母娘(ははこ)御膳 第39話「推察」
- 2017/06/04
- 14:28
「男の勘・・ですか?」ぼそりと、周(あまね)が返す。聞いた結(ゆい)「そうよ。君は、直ぐには気が付かない性格かもだけど、まあいいわ。帰ってからでも、少し考えてみるといいかもね」こう応じ。周「はい、有難うございます。そうですね、世の中には、自分がすぐには気がつかない事も、幾つかありますし」 「そうそう。一定はそれでいいんだけど・・でも、できれば少なくする努力をした方が、幸せに近づける機会(チャンス)は多く...
母娘(ははこ)御膳 第38話「招致」
- 2017/06/02
- 20:00
「三寒四温」の諺(ことわざ)通り、この3月は、前半は冬の名残の寒さが残る日も間々あったが、中旬からほぼ数日に一度の降雨を節目に、徐々に暖かさが増して行ったのも事実だった。妙(たえ)、そして宙(そら)の母娘と、早春の夜の熱い夢を共に見た、もうすぐ大学に進む周(あまね)は、居所に帰った日曜の二日後、7日の火曜に、最後の受験先となった、N市立大学の合格発表に臨んだ。やはり、予想通りの惜しい結果となり、これで、先に...
母娘(ははこ)御膳 第37話「耳語(じご)」
- 2017/05/31
- 14:38
ほんの少し、温かみを感じる、春先の夜の花井邸にて、妙(たえ)、宙(そら)の母娘と、もうすぐ大学に進む周(あまね)、三人が繰り広げる、小声で語るべき男女の宴は、最後の佳境に入ろうとしていた。応接の為の、明るい色調のスーツの下方を捲られ、周に後ろから仕掛けられ、喘ぎを伴いながら、妙はこんな事を想い、呟いた。「これは・・」 「支配されて奴隷になるとか、そう言うんじゃないのよ。ただ、男女の歓びを感じていたいだけ...
母娘(ははこ)御膳 第36話「昂流」
- 2017/05/29
- 14:42
「宙ちゃん・・」妙(たえ)、そして宙(そら)の、母娘(ははこ)から熱され、又昂る途上の周(あまね)、激しい吐息と呻きの合間に、辛うじて声をかけた。「はい、周さん、何かしら?」周の顔上に、露わの秘溝をギリギリに接しながら、宙が返す。「遅れたけど、A大合格おめでとう!」 「有難う。貴方もね。もう入るんでしょう」 「ああ、まあね。まだ公立大入試の結果待ちだけど」 「あたしもそうなの。某公立大も受けたけど、微妙な...
母娘(ははこ)御膳 第35話「競奏」
- 2017/05/27
- 20:13
「はっ・・ふうっ・・、せ・・先生、わ・・分ります。・・ですね。そ・・そろそろですね。うぅぅ・・」自ら求めた「寸止め」の後、再びの昂奮に見舞われ、進路のほぼ決まった受験生 阿久比 周(あぐい・あまね)は、招かれた花井邸の来客寝室で、妙(たえ)、そして宙(そら)の母娘から、濃厚な愛撫を賜っている最中であった。母 妙との前戯が終わり、いよいよ交歓と言うその時、次女 宙の乱入と言う想定外の事態。妙と交わり、その...