交感旅情 第29話「道中」
- 2017/10/30
- 21:30
JR磐越西線の列車に乗る為、一旦 前夜の宿近くまで戻る中条たち四人と別れ、由香、由紀の木下姉妹は、昨日から借り受けている乗用車 トヨタ・シエンタを発進させ、新潟市中心部からの R49を、阿賀野川沿いに、東へと向かう。「道の駅 阿賀の里」を発って暫く進むと、阿賀野川の幅は一気に狭まり、川沿いの崖を、トンネルや洞門でかわす、山間の道へと姿を変える。勿論、一級国道の端くれだから、追越し禁止の黄線を挟み、上下各...
交感旅情 第28話「川路」
- 2017/10/28
- 16:18
穏やかな陽射しの下、山間から平地へ向け、それまでの荒さを和らげ、堂々とした たおやかさに変わろうとする、阿賀野の川面(かわも)を、他の旅客と共に、中条たち一行を乗せた和式の川船が、ゆっくりと巡っていた。40人は乗れるだろう船内は、全面座敷の土足禁止。30人弱の乗客の履物は、後方の下足箱に預けられる。操船は、これも船尾の方、軍艦の艦橋(ブリッジ)を小さくした様な操舵室(コクピット)で船頭が頑張る。30~40t級の...
交感旅情 第27話「出船」
- 2017/10/26
- 19:25
日付変わって「男女の宴(うたげ)」もひとまず終わり、就寝・・と行きたい所だが、二部屋に分れてとは言え、六人も居ると、そう簡単に寝付けないのも事実だった。一足先に内風呂を使って、浴衣を纏(まと)って寝床に入った、初美と由香は、暫し雑談に興じ。初美が切り出す。「由紀ちゃんとは、よく出かけたりするの?」対する由香「そうですね。二つ違いなんで、小学校時分辺りから、よく家の近所で遊んだり、親の使いに行ったりして...
交感旅情 第26話「昇景」
- 2017/10/24
- 15:42
「う・・、んんんっ!そ・・宙(そら)ちゃん、な・・何すんねんっ!?」いきなり唇を奪われ、上気する由紀に、宙は「まあまあ、怒らないの。さっき、貴女にイかされたお返しよ」落ち着いて返す。 「ん~、もう仕様(しゃあ)ないなあ!一回だけやで!」 「そんな事言わないで、もう一回・・」宙はそう言い、周(あまね)に後背位(バック)で仕掛けられ、低く喘ぐ由紀の唇を、再び奪う。今度は舌技を使い、彼女の口内にねじ込む様に攻め...
交感旅情 第25話「習養」
- 2017/10/22
- 15:14
これは「奉仕」か?「実習」か?心ならずも、早めの絶頂を迎えた初美に代わり、中条と交わり始めた宙(そら)は、暫し「大人の愛撫」を賜った後、彼の「核心」男根と陰嚢を外に連れ出し、口唇愛撫(フェラチオ)を始めた。男の亀頭に食らいつき、ゆっくりと、陰嚢を手で包み込む様に摩(さす)って、高めて行く。「ううっ・・、宙ちゃん、貴女 意外に上手いな。周(あまね)君、もう大満足じゃね?」宙「いえいえ、あたしはまだ二十歳(は...
交感旅情 第24話「境地」
- 2017/10/20
- 21:54
もうすぐ日付が変わろうとしている。一部に、階下の店舗で酒気に耽(ふけ)ったり、カラオケ部屋で、喉を競う向きもあるが、大半の泊まり客が夢路に就く中、六人の男女が集う、階上の上級大部屋では、由香と周(あまね)の、熱い交合が続く。つい先程、上と下で、二人ほぼ同時に 頂(いただき)に昇った所でもあった。その様を、周の恋人 宙(そら)と、由香の妹 由紀が、二人の抱き合う下方から、ねっとりした眼差しで観察していた。「...
交感旅情 第23話「交餐 (こうさん)」
- 2017/10/18
- 15:21
「ダメだ、初ちゃん・・一休みしよ。続きはそれからだ」後少しで、絶頂への昇りを逃がした中条は、先に頂(いただき)に昇って グンニャリと脱力した風情の初美に声をかけ。男女は、まだ息を弾ませている。組み敷かれたままの女は「あたしは大丈夫。でも、休憩にはつき合うわ」と、微笑んで返す。「OK。じゃ、一休みって事で・・」上に重なる男は、繋いでいた男根(コック)を、一旦慎重に抜き放す。もしもの時に備え、若い周(あまね)...
交感旅情 第22話「甘熱 (かんねつ)」
- 2017/10/16
- 13:52
照明を落とした大部屋で、六人の男女による「行為」が続く。年長の、初美と中条の交合が果たされ、その様を、下方に陣取ってうずくまる若い宙(そら)が、喘ぎ呻く男女の結合部の観察を助けるペン・ライトとある物を携え、俗に言われる「ハメ撮り」の位置から、しげしげ、ねちねちと覗き込んでいる所であった。「初美さん・・」宙は言い、来ていた浴衣の やつ口から取り出した物を見せる。「それは・・!」初美、絶句す。本当は「嫌...
交感旅情 第21話「昂路 (こうろ)」
- 2017/10/14
- 14:38
温泉宿での、六人の男女が繰り広げる「夜の宴(うたげ)」が続く。傍らを行く、JR磐越西線 最終列車の、咲花(さきはな)駅を発つ ディーゼル・エンジンの音がする。もう 11pmに近い頃らしい。若い周(あまね)と、美しくも些かやんちゃな木下姉妹が、各々下方を露わにして、行為を進め、昂(たかぶ)ろうとする一方、初美と中条、宙(そら)の三人も、妖しいやり取りを深めようとしていた。初美の胸の双璧に、左から中条、右から宙が 顔...
交感旅情 第20話「艶出」
- 2017/10/12
- 22:32
夜も更けんとする温泉地 咲花(さきはな)の宿。上階の、貴賓室に並ぶ気高い質感と品格を誇る、16畳の上級大部屋で、六人の男女による「秘め事」が、粛々と、しかし熱く進む。男一人に女二人が絡む、所謂「3P」の二倍(バイツー)と言った風情である。「初ちゃん、そろそろ胸の辺へ行くぜ」と中条。「分った。他の子たちと一緒って、ちょっと違和感あるけど、始まったものは、仕方ないわね」と、初美は返した。傍に控える、若い宙(そ...