南へ・・ 第13話「感触」
- 2017/07/15
- 14:03
「ああ、ご免ご免!これ、あくまで豊(ゆたか)と俺の内輪話だから、気にしないで・・」シャワーを終え、戻って来た姉妹に向け、周(あまね)が言う。「ふ~ん、分った。で、貴方たちも、シャワー行って来る?」姉の由香(ゆか)が訊く。「有難うございます、行って来ます!」傍らの周に、肘(ひじ)で促され、豊が答えた。一も二もなく、若者二人は、シャワー室へ行かなければならない状況だった。これから、ブース席でどうするかの打ち合...
南へ・・ 第12話「交叉(こうさ)」
- 2017/07/13
- 15:45
早めの昼食の後、腹ごなしの散策かたがた、奇勝 鬼ヶ城の見物に出かけた、周(あまね)と豊(ゆたか)の二人。鬼ヶ城の全貌を見るのは半日を要する故、途中の所で折り返し、砂浜の海岸へ戻った時だった。前夜の熱い記憶を振り返り、雑談を交えて、潮騒(しおさい)を聞きながら波打ち際を、暫しブラブラ歩いていると・・「済みません!ちょっと、シャッターお願いしていいかしら?」若者二人に、これも若い女二人が、声をかけて来た。二...
南へ・・ 第11話「船出」
- 2017/07/11
- 14:38
「お休みなさい!お気をつけて。好い夢が見られそうです!」 「有難う、お休み!」軽快な発進音と共に、美波(みなみ)の駆る、黄色のスズキ・アルトが赤い尾灯(テール・ライト)の軌跡を描いて遠ざかる。変則3Pとは言え「あの行為」の後の、気だるくも心地良い余韻。終り際に、豊(ゆたか)のポロリと言った「美波さん、お着けの下着、どうしちゃったんでしょうねえ?」のバカ染みた問いも、今想えば楽しい「後戯」の一つだった。その...
南へ・・ 第10話「夜戯(よぎ)」
- 2017/07/09
- 16:24
「あ・・周(あまね)さん・・ふぅぅっ!」夜深まる豊野家(とよのけ)の離れ。一方の床(とこ)で、組み敷かれ、喘ぎながら美波(みなみ)、言葉を発し。「はい・・」上に重なり、その上体を抱く周が返すと「貴方の仕草で、さあ、来て・・」 「かしこまりました。只今・・」美波の下方が、熱気と湿気で濡れ光るのを確かめて、周は、礼儀を正した己の男根を、女の真実に、ゆっくり進める。亀頭が肉壁に迎え撃たれ、少しの緊締を感じながら...
南へ・・ 第9話「低語」
- 2017/07/07
- 19:26
3月後半 春休みの夜、親許の離れで過ごす高校生 豊野 豊(とよの・ゆたか)と、大学へと進む彼の先輩 阿久比 周(あぐい・あまね)は、豊が病気入院していた時の看護師 瀬野美波(せの・みなみ)と、大声では語れない、深く濃い行為に及んでいた。所謂3P。浴衣姿の彼女の胸元と下方は大きく捲(まく)られ、現れた、胸の双丘と股間は、若者二人の眼前にあった。「いや~、素敵!素晴らしいの一言!」美波の「女の真実」を目の当たり...