存は仰向けの宥海の上に、静かに重なって行った。

宥海「恆さんに悟られないかしらね?」 存「ご心配なく!こう申してはとも思うが、兄者の心は 完全に麗海さんの方へ行ってるでしょう。俺より年下だけど、彼女 ホントに兄者をよく制御(コントロール)できてるなって感心しましたよ。勿論、ご存知の様に 着エロが大好きだから、その辺りもあるとは思いますけど」

存にそういう言葉で出られても、不思議に不興を感じない宥海であった。「そうだね。確かに彼、あたしと寝る時も、中々脱がさないんだよね。あたしはその辺が余りどうかなって思うんだけど、あたしの思う通りに進んだ事って、余りなかった覚えがあるのよね」

存「余り思う通りに進まなかった・・ですか。それはつまり・・」 宥海「はい・・」 「つまり、全部脱いで、生まれたままの恰好で昇ってみたいって事ですか?」 「いかにも!その通りよ」 「前から申そうと思ってたんですが」 「うん、聞いてるよ」 「俺もそれが好いんです。兄者と違って・・」 「そうかぁ。尚具合が良いわね」 「ですが、のっけからひん剥くのも何かと思います」 「そりゃ分かってるわよ。じゃあ・・」 「あの事から、入りますか?」会話を区切ると、存は宥海の上からゆっくりと唇を奪った。

一方の黒木。もう麗海との前戯は R1が済んでいる状態なので、良く言えば単刀直入、悪く言えば露骨に濃い愛撫へと入る。入浴前と同じ様に、再びソファに収まった麗美は 黒ミニコス姿で M字開脚の挙に。白のガーター・ベルトとストッキングの下方も魅力有だったが、やはり今度の黒ミニと 同色ニーハイの方が、黒木には昂ぶりが感じられた。

「よしよし、良いぞ良いぞ・・」 又も同じ挙に出ようとする黒木であった。「恆お兄さん、同じ出方するんじゃないかって思ったのよ」 黒木「ご免ご免。確かに同じ事になっちゃったね。でも俺、そうは言ってもやめられなくってさ・・」そう言い、性懲りもなく 麗海の股間に鼻を寄せて行く。「これね・・」彼女が言った。「はい、何?」の返事に 「実は、今日の途中まで着けてたんだ」と続けた。

黒木「おお、そうだったか。そりゃ有難と・・」と、辛うじて 黒い「T」の僅かな生地に 食い込む様に覆われた股間の「芳香」を愛でる。「ねぇねぇ・・」その様子を見ながら、麗海が返してきた。そして「もう一度、ショーツ越しに接吻(キス)してくれないかな?」と続けた。黒木「ハハ、有難と。実はそれ、俺が言おうとしてたんだ・・」 返事と共に、加湿を始めただろう股間に、唇を寄せて行った。

「ん、んん・・。い・・好いよ。続けて・・」籠った様な 麗海の反応を確かめながら、黒木は暫く ショーツ越しに舐め回す愛撫を進める。後はまぁ、いつ脱がすかだが。「でもまぁ 折角気持ち良さそうにしてるから、もう少しこのまま高めてみるか・・」との気持ちにも傾いているのも事実だった。

場面を寝室に戻す。最後の高まりは全裸が良い事を聞きはしたが、それでも存は そこまで徐々に進めるつもりでいた。接吻の挨拶の次は、又も宥海の胸元をはだけて「双丘」への口唇挨拶をひとしきり。心なしか 堅さを増したかの様な乳頭に口舌で緩く刺激を加えると「あ、あぁっ。い、好い・・」と、低い喘ぎの返事があった。

存「宥海お姉さん、気持ち良さそうで 俺も嬉しいけど、まだ全部脱がさない方が良いかな・・なんて思うんです。ここはね、ほら・・ゆっくり踏みしめる様に 昇ってくのが良いんじゃって、俺なんかは思うんですよ」 宥海「ふふ・・何となく分るわ。ここはね、存君の判断で進めて良いわよ。あたしも『全部』てのは、それ最後の所だからね」 「お分かり頂き、有難うです・・」そう続けると、もう暫く 宥海の胸の双丘の感触を味わった。暫くして・・

存「さぁ、宥海お姉さん。もう少し下の方へ移りたいと思います」 宥海「うんうん、分かるわ。少しずつね。まだ夜は長いんだし・・」 聞いた存は「しめた!」とも思ったものだ。「まだ夜は長い・・」は彼自身から言い出すつもりだった。それを宥海が言ってくれたのだ。こうなったら、胸から下方へと 丁寧に愛撫を進めて行った方が良い。もっと深い、際どい所まで進められる自信が湧いてくる様にも感じられた。

胸の直ぐ下 ウェストの縊(くび)れから腰周りへと、専ら手指での丁寧な摩(さす)りを施し、高まりを促して行く。それに宥海は「ん、ふぅぅん・・」依然として 籠った様な喘ぎで反応して行く。弱めにも聞こえるが、心地良いのは間違いなさそうは、存にも理解できた。「うんうん、前戯れは、これで良かったんだ」そう思える様になっていた。

「ねぇ存君・・」この夜初めて、宥海から声がかかった。「はい、何でしょう?」 「そろそろさ、存君の『男』の事見たいし、知りたいんだよね。これ、お風呂場のとは別だよ」 「ハハ、そうですか。分かります。すると・・」 「はい・・」 「俺の『男』をお口とか舌で確かめたいって事ですかね?」 「うん。まぁ、そうって事よね・・」

「分かりました・・」宥海の問いかけにそう答えると、存はバス・ローブ下のトランクスを下し「さぁこれで、見て頂けますよ・・」と、一旦立ち上がると麗海の枕元に立ち、礼儀を正した竿(男根)を眼前に向けた。「おお、素敵・・!恆さんのより、ちょっと立派ね」素直に反応した宥海は、勃起を遂げた存の竿(男根)に、右手指で摩りを入れる。亀頭から幹、陰嚢にかけて丁寧に摩って行く。その刺激に 彼自身も酔い痴れている様だった。が・・

存「あぁ・・い、いかん。油断すると、暴発しそう・・」 宥海「ハハ、感度抜群ね。これ位の愛撫でもイっちゃうんだ。じゃあ、お口で試したらかなり危ないかしらね?」 「そうですね、ちょっと気を抜くとって所です。でも、どうかな。少し落ち着いて、余裕が戻りました。宥海お姉さん、今度は何かって所ですが、是非試して頂けると嬉しいですね」 「分かった。じゃあ今度は、あたしがもっと深く高めたげよう・・かな」そう言葉を継ぐと上体を起こし、傍らで佇む存の 礼儀を守る一物に食らいついて行った。

「あ、あぁ。こ・・これ、い・・好い!」少しおいて、存からは押し上げられているらしい様子が見られる様になった。そして「な・・何とかもたせないといかん。い・・今は、昇る訳には行かないんだぁ~っ!」そう叫び呻く間にも、宥海の口唇愛撫 (フェラチオ) は、容赦なく進められて行く。隣の居間では、麗海と黒木の行為も昂ぶりを伴って進められている様だ。彼はこの頃、麗海の着けてきた「T」を剥ぎ取り、秘溝への口唇愛撫「クン二リングス」を始めようとする所であった。
(つづく 本稿はフィクションであります)

今回の人物壁紙 戸田真琴
今回の「音」リンク 「スウィート・ディール (Sweet Deal)」 by 渡辺貞夫 (下記タイトルです)
Sweet Deal



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