パノラマカーと変な犬 第27話「揶揄」
- 2018/02/26
- 22:07
7月最終日を迎えた。雨は未明に上がり、曇り空の月曜だ。真夏の暑さの一方、日照がない為 少し凌ぎ易いのも事実だった。学術交流の為 当地入りしている由香、由紀の木下姉妹。行事そのものは翌 8/1の火曜からだが、この日は 学生たちの自主的な準備会合が、半日の予定で開かれるのだ。「お早うございます!」 「ああ、お早う!」半裸の状態で、中条は 妹の由紀を上に重ならせたまま、姉の由香は 寝室のダブル・ベッドに一人...
パノラマカーと変な犬 第26話「夜雨(よさめ)」
- 2018/02/24
- 22:09
7月最後の日曜 雨の夜。中条の居所では、寝泊りが決まった由香と由紀 木下姉妹との談笑が続く。窓外では、夜陰と雨をついて 又も斜め向かい家の屋上に現れた、不良犬「マル」が暫し徘徊す。日付が替わるまでには、まだ間がある。「ホンマに、グラン・マルニエって美味しいでんね」由香が、感心して言った。中条が、この甘口リキュールをペリエで割って振舞ったのだ。「ああ、マジでな。初ちゃんがここ泊まりの時は、いつも二...
パノラマカーと変な犬 第25話「放談」
- 2018/02/22
- 22:09
7月最後の日曜夜。夕食が済み、TV番組チェックの傍ら 寝酒でもと思った中条。その合間 トイレに立った所で、又も緊迫の状況に見舞われる。この夜の背後は、姉の由香だ。「さあ、伯父様・・」彼女が言った。「まずは、早くこの緊張から逃れたいでっしゃろ。ほな、あたしの目の前で放水しはったらよろしですやんか・・」「ハハ・・」彼女の手指に、男根(コック)を制圧された男は、苦笑いしながら返す。「そうだな。恥ずかしながら...
パノラマカーと変な犬 第24話「情浴」
- 2018/02/20
- 12:28
まだ明るさの残る 曇り空の下、中条の居所 浴室での行為が続く。浴槽を使った彼は、部屋に戻ろうとするも、共に入った由紀が応じない。「伯父様、もう少しいてくれはりまへん?」 「何だ。まだ名残り惜しいのか?」男が返すと 「だって・・生まれた時のまんま、スッポンポンでするのって、お風呂しかありまへんやん・・」 「ああ、それもそうや。・・なら」浴槽から出ると、彼はもう一度 由紀と唇を交わし、上体から下方へ、...
パノラマカーと変な犬 第23話「戯言(たわごと)」
- 2018/02/18
- 15:01
由香と由紀の木下姉妹が、学術交流行事参加準備の為 佐分利学院の学習室に詰める半日の間、中条は親許の雑用をこなした。昼食後暫くして、野菜など 食材の差し入れを持って一旦帰宅。コーヒーを入れ、ラジオの野球中継を聴きながら、合間に 初美宛てLINE送信を図った。「今日は・・」彼は思った。「彼女も、所要で G県の親許へ帰ってるかもだが・・」初美からの返信は、数分間を要した。「お疲れ。今日は、親許へお帰りかな?」...